「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

受容と自慈心 (自分を慈しみ慰める心) を練習する (2)

2015年11月09日 20時16分01秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
○ 受容の練習
 
 かっとなっている瞬間に、 自分が ひとつの考えや感情に固執していて、
 
 それが不快感をもたらしている と気付いたら、 受容を練習することができます。
 
1. 自分が何を受容していないかを 明らかにする。
 
   何が自分を惨めにしているのか 自問する。
 
2. 「私は~を受容する」 と 言葉に出して述べる。
 
3. 自分の身体の姿勢に 注意を払う。
 
 ・ 手を握りしめない
 
 ・ 顔の筋肉をリラックスさせる
 
○ 受容としての慈心
 
 感情を抑えるために、 慈心を練習します。
 
 あなた自身とBPを 受け入れることが必要です。
 
 慈心は 人の苦境への感情移入を 経験させてくれます。
 
 慈心や感情移入を、 哀れみと混同しないでください。
 
 哀れみは価値判断が入っています。 (「その人がかわいそうだ」)
 
 慈心とは、 その時のあるがままのその人への、 深く根強い受容です。
 
 自分自身への慈心がなければ、 他者を受容して 慈心を持つことはできません。
 
 感情が高まる前に 練習しましょう。
 
慈心の練習
 
1. 自分自身から始める
 
 ・ 受容的で親切な自分を 思い描いてください。
 
   あなたの微笑みを見てください。
 
 ・ あなたのポジティブな性質, 親切行為を考えてください。
 
 ・ 自分自身の 共感的で受容的な言葉を、 声に出して述べましょう。
 
   自分自身の愛すべきことを、 何度も繰り返して言いましょう。
 
2. BPについて 同じことをやってみる
 
 ・ BPが楽しんでいて、 リラックスした様子を 思い描いてください。
 
 ・ BPのポジティブな性質と、 親切な行為を思い出してみましょう。
 
 ・ BPに対する 共感的で受容的な言葉を、 声に出して述べましょう。
 
   あなたを平和的にする言葉を選び、 暗記しましょう。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]