古今和歌集 0665 2021-08-25 19:09:19 | 古今和歌集 みつしおの ながれひるまを あひがたみ みるめのうらに よるをこそまて 満つ潮の 流れひるまを 逢ひがたみ みるめの浦に よるをこそ待て 清原深養父 満ちた潮が流れて引いていく昼間には逢えないので、海松布(みるめ)が海岸に寄ってくる夜にはあなたに逢おうと夜が来るのを待っています。 「ひる」は「干る」と「昼」、「みるめ」は「海松布」と「見る目」、「よる」は「寄る」と「夜」の掛詞になっています。掛詞を自由自在に用いて、潮の干満と昼夜を巧みに対応させて逢瀬への思いを詠んだ恋歌です。