久しぶりに黒澤明の「天国と地獄」を見た。
これで3回目かと思うが、毎度思うことは、傑作だなぁ、との思い。
最初みた時は、特急こだまのトイレの窓、と焼却場の煙、そして最後の対面にいたく感動したものだが、今回もこの場面には改めて感動。
この映画はいつの時代でも何回の鑑賞にも耐えられる間違いの無い傑作だと思う。
出てくる地名も横浜の黄金町(いまでも結構怪しげな町)やら伊勢崎町やら中原街道(この道は良く利用した)の綱島付近とか腰越(江の島:ここへは良く釣りに行った)とか。
でも最も好きなシーンは、伊勢崎町を尾行中の車から指令車に報告が届く。
「★が花屋に入りました」
「よし直ぐに替わりの尾行を付けろ」
と、尾行車後席の尾行要員をみると、すべて浮浪者の変装で、
「あいにくと花屋に入れる奴は一人もいません」
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ここらへんのユーモアは黒澤明の映画にいつも(チラッ)と入っていて好きだ。
もし見ていない人がいれば是非ご一覧をお勧めしたい。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=140742#1
ただし、白黒映画の3時間もの長尺物に耐えられればの話しではあるが。