『職場はなぜ壊れるのか――産業医が見た人間関係の病理』荒井千暁

『職場はなぜ壊れるのか―産業医が見た人間関係の病理』荒井千暁　リンク先はamazon.co.jp

　去年読んだ『こんな上司が部下を追いつめる―産業医のファイルから』(リンク先はamazon.co.jp)と同じ著者。

　今回は新書。事例を紹介しながら、うつ病や過労による自殺などメンタルヘルス問題や職場の人間関係の問題がなぜ多発するのかを職場環境や仕事環境の変化の面から解説している。

史上最大の集団訴訟

　日本で「産む機械」「健全」発言で国会が空転している間に、海の向こうでは女性に差別的待遇をしたとして史上最大の集団訴訟が持ち上がった。

ウォルマート・性差別訴訟、高裁も集団訴訟の扱い支持

　米小売り最大手ウォルマート・ストアーズの女性従業員６人が昇進・給与面で男性より差別されたとして損害賠償を求めた訴訟について、サンフランシスコ連邦高裁は６日、集団訴訟として扱うことを認めた州連邦地裁の決定を支持した。

　集団訴訟になれば、１９９８年以降に勤務経験のある女性なら、幹部など一部を除き原告として参加できる。

　米メディアによると、原告の資格があるのは、０１年の提訴時の約１５０万人から、現在は約２００万人に増えている。企業の差別を訴えた裁判では過去最大規模の訴訟となり、和解で決着した場合でも数十億ドルの支払いを余儀なくされるとの報道もある。

　「エブリデー・ロー・プライス」のキャッチフレーズで安値を前面に押し出し、郊外展開して全米ナンバーワンの小売業になったウォルマートだが……「和解で決着した場合でも数十億ドルの支払いを余儀なくされる」とは、かなりのピンチと言っていいだろう。