「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPが感情の渦にはまっているとき (1)

2015年11月16日 22時15分44秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 BPを感情から救済しようと あなたが何をしても、
 
 別の感情的リアクションを 誘発してしまいます。
 
 BPへの反応で 変えられることの第一は、 感情から反応しないようにすることです。
 
1. 自分がどのような感情でいるか 自問し、
 
   その感情から反応しないことに 焦点を合わせましょう。
 
 あなたが 事態を修復するため 死に物狂いになったり、
 
 BPから手を引いたりする 原因になるのは、 あなた自身の高ぶった感情です。
 
 最初にすべきことは、 あなた自身の感情の調整です。
 
 あるクライアントは、 私 (筆者=セラピスト) が何を言っても
 
 怒りを表現し続け、 爆発しました。
 
 私は、 私自身の感情を調整して、 次に何をするか決めるために 沈黙しました。
 
 すると、 クライアントもまた黙りました。
 
 私と同様、 沈黙したとき、 彼女の感情も収まり、
 
 数分後に私たちは先に進みました。
 
 自分自身がコントロールを失ったり、 途方に暮れていると思ったら、
 
 立ち止まって、 自分が何を感じているかに 注目してください。
 
 それが功を奏しなかったら、 マインドフルに あなたの感情を受容しましょう。
 
 マインドフルとは、
 
 あなたの注意の全てを あなたがやっていることに向ける という意味です。
 
 沈黙を守って 深呼吸することから始めましょう。
 
 休息をとれるのなら、 とりましょう。
 
 あなたの感覚を 落ち着かせることをしましょう。
 
 後で感情でなくなったときに、 BPを手助けすることができるのです。
 
 BPは周りの環境から 規制を受けます。
 
 あなたが感情を調整するだけで、 BPの感情調整を助けられるのです。
 
 但し、 子供に語りかけるような調子で BPに話しかけることは問題です。
 
 BPは 見下されたようだと感じると、 感情が激化するでしょう。
 
 またこのような話し方は、 BPの感情への非承認的であり、
 
 BPが無能であるという メッセージを送ってしまいます。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]