四月、池のほとりの藤の花
みなそこに かげさへふかき ふぢのはな はなのいろにや さをはさすらむ
水底に 影さへ深き 藤の花 花の色にや 棹はさすらむ
四月、池のほとりの藤の花
水底に藤の花が深い影を映している水面に、藤の色にも棹をさして舟は進んで行くのであろうか。
「影さへ深き」は、水が深い上に藤の色も深い、ということでしょう。水面の上方には実際の藤の花があり、それが水面に色濃く映っている中を、小舟が棹をさして進んで行くさま。とても風情と情緒ある情景が浮かんで来ますね。 ^^