先週は録画の大漁で良質な1970年代のSF映画が3話、まぁSFと言うよりはサスペンスといった方が適当なのがほとんど。
「ミクロの決死圏」
これは未だ少年だった頃に映画館でワクワクしながら見た、当時としては画期的なSF。
映画公開後には作家アイザック・アシモフが小説化していて、こちらの方が映画に多数存在した’突っ込み所’をそれなりつじつまを合わせていて、より面白くなっていた。
さてあらためて観てみると、役者陣が何とも懐かしいのと、突っ込み所が多数有ってもともかく物語が進行する強引さ、それにこの当時の特撮の頑張りぶりが何とも嬉しい。
近頃のCGを多用した変にリアルな画面よりはミニチュア実写と画面合成の方が好きだ。
淀川長治 解説 "ミクロの決死圏"
(この解説やら予告編も何とも楽しい!)
「カプリコン1」
これは出来の良いサスペンス、とりわけテリー・サバラス扮する薬剤散布パイロットとE・グールド扮する記者との掛け合いが面白くて大好き、実際ここがクライマックスとなっているが。
この登場人物の中心的な役割をする博士が何となく故カール・セーガンと似ていると思うのは気のせいかな。
この映画も過去何回かTV放送されており、あらためて観てもやはり面白い。
〔内容〕
打ち上げ寸前だった有人火星宇宙船カプリコン1の3人の乗組員が船外に連れ出される。宇宙船の故障が発覚したものの、それを公表できず、やむなく関係当局は大掛かりなセットを組んで、その成功をでっち上げることに。中継映像から不審なものを感じた新聞記者コールフィールドは調査を開始。一方、3人の乗組員たちは闇に葬られようとしていた!(出典:映画.com)
「ブラジルから来た少年」
これは一級のナチ物、「オデッサファイル」「マラソンマン」とかナチスの残党が国をまたがって暗躍し、それを追いかけるモサド系の組織や探偵の丁々発止のサスペンス。
今見ると’クローン人間’を題材としており、より現実味を帯びたSFになっている。
追う方は老齢のローレンス・オリビエで追われる方はこちらも老齢のグレゴリ・ペック、オリビエは「マラソンマン」で憎たらしいナチス残党を演じていたから免疫があったけども、ペックの配役には何ともビックリ。絶対にやりそうも無い配役なのでこれはこれで結構な’売り’だと思う。(これまで観た中での悪役はせいせいエイハブ船長位だから)
〔内容〕
アウシュビッツ収容所で死の天使と恐れられた遺伝学者ジョセフ・メンゲレ。彼は各地に潜伏中のナチス残党とともに、65歳の公務員94人を殺害するという奇妙な計画を企てる。ナチス残党を追跡していたリーバーマンは、この事件を追う内に彼らの恐るべき本当の狙いを知る。(出典:映画.com)
この映画は本邦未公開だそうだが、この当時でも結構な面白さだったと思う。