ベン・ハーを見た、と言ってもワイラーの70mm総天然色のではなくてサイレント版。
ともかく驚いた。何と言っても1926年製作のサイレントつまりトーキーでは無くて、時々”メッサラ、おのれぇー”みたいに主要な会話が時々文字として画面に出現する代物である。
で、これがともかく凄くて面白い、何が凄いって、ワイラーのは明らかにリメークで、70mm総天然色以外ではほとんどの要素をこのサイレント版がもっていた。あの戦車競争も凄い迫力で、良くこの撮影が1926年当時出来たもんだと関心。
主役のジュダは、ヘストン氏の方が、貴公子時代は「何んだかなぁ」からガレー船に乗り込んで裸になってから敢然と輝く様になるのに比較して、サイレント版は貴公子時代はカチっとハマっているが、ガレー船に乗り込んで裸を見せるととたんに嘘っぽくなってしまう、みたいな対比もあって面白い。
なお映画「ベン・ハー」は高校1年の時に友人の解説付きで見て以来、何回と無く見てきているが、未だに感動させてくれる傑作で、これの原型に出会えたことは何にもまして嬉しいことだ。
調べたらば、これは2回目の映画化だそうで、我々のなじみの奴(1959年版)は3回目の映画化とのこと。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=21174#1