アザミの花が咲いた

毎日暑い日が続き、客足も大して無い。
仕入れもたまに行く程度だったので、久しぶりに別の道を通った。
山羊にやった乳草も花盛り、スッカシの花も咲いていた。
ナンブアザミの紫が夏の思い出を引き連れてきた。
草草の花の香が満ち、魚沼の素晴らしさを人々に伝えられないもどかしさと、加齢のせつなさが豊かさと重なっている。
コンサルタントの佐藤先生の話を聞きに八海山吟醸会に行ってきた。
六京円の不良債権を四五年で処理をしなければいけない世界は予測が付かないと言った。
世界に比べてはまだ日本はいいほうだと言い、精神論ではないがと精神論で〆繰った。
戦争は経験しなかったが地震と火事は今の情勢に比べれば些細な事。
若いスタッフが家を建てることが分かった。
店がなくなっても負債を払える体制でやりなさいと楽しい夢に水を差したが親父の役目と言った。
先生のありがとうを一日二十回以上言いなさいとの話は心に受け止め実行していく。
小さな喜びを見つけて感謝する、やがて大きな喜びに繋がると言いたかったのだろうか、それともこのままの景気で行くのではこれが幸せと思わなければいけないといってるのだろうか。
長男が帰ってきてパンを作った。
米粉を入れて焼いた食パン、蕎麦のハチミツをたっぷり塗って市場に向かう。
朝のうちにありがとうを何回言えるだろうか。

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