漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0764

2021-12-02 19:15:16 | 古今和歌集

やまのゐの あさきこころも おもはぬに かげばかりのみ ひとのみゆらむ

山の井の 浅き心も 思はぬに 影ばかりのみ 人の見ゆらむ

 

よみ人知らず

 

 私は、山の中の清水のように浅い心で思ってはいないのに、どうしてあの人はただ面影にしか姿が見えないのでしょうか。

 第三句「おもはぬに」は、多くの写本では「おもはぬを」となっているようです。「山の井」を詠み込んだ歌は 0404 にも出てきました。どちらも、万葉集の作者不詳の歌を踏まえた詠歌とされています。

 

あさかやま かげさへみゆる やまのゐの あさきこころを わがおもはなくに

安積山 影さへ見ゆる 山の井の 浅き心を わが思はなくに

(万葉集 巻第十六 第3807番)



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