自転車で日本縦断中の青年「桜井潤弥」を装いながら、警察の捜査網をかいくぐり続けた樋田容疑者。9月29日、周南市の道の駅での万引きが見つかり、現行犯逮捕されるまでの、謎に包まれた大胆な逃走生活の一端が明らかになった。着ているブランド物や、自転車で日本一周をしていればまさか逃走犯とは思わない。謎なのはどこへ行こうとしていたのか?そこは逃走者にとって安全な場所なのか?いずれにしても今後、善意の人を利用するこのような逃走犯罪が増えるはずです。
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大阪府警富田林署から逃げて加重逃走容疑で逮捕された樋田淳也(ひだ・じゅんや)容疑者(30)が逃走中、一般の民家に宿泊させてもらっていたことが、捜査関係者への取材で分かった。樋田容疑者は人気ブランドのスポーツウエアに身を包み、自転車には100点以上の生活用品を積んでいた。府警は、日本一周旅行を装って周囲に善意の支援を求めながら、食料や生活必需品を盗み続けて48日間逃走したとみている。樋田容疑者は8月12日夜、同署で弁護士と接見後に逃走。9月29日、山口県周南市で万引きしたとして現行犯逮捕され、府警が翌30日、加重逃走の疑いで再逮捕した。
樋田容疑者は逮捕までの約3週間、香川県で知り合った男(44)=占有離脱物横領容疑で逮捕=と自転車旅行を続けていた。2人は自転車やリュックサックに「日本一周中」「お助けお願いします」と書いた紙などを張り、援助を求めていた。
捜査関係者によると、男は旅行中に知り合った住民らの自宅に宿泊させてもらったり、食事の提供を受けたりしていたと警察に説明している。樋田容疑者の自転車にはケースが取り付けられ、大量の衣服や調味料、自転車の修理道具などが入っていた。サイクリングウエアの人気ブランド「7ITA」のウエアを着ていたほか、米国のアウトドアブランド「マウンテンハードウェア」のかばんも使っており、府警は大半が盗品とみて裏付けを進めている。