ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

なかなかスパイスの利いたコラム

2007-02-15 12:50:16 | 時事
美しくて、あいまいな日本 神足裕司
「産む機械」発言と「機械の花嫁」
 女性の結婚観はベストセラーによく現れている。松原惇子は『クロワッサン症候群』(1988)でメディアにダマされたと恨んだ。谷村志穂は『結婚しないかもしれない症候群』(1992)はなんかヘンと言った。しかし、林真理子が『花より結婚きびだんご』と本当の事を言ったのは早くも1984年のことだ。

 みな結婚を価値あるものとして描き、支持されている。しかし国は、というかこの社会はどうにもしてくれないので、酒井順子は『負け犬の遠吠え』を書き、「30代、非婚、子なし」女性たちを慰めた。ひりひりしながら、結婚、出産以外の生き方を納得する道を選んだのである。

(中略)

 しかし、考えてみて欲しい。何の経済支援がなくても働く女性たちは、ホストクラブへ行ってポンポンシャンパンを抜くではないか。「支援されている地域のある」地方からイイ男を求めて、ひどい境遇の都会へ出てくるではないか。「地域・家族」がうざったいから次男三男、実家と同居しなくてすむ男を選ぶではないか。

 経済支援などではなく「産まなきゃ」と思わせる環境。それさえあれば、女性たちは子供を作ろうと考えるだろう。

 昨年、出生率を2.0の大台に乗せたフランスでは、新生児に占める婚外子の割合が48.3%に達しているという。「日本の1.8%という数字こそが問題である」と、いいところに気づいたなら、婚外子促進を考えればよいではないか。ジャニーズのコンサートにはあれほどファンが集まって、彼らの子供を欲しがるのなら、「ジャニーズ一夫多妻制度」を作ってもよい。「それじゃあ他の男が悔しがる」というなら、逆の一妻多夫も認めて、いい女には多くの男が群がる事ができる「女王蜂制」を創設するのも手だろう。その代わり、法律の一線を超えた者はキビシく処罰する。強姦はまず死刑。援助交際も終身刑。

 政府は、結婚・出産を「機械」としてではなく、「人の営み」として甘く見てはいないか。明治から大正・昭和と、時は流れ「結婚」はどんどん自由になっていった。代わりに、秩序を支えていた「家制度」からは離れ、それは血みどろの闘いの場と化している。「子供を産んで、かつ(自分が)キレイで、ゆとりある生活ができてはじめて勝ち組」という女性たちの理想は、東大に合格するより、一流企業の正社員になるより、よほどキビシい狭き門になっているのである。


 必ずしもすべてに同意するわけではない。

 産みたいと思っても夫婦共働きで働きながら育てていく環境が十分でない、というのが一番の原因だと思う。だから、「経済支援などではなく『産まなきゃ』と思わせる環境」というのは「ちょっと違うんじゃないか」という気がする。

 でも「政府は、結婚・出産を『機械』としてではなく、『人の営み』として甘く見てはいないか。」という問いかけはビンゴだと思う。

 一夫多妻制、多夫一妻制は、どうなんだろうなぁ……(汗)。仮に誰かの何番目の奥さんになったとして、自分はハッピーだろうかと考えてみたが、うーん……。