やはり名作となると洋画になってしまう。
◆「市民ケーン」
1941年のオーソン・ウェルズの名作。
これまで何回も見てきたが、先日あらためて見て、これは「すごい映画」だと感心した。
”20世紀最大の傑作”との評価も納得した、ただそれが分るまで5回以上は見ている。
まぁ素人だし映画評論で飯食っている訳でもないから仕方ないと思うけれども。
◆「カポーティ」
こちらは2005年の作で、トルーマン・カポーティなる作家が「冷血」を書き上げる話。
「ティファニーで朝食を」は彼の作品を映画化したらしい(見たけど読んで無い。)
その「冷血」という小説は、実際の惨殺事件を実録風に書いた小説で、その種の皮切りらしい。
この映画は、"ブンヤ"の性(さが)みたいなのを見事に演じたフィリップ・シーモア・ジュニアと「はっ」とする画面(カメラワーク)で魅せる最近の映画では特筆物、映画が映像芸術といわれる所以をしみじみ納得させられた映画。
実録風なので、はでなアクションもどんでん返しも無い、ただ淡々と話は進む、それが良い。
どちらも派手なSFXや派手なストーリ展開は無い、つまり「見世物興行」的な要素は無いけれども120分という時間を忘れさせる。
資金やSFXが無くても監督や脚本家の知恵と役者の演技とカメラワークでこの様な映画は出来る、が、こと映画に関して残念ながらわが国ではこの様な知恵と技術が無い、いや無くなったと言うべきか。