漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0958

2022-06-14 05:42:29 | 古今和歌集

よにふれば ことのはしげき くれたけの うきふしごとに うぐひすぞなく

世に経れば 言の葉しげき 呉竹の うきふしごとに 鶯ぞなく

 

よみ人知らず

 

 この世の中で生きていると、つらい言葉を聞くことも多い。鶯が呉竹の節にとまる度に鳴くように、私もつらい言葉を聞く度に泣いているよ。

 掛詞、縁語を多用して、「たくさんの葉がしげる呉竹の節々にとまる度に鶯がなく」「つらい言葉を聞くことの多いこの世に生きていると、つらいことにあったその折々に泣けてくる」の二重の歌意を巧みにうたいあげていますね。



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