今の様な時世でこの映画を見ると昔も今も同じだなぁ、などと思う。
さてこの「グッドモーニング、ベトナム」はすご~く面白くて良い映画、ベトナム戦争を扱った正統派では「プラトーン」なんかが有名だが、こちらは少し砕けていてユーモアたっぷりで人情ドラマの様なとこもあり、ロビン・ウイリアムスの魅力が満載。
ベトナム・サイゴンのGIに人気のディスクジョッキーの生活を通して、ベトナム戦争の裏と表をさりげなく表現している。
そして「反戦」を主題とした一本の線が通っている。
〔内容〕
ジリ貧状態の米軍が兵士の士気の高揚のために人気DJを採用する。およそ軍人らしくない主人公に、根っからの軍人の士官やら下士官がやたら妨害するのだが、軽妙なノリでやり過ごす様はだんだんと周りの人間を引き付けてゆく。やがてベトナム人の友人が出来て彼らとの交流が始まるが、戦況は公式発表とは別にどんどん悪化してゆく。
物語の後半で、増援で到着した若い新米米兵を前に弾丸トークを炸裂する所は名シーンなのだが、その後の彼らの運命を示唆している様で少々気が滅入る。
そして「マッシュ」とかこの映画とか自国の戦争(特にいやな上官とか)をよくこれだけ茶化せるものだと感心する。
なおこの映画では若きフォレスト・ウィテカーが良い役で出ている。