炉端のお嬢さんは大酒豪

やっと起き、除雪隊の朝食を作り市場に向かった。
忙しさと叔父の事で周りの景色を見る余裕など無かったが、今日はどうゆうわけか周りの景色が見えた。
ほとんどの木々は葉を落とし、川沿いの木には絡みついた梅もドキの赤がかすかに見える。
この前の雪が薄く残り信濃川の川原は白く見え、ヤナギも最後の葉を落としてしまった。
雪で下草が折れ、川原もすっきりした林になっている。
人家にさざんかの紅白と、カキのみが色を添え、カラスがカキを食べに電線に止まっている。
市場で佐渡カキとはたはたとハマグリと黒ぞいを買った。
他にもアンコウの肝やヒラメ、ホッキ貝なども買った。
昼前に小さな予約があり、良い物を少しと言われてあった。
判りましたというけど、量を減らすだけ。
盛り付けを少し変えると凄く高級感が出てきた。
いつもそうすれば経営を圧迫しないのに。
うどんを打ち蕎麦も打ち、青空が少しのぞいたのでまきの切った。
夜は三組の予約。
かなり飲んでから若い女性が、この前三人でワインを飲んだでしょう、覚えてる。
この前といっても二年ぐらい前で、いっぱいビールを飲んでから一人ワインを一本ずつ飲んだお嬢さんだった。
当然今日もワインのビンが空く空く。
ドレも美味しいというけど。
もしかしたらワインなら何でも良かったのかも。
僕の好みと有ってるのかな。
続く

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