古今和歌集 1031 2022-08-26 06:19:23 | 古今和歌集 はるがすみ たなびくのべの わかなにも なりみてしかな ひともつむやと 春霞 たなびく野辺の 若菜にも なりみてしかな 人も摘むやと 藤原興風 春風のたなびく野辺の若菜にでもなってみたいものです。あの人が摘んでくれると思うので。 「人」はここでは思いを寄せる相手ですね。若菜を摘む行為はしばしば歌に詠まれますが、自身が若菜になっていとしい人に摘まれたいという発想に面白みのある歌です。