貫之集 387 2024-05-07 05:48:31 | 貫之集 水のほとりに鶴集まる むれてをる あしべへたづを わすれつつ みづにもきえぬ ゆきかとぞみる 群れてをる 葦辺の田鶴を 忘れつつ 水にも消えぬ 雪かとぞ見る 水のほとりに鶴が集まっている 葦の生える水辺に鶴が群れていることをつい忘れて、真っ白なそのさまを、水にも消えない雪かと思って見ている。 鶴を雪と見紛う発想も常套的で、051、074 にもあり、またこのあと出て来る 459 は「みぎはに立てる 葦田鶴を」と詠まれており、本歌と良く似ています。