北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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釧路最初の教会

2018-08-19 19:46:24 | 釧路&釧根地方
これまで、お寺や神社を幾つか紹介してきたけれど、今日はこんな施設をご紹介。





観光地としての知名度はそれほどでもないようだけど、釧路の宗教史において大きな意味を持つ場所。
釧路におけるキリスト教布教の発祥の場所である「日本聖公会釧路聖パウロ教会」です。





釧路におけるキリスト教の歴史は、1886年(明治19年)、聖公会の信徒であった木村通純・トメ夫妻外1家族が移住し、同年、聖公会のアンデレス師が初めて伝道集会を開いたことが始まりとされています。
翌1887年(同20年)、聖公会北海道地方部の中心であった函館から、執事である寺田藤太郎が、二家族の訪問を兼ねて来釧。翌1888年(同21年)には、聖公会のバチェラー師が来釧して13名が洗礼を受け、米町の高台に、釧路で最初となる礼拝堂が建てられました。
現在のこの建物は、1976年(昭和51年)9月に建設されたもので、敷地内には保育園も併設されていますが、かつてこの地には、聖公会が主催する、釧路における女子教育の草分けとなる「釧路英和女学校」という学校が存在していました。
聖公会については、この他にも、釧路の教育史において大きな意味を持つ学校に深く関わっていたことがありましたが、そちらについては、追って紹介したいと思います。(現在調査中)





敷地内にあるこの碑は、水科五郎という伝道師の記念碑。
水科師は、1892年(明治25年)1月、鳥取地区の聖公会に着任しましたが、同年3月7日、釧路聖公会の応援に出向いた帰り道に猛吹雪で遭難し、翌朝凍死体で発見されるという大変残念な出来事に見舞われてしまいました。
このことを悼む碑が、現在の新富士町の海岸に建てられましたが、長らく所在不明になっていたところ、1966年(昭和41年)6月に発見され、7月に現在地に再建されたものです。

釧路市内の教会は、4月に「ハリストス正教会」を紹介していましたが、函館で色々と調べ、回ってきた経験から、キリスト教関連施設とその歴史も、調べて回るうちに興味深く感じられるようになってきました。
他にもまだ色々とあるようなので、興味深いネタを見つけたら、また紹介したいと思います。


(聖パウロ教会の場所はこちら
コメント
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