ホワイトカラー・エグゼンプション法案が断念されたとは言え、どうせ参院選の後で復活するんだろうと懐疑心を持っている昨今、大塚商会のこの決定は注目。
大塚商会が残業代にメス
「見なし」をやめ、時間に応じて支払い
社長決裁になったらなかなか決裁が下りないので結局サービス残業になるのではないかという読者コメントもあり、きちんと運用できるのかに注目することに自分も同感。
大塚商会が残業代にメス
「見なし」をやめ、時間に応じて支払い
オフィス向け事務機器などを扱う大塚商会が2月支給分の給与から残業時間に応じた残業代を支払う制度改革を実施したことが分かった。大塚はこれまで残業代を「見なし残業時間」に基づき対象者に支給していた。それを、実際の労働時間に応じて支給する仕組みに変更した。
対象となるのは、社員7773人の39.1%を占める営業担当者3036人。これまでは月25時間分、平均で5万8000円の見なし残業代を、勤務時間の多寡にかかわらず支払っていた。「見なし残業の仕組みをいったん取り入れた企業が、制度を元に戻した例など聞いたことがない」(厚生労働省)という異例の給与制度変更になる。
(中略)
成果主義と裁量労働制を導入した企業では、優秀な社員に仕事が集中する傾向が見られるという。多数を占める中間レベルの社員は「しゃかりきに働いても、残業代も増えない。そこそこの成果で十分」と考え、これが評価の高い社員に仕事が集まり、不満が募る逆格差を生む。ならば働いた実績に応じて残業代が増える仕組みの方が優秀な社員のモラール向上につながるのでは、という指摘だ。「残業代ゼロ」へと大勢が流れる中、大塚の残業代復活は社風の刷新とモラールの維持を両立できるのか。結果が表れるのはこれからだ。
社長決裁になったらなかなか決裁が下りないので結局サービス残業になるのではないかという読者コメントもあり、きちんと運用できるのかに注目することに自分も同感。