漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0908

2022-04-25 05:33:44 | 古今和歌集

かくしつつ よをやつくさむ たかさごの をのえにたてる まつならなくに

かくしつつ 世をや尽くさむ 高砂の 尾上に立てる 松ならなくに

 

よみ人知らず

 

 このように過ごしながら世を終えてしまうのでろうか。高砂の峰の上に立っている松でもないのに。

 「このように」とは「高砂の尾上の松のように」ということで、長生きではあるけれども孤独、といった意味合いでしょうか。句末の「なくに」を順接と捉えればこのような解釈になりますが、「なくに」には順接、逆接両方の意味があり、逆接と捉えて「高砂の松のように長生きはできないのだから」とする解釈もあるようです。ただそう解釈すると、「かくしつつ」の「かく」の指し示す内容がこの歌だけからではわからなくなりますね。



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