混迷を深めてきた豊洲移転問題ですが、権限を持つ都百条 委員会が11日よりスタートし、19日には浜渦元副知事、20日には石原慎太郎元都知事の証人喚問とヤマ場を迎えました。石原元都知事は公費のムダ使いや石原氏四男の事業への予算計上など公私混同があり過ぎです。しかし、政治的に利用されている面も無きにしも非ずです。政界もここにきて、長老が急速に力を失っています。五輪組織会会長だけでなく自民党内でも暗躍し、政界に混乱をまき散らしている森喜朗氏「大年増の厚化粧」発言が自身の晩節を汚すことになりそうな石原慎太郎氏パワーバランスが移行した感です。一方火中の国会でも安倍首相が「森友学園」の理事長退任を表明した籠池泰典氏が首相から100万円の寄付を受けたとしていることについて「これだけ多額の寄付を私が行うことはあり得ない」と否定。さらに23日に証人喚問される籠池発言に一国の首相が振り回されそうですが、トランプ大統領やプーチン大統領と交渉を重ねている安倍首相ですから、証拠がなければマスコミや野党の思惑通りにはいかず、下手は打たないと思います。
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次々に敵役を替えながら、勧善懲悪の三文芝居でファンを虜にしてきた「小池劇場」。だが、ヒロインである小池百合子都知事(64)すら知らぬ間にシナリオは狂い始めた。かつての名ゼリフの数々がいま、ブーメランとなって彼女の胸に突き刺さろうとしているのだ。
「敵役」に仕立て上げた石原元都知事を完膚なきまでに叩きのめし、百条委で豊洲移転問題の責任を押しつけて、来るべき都議選に圧勝する――。
そんな「小池劇場」第2幕のシナリオに、綻びが生じ始めたのは明らかだ。
〈当時の最高責任者として豊洲市場への移転を承諾した。行政の責任が裁可した最高責任者にあること、これは私も認めます。しかし、現在の混迷・迷走に対する責任はいまの都知事、小池さんにあると思いますね〉これに対して小池知事は、〈都民の皆さまからすれば“石原さんらしくないなぁ”という印象だけが残ったのではないか。ひとの責任と仰るのは簡単だが、もう少し客観的にご自分を見つめて頂きたい〉と、バッサリ斬り捨てた。ここまでは彼女にとっても想定内だっただろう。
だが、「波乱」はその翌日に起きた。
■基準の79倍に当たるベンゼン
当初は、目新しい証言が飛び出すとは考えていませんでしたが、9回目の調査を請け負った、湘南分析センターの統括部長による爆弾発言で議場の空気は一変。小池知事の周辺も“寝耳に水だった……”と漏らしていた」
昨年11月以降に行われた「9回目」の調査では、別の業者が担当した過去8回の結果を大幅に上回る、環境基準の79倍に当たるベンゼンが検出された。
この驚くべき結果が、「黒い頭のネズミ」狩りにだけは熱心な小池知事を小躍りさせ、豊洲移転に「待った」をかける決定打となったのは間違いない。
しかし、それほど重要な最終調査を担当した業者が、ここに来て、「都に指示され、適切ではない方法で採水を行った」と「暴露」したのである。
❷3/18 再調査でも基準値越え 東京都の豊洲市場の地下水から環境基準の最大79倍のベンゼンなどが検出された問題で、都の専門家会議が複数の検査機関に依頼して再調査した結果、市場敷地内の複数地点で基準超の有害物質が検出されたことが分かった。築地市場からの移転を延期した小池百合子都知事は、検査結果などを参考にする考えで、移転について難しい判断を迫られることになる。