バレンタインデーが過ぎたので、テンプレを戻しました。
春用のテンプレートは桜の意匠が多くて、まだちょっと早いんですよね……。
春用のテンプレートは桜の意匠が多くて、まだちょっと早いんですよね……。
女性の結婚観はベストセラーによく現れている。松原惇子は『クロワッサン症候群』(1988)でメディアにダマされたと恨んだ。谷村志穂は『結婚しないかもしれない症候群』(1992)はなんかヘンと言った。しかし、林真理子が『花より結婚きびだんご』と本当の事を言ったのは早くも1984年のことだ。
みな結婚を価値あるものとして描き、支持されている。しかし国は、というかこの社会はどうにもしてくれないので、酒井順子は『負け犬の遠吠え』を書き、「30代、非婚、子なし」女性たちを慰めた。ひりひりしながら、結婚、出産以外の生き方を納得する道を選んだのである。
(中略)
しかし、考えてみて欲しい。何の経済支援がなくても働く女性たちは、ホストクラブへ行ってポンポンシャンパンを抜くではないか。「支援されている地域のある」地方からイイ男を求めて、ひどい境遇の都会へ出てくるではないか。「地域・家族」がうざったいから次男三男、実家と同居しなくてすむ男を選ぶではないか。
経済支援などではなく「産まなきゃ」と思わせる環境。それさえあれば、女性たちは子供を作ろうと考えるだろう。
昨年、出生率を2.0の大台に乗せたフランスでは、新生児に占める婚外子の割合が48.3%に達しているという。「日本の1.8%という数字こそが問題である」と、いいところに気づいたなら、婚外子促進を考えればよいではないか。ジャニーズのコンサートにはあれほどファンが集まって、彼らの子供を欲しがるのなら、「ジャニーズ一夫多妻制度」を作ってもよい。「それじゃあ他の男が悔しがる」というなら、逆の一妻多夫も認めて、いい女には多くの男が群がる事ができる「女王蜂制」を創設するのも手だろう。その代わり、法律の一線を超えた者はキビシく処罰する。強姦はまず死刑。援助交際も終身刑。
政府は、結婚・出産を「機械」としてではなく、「人の営み」として甘く見てはいないか。明治から大正・昭和と、時は流れ「結婚」はどんどん自由になっていった。代わりに、秩序を支えていた「家制度」からは離れ、それは血みどろの闘いの場と化している。「子供を産んで、かつ(自分が)キレイで、ゆとりある生活ができてはじめて勝ち組」という女性たちの理想は、東大に合格するより、一流企業の正社員になるより、よほどキビシい狭き門になっているのである。