北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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青い建物二つ

2018-01-13 16:56:32 | 札幌



鮮やかなウルトラマリンブルーが青空に映える洋風の建物。
札幌の「中島公園」にある「豊平館(ほうへいかん)」という建物で、国の重要文化財に指定されており、一昨年、大規模補修工事を終えて、現在のこの外観となりました。

現在は観覧・貸室施設として活用されていますが、元は、開拓使によって建てられた洋風建築のホテルで、函館の五稜郭の築造も手掛けた大岡助右衛門の請負により1880年(明治13年)に完成しました。
完成直後に明治天皇行幸の際の行在所となり、後の大正、昭和天皇が皇太子の時にも行啓された歴史があります。

当初は現在の大通付近にあり、明治天皇行幸の経緯から「聖蹟」に指定されていましたが、これが1948年(昭和23年)に解除された後は、「札幌公民館」「札幌市民会館」として活用されました。
その後、新しい市民会館の建設が決まり、解体か保存かの議論が巻き起こりますが、移築保存が決定し、1958年(昭和33年)に現在地に移築されています。





中島公園は、他にも旧跡や文化施設が数多くあるので、いずれまた時間を作ってゆっくり散策したいと思います。





こちらも中島公園の一角にある「札幌パークホテル」。
道都である札幌において、都市ホテルやビジネスホテルの過当競争が続く中、長年に亘ってこの地に存在し続ける、歴史あるホテルです。





1964年(昭和39年)に「ホテル三愛」として開業し、翌年政府登録ホテルとなり、そのまた翌年に「札幌パークホテル」と改称されました。
折しも札幌冬季オリンピック(1972年)の開催が決まり、国際観光ホテルを建設することで、国外からの観光客誘致や受け入れ施設を整備することが急務となっていた時期だったそうです。

その後は、経営母体が何度か変わりながらも、現在地で変わらず営業を続けていて、私は、宿泊はしたことがないけれど、大学の卒業式後の記念パーティーと、職場関係の講演会で利用したことがあります。

2003年と2006年には天皇皇后両陛下が、2011年には天皇陛下が滞在されています。





このホテルの特徴は、何といっても、この青い外観。
私は幼少の頃に、この外観を見て子供心に大変印象的だった記憶があり、それ以降四十年経った今でも、このホテルだけでなく、中島公園という公園自体のイメージカラーが、何故か青という風に、私の意識の中に根付いてしまっているから不思議なものです。

そういえば、その頃テレビで流れていたこのホテルのCMも何となく覚えているなあ・・・。
曲名や歌っている人の名前は全く分からないのだけど「♪アカシヤの 花の(花「が」だったかも)咲くころ~」というフレーズの歌が流れていて・・・。





函館でレンガ造りの建物に注目する習慣がついてしまったのでクローズアップしてみましたが、「フランス積み」若しくは「イギリス積み」ではない、「長手積み」でした。
ただ、写真のように、長手を横ではなく縦にしているのが特徴的ですね。

「豊平館」と「札幌パークホテル」の場所はこちら
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地名の由来 その3

2018-01-13 09:01:05 | 札幌



札幌と滝川の隣にある新十津川町を結ぶ「札沼線(さっしょうせん)」(札幌圏では「学園都市線」ともいう)の「八軒」駅。
「八軒」というのは札幌市西区の地名ですが、この「軒」は、戸数、つまり家屋の数を示す数字。
一体どんな由来があるのかということは、以前から興味を持っていました。

「新札幌市史」の記載によると、1871年(明治4年)、現在の南4条通以南(繁華街で知られる「すすきの」以南)に、開拓使が近在の入植者を集めて作った「辛未一ノ(しんびいちの)村」がその年のうちに移転、分散し、全部で五十戸のうち八戸が八軒に移ったことに由来するとするのが通説とされています。

「八軒」駅の場所はこちら





札幌市内のうち、札幌駅に近いエリアでは、鉄道の高架化が進んでおり、この駅もそうなっています。





西区には、「二十四軒」という地名もあります。
こちらも同じく、辛未一ノ村から移転、分散した二十四戸の戸数に由来するのが通説とされています。

地下鉄東西線「二十四軒」駅の場所はこちら


札幌には、この他にも、戸数に由来した地区名(「地名」ではない)を有する場所があるのですが、実はまだ行ったことがないので、後日(4月以降)実際に行ってみて記事にしたいと思います。
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