ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

これでいいのかキヤノン

2007-02-21 20:35:59 | 時事
キヤノン、派遣・請負の正社員化後回し 新卒採用を優先
 違法な「偽装請負」の是正策の一環として、請負・派遣労働者の一部を正社員に採用すると昨夏に表明していたキヤノンが、その後半年間の検討を経て、当面は高校新卒者らの正社員採用を優先する方針に転換した。政府は、新卒一括採用システムの見直しや非正規労働者の正社員化の推進を重点課題にしているが、キヤノンの方針転換は、こうした流れに逆行しそうだ。

 キヤノングループでは、他社に雇われた非正規労働者を派遣契約なしで直接使う偽装請負が各地の工場で発覚し、労働局の指導を受けた。昨年8月に社長をトップとする「外部要員管理適正化委員会」を設置。偽装請負の解消に取り組むとともに、工場で請負や派遣で働く2万人以上の労働者から1、2年のうちに数百人を正社員に採用すると表明した。

 ところが、今月に入って取材に応じた人事本部長の山崎啓二郎取締役は「技術の伝承、組織の活性化のために、若い人を採ることになった。新卒の定期採用のほうが中長期には人材的に安定する」と説明。代わりに高校や工業高専の新卒者の定期採用に力を入れる方針を明らかにした。08年春は高校新卒を100人、高専新卒を40人と採用をほぼ倍増させるという。

 同社は非正規労働者の正社員化について「撤回したわけではなく、優秀な人がいたら採用する」という。ただ、その判断はグループ各社に委ねており、採用予定数も示していない。


 労働局の指導を受けた偽装請負・派遣労働をうやむやにしておいて、 若い高校生を新卒で採用……経団連会長でもある御手洗氏は、法律の方が悪いと開き直ってしましたっけ。

柳沢厚労相、経団連会長の発言を批判 労働者派遣法巡り
 柳沢厚生労働相は16日の衆院予算委員会で、日本経団連の御手洗冨士夫会長が製造業などへの派遣期間を制限している労働者派遣法の見直しを求めていることについて、「(派遣社員という立場が)固定化してしまうのはいいことではない。労働者派遣法の趣旨と反している」と批判し、見直しに否定的な考えを明らかにした。また、製造業に広がる派遣や請負の労働形態について「労働者に厳しい状況になりがちだ」と述べ、労働者の職場環境を改善するガイドライン策定を進めていると説明した。中川正春氏(民主)の質問に答えた。

 御手洗氏が会長を務めるキヤノンは、違法な労働形態「偽装請負」をしていたとして行政指導を受けたことが明らかになっている。御手洗氏は安倍内閣で経済財政諮問会議の民間議員に起用され、昨年10月の同会議で「請負法制に無理がありすぎる。どんどん派遣社員が正社員に代わっているが、今の派遣法のように3年で正社員にしろ、とすると日本のコストは硬直的になる。派遣法を見直してほしい」と発言していた。


 「偽装請負」をうやむやにしたまま新卒を採用しようとするキヤノン側の姿勢、ホワイトカラー・エグゼンプション法案を出せなかった厚労相と経団連会長の間に少し緊張関係が増したような気がします。

『EQ入門 対人能力の磨き方』

2007-02-21 08:00:00 | 読書
『EQ入門 対人能力の磨き方』高山直(日経文庫) リンク先はamazon.co.jp

 EQ関係の本は下記の本をすでに読んでいる(リンク先はamazon.co.jp)。
EQ―こころの知能指数
EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方
実践EQ 人と組織を活かす鉄則―「共鳴」で高業績チームをつくる
EQマネージャー

 今回は軽い復習といったところ。4つの感情能力のトレーニング方法もついているので、落ち込んだ時にやってみよう。

 ゴールマンの最新刊『SQ生きかたの知能指数 』も購入して書棚にてスタンバイ中。単行本は通勤の時には読みにくいので後回しになってしまうのだが……。

大塚商会が「見なし」残業制廃止

2007-02-19 19:52:29 | 時事
 ホワイトカラー・エグゼンプション法案が断念されたとは言え、どうせ参院選の後で復活するんだろうと懐疑心を持っている昨今、大塚商会のこの決定は注目。

大塚商会が残業代にメス
「見なし」をやめ、時間に応じて支払い

 オフィス向け事務機器などを扱う大塚商会が2月支給分の給与から残業時間に応じた残業代を支払う制度改革を実施したことが分かった。大塚はこれまで残業代を「見なし残業時間」に基づき対象者に支給していた。それを、実際の労働時間に応じて支給する仕組みに変更した。

 対象となるのは、社員7773人の39.1%を占める営業担当者3036人。これまでは月25時間分、平均で5万8000円の見なし残業代を、勤務時間の多寡にかかわらず支払っていた。「見なし残業の仕組みをいったん取り入れた企業が、制度を元に戻した例など聞いたことがない」(厚生労働省)という異例の給与制度変更になる。

(中略)

 成果主義と裁量労働制を導入した企業では、優秀な社員に仕事が集中する傾向が見られるという。多数を占める中間レベルの社員は「しゃかりきに働いても、残業代も増えない。そこそこの成果で十分」と考え、これが評価の高い社員に仕事が集まり、不満が募る逆格差を生む。ならば働いた実績に応じて残業代が増える仕組みの方が優秀な社員のモラール向上につながるのでは、という指摘だ。「残業代ゼロ」へと大勢が流れる中、大塚の残業代復活は社風の刷新とモラールの維持を両立できるのか。結果が表れるのはこれからだ。


 社長決裁になったらなかなか決裁が下りないので結局サービス残業になるのではないかという読者コメントもあり、きちんと運用できるのかに注目することに自分も同感。

うさん臭さを一刀両断♪

2007-02-19 19:52:01 | 時事
 安倍首相のうさん臭さを一刀両断してくれたコラム。

安倍成長戦略の誤謬
「下村治・都留重人論争」を持ち出す認識不足と時代錯誤

 安倍晋三首相は一体誰から経済政策の指南を受けているのだろうか。

 2月13日の衆議院予算委員会で、「格差問題」を民主党の菅直人氏と議論した際、「成長こそが格差を是正する決め手」であるとして、1960年代初頭に繰り広げられた「高度成長論議」を持ち出した。

 いわく、「1960年代初頭にも成長か、格差是正かという議論があった。成長することで、その果実を広めていく政策が正しかったことが証明されている」(日本経済新聞より)というのだが、これは当時の論争を自分に都合の良いように曲解している。というよりも、とんでもない勉強不足と言っていいだろう。こんなお粗末な認識で、経済政策を展開されては、たまらない。

 首相の言うように、当時、池田勇人首相の経済指南役で、「所得倍増計画」の立案者であった下村治氏(大蔵省を経て日本開発銀行理事などを歴任したエコノミスト)と、経済学界の大御所である都留重人氏(一橋大学経済研究所所長、一橋大学学長などを歴任、2006年2月5日死去)との間で、「高度成長の是非」を巡り激烈な議論があったことは事実である。だが、それは「より高い成長率か、それともより低い成長率か」を巡る議論であって、「成長か、具体的な格差是正策か」の議論ではなかった。

(中略)

 経済は果実の公平な分配を促すメカニズムを内在していない。成長が競争によってもたらされるのは事実だし、成長によってもたらされた果実(すなわちGDP=国内総生産)がなければ分配もできないことも事実だが、分配を促すのは政治の力なのだ。

(中略)

 経済政策のトラック競技で見る限り、日本は1周半ほど遅れている。格差拡大の現実を直視するなら、遅まきながら、日本にも本格的な分配政策が必要になっている。そのためのしっかりとした実証と総合的な理論が登場しなければならない。ただ「成長、成長」とオウムのように繰り返しているだけでは、真に豊かで活力のある、そして民心の落ち着いた国は実現しない。


 「美しい国」「美しい国」とオウムのように繰り返しているだけで、具体的な施策の中身がない首相の下では、「真に豊かで活力のある、そして民心の落ち着いた国」は実現できるだろうか(苦笑)。いや、単なるイメージでしかない「美しい国」よりは「真に豊かで活力のある、そして民心の落ち着いた国」という目標の方がよほど共感できるのだけど。

英会話スクールNOVAの噂

2007-02-19 12:50:39 | 時事
駅前留学「NOVA」業務停止も
「駅前留学」の派手なCMで知られる英会話スクールの「NOVA」が、特定商取引法違反の疑いなどで経産省と東京都の立ち入り検査を受けていたことが分かった。

 契約時に事実と異なる説明をしたり、解約時に高い精算金を吹っかけるなど同法に抵触する疑いが強まり、14日、大阪市の統括本部や一部教室に検査が入った。経産省は違反事実が固まれば、業務停止命令や改善指示などの行政処分に踏み切るという。


 「NOVAうさぎ」がブレークするなどCMで知名度が高いNOVAなのだが……事前に受講料をまとめて沢山払うほどに一回当たりの授業料は安くなる料金体系になっている。前払いした割に講師が塞がっていて思うように予約が取れないという苦情を聞いたこともある……最近はどうだかわからないが。

 行政処分が出るかどうか、注目中。

☆★☆★

 追記。関連記事が結構あるようなので、貼っておく。
解約問題、NOVAの敗訴相次ぐ 和解から係争に硬化
「返金少なすぎる」NOVA解約時の精算、受講者に不利
駅前留学待った!NOVAに立ち入り検査
経産省・都、NOVAに立ち入り検査…契約トラブルで
甘利経産相、同業他社も「注視したい」 NOVA問題
NOVA、拡大の陰でトラブル相談7750件


知己にきく大手英会話学校の内幕JanJan
NOVA解約トラブルの争点被害者の立ち上げた非営利サイト

『なぜあの人は懲りないのか困らないのか』

2007-02-18 10:17:24 | 読書
『なぜあの人は懲りないのか困らないのか 日常生活の精神病理学』笠原敏雄(春秋社) リンク先はamazon.co.jp

 レビューを書いているM子さんと似た感想を持った。

 腰帯にある「迷惑な行動を繰り返すのは? 人間心理にひそむ〈幸福否定〉のメカニズム」なる惹句に引き寄せられて、心理学の書棚から引っ張り出して購入。豊富な事例紹介にはとてもおもしろさを感じたのだが、「このように矛盾した行動を取るのはなぜか」という投げかけに対する答えがなかなか示されないのにイライラ巻。最後の方で仮説らしきものは示しているが、ぱきっとした答えという感じではなく、スッキリとした読後感はない。

 ただ、いくつか気づきはあった。統合失調症の患者の「自分の悪口が電波で世界中に放送されている」という主張に対して、臨床的にどう対応しているのかをかいま見られたところが、特にハッとさせられた。

 惹句の「〈幸福否定〉のメカニズム」については、交流分析でいう「ゲーム」の考え方に似ているところがある。ただ、なぜそういう行動を取るのかという点の説明がすっきりしない。

トリッパを食べたくなったら寄ることにしよう

2007-02-16 21:02:10 | ものぐさグルメ
大衆イタリア食堂 アレグロ リンク先はぐるなび

 去年の12月にオープンした、駅近の店。駅前で何回かチラシをもらって、一回立ち寄りたいと思っていた。

 今日は、トリッパとカポナータとピッツァ・マルゲリータを注文。日替わりのグラスワインは、まず、サンジョベーゼを、続いてフランスのカベルネ(ブランド名は忘れた^_^;)を注文。

 グラスワインが常時10種類あって、一杯500円なのはひとり客にはありがたい……量は、今いち少ないと思ったけど^_^;。

 まず、トリッパが前菜にあるのが嬉しい。イタリアのもつ煮込みってところで、牛の二番目の胃袋であるハチノスをトマト味で煮込んだものなのだが、自分ではモツの処理が難しくてつくれないと思うので、いつもは缶詰。でも、缶詰に比べると舌触りが軽やかでもしっかり味がして、美味しい。どちらかといえば、ミント風味のローマ風に近い味付けだった。

 それから、ピッツァマルゲリータ、薄焼き好みの私にも驚くほど薄くてパリパリ。少食の自分には前菜2品をひとりで食べてなお完食できる量でありがたかった。

 店内は、なぜかキューバあたりのラテン音楽がかかってていた(スペイン語をかじった自分は、つい聞き取りを始めてしまったりして、どうもBGMとして聞き流せなかったのだが……)。そのアップテンポなラテンビートと、大衆イタリア食堂というコンセプトから言うと、デート用というよりは同性の友人との気軽なディナー用という感じ。事実、ひとりで入った自分以外の客は、女性同士2人が2組。

 ご馳走様でした。

なかなかスパイスの利いたコラム

2007-02-15 12:50:16 | 時事
美しくて、あいまいな日本 神足裕司
「産む機械」発言と「機械の花嫁」
 女性の結婚観はベストセラーによく現れている。松原惇子は『クロワッサン症候群』(1988)でメディアにダマされたと恨んだ。谷村志穂は『結婚しないかもしれない症候群』(1992)はなんかヘンと言った。しかし、林真理子が『花より結婚きびだんご』と本当の事を言ったのは早くも1984年のことだ。

 みな結婚を価値あるものとして描き、支持されている。しかし国は、というかこの社会はどうにもしてくれないので、酒井順子は『負け犬の遠吠え』を書き、「30代、非婚、子なし」女性たちを慰めた。ひりひりしながら、結婚、出産以外の生き方を納得する道を選んだのである。

(中略)

 しかし、考えてみて欲しい。何の経済支援がなくても働く女性たちは、ホストクラブへ行ってポンポンシャンパンを抜くではないか。「支援されている地域のある」地方からイイ男を求めて、ひどい境遇の都会へ出てくるではないか。「地域・家族」がうざったいから次男三男、実家と同居しなくてすむ男を選ぶではないか。

 経済支援などではなく「産まなきゃ」と思わせる環境。それさえあれば、女性たちは子供を作ろうと考えるだろう。

 昨年、出生率を2.0の大台に乗せたフランスでは、新生児に占める婚外子の割合が48.3%に達しているという。「日本の1.8%という数字こそが問題である」と、いいところに気づいたなら、婚外子促進を考えればよいではないか。ジャニーズのコンサートにはあれほどファンが集まって、彼らの子供を欲しがるのなら、「ジャニーズ一夫多妻制度」を作ってもよい。「それじゃあ他の男が悔しがる」というなら、逆の一妻多夫も認めて、いい女には多くの男が群がる事ができる「女王蜂制」を創設するのも手だろう。その代わり、法律の一線を超えた者はキビシく処罰する。強姦はまず死刑。援助交際も終身刑。

 政府は、結婚・出産を「機械」としてではなく、「人の営み」として甘く見てはいないか。明治から大正・昭和と、時は流れ「結婚」はどんどん自由になっていった。代わりに、秩序を支えていた「家制度」からは離れ、それは血みどろの闘いの場と化している。「子供を産んで、かつ(自分が)キレイで、ゆとりある生活ができてはじめて勝ち組」という女性たちの理想は、東大に合格するより、一流企業の正社員になるより、よほどキビシい狭き門になっているのである。


 必ずしもすべてに同意するわけではない。

 産みたいと思っても夫婦共働きで働きながら育てていく環境が十分でない、というのが一番の原因だと思う。だから、「経済支援などではなく『産まなきゃ』と思わせる環境」というのは「ちょっと違うんじゃないか」という気がする。

 でも「政府は、結婚・出産を『機械』としてではなく、『人の営み』として甘く見てはいないか。」という問いかけはビンゴだと思う。

 一夫多妻制、多夫一妻制は、どうなんだろうなぁ……(汗)。仮に誰かの何番目の奥さんになったとして、自分はハッピーだろうかと考えてみたが、うーん……。

『のだめ』と『天上の虹』最新刊

2007-02-13 20:47:30 | 読書
 今日は『のだめカンタービレ』第17巻の発売日。朝7時から開店するターミナル駅の本屋で早速購入……およ、『天上の虹』第20巻も、発売しているではないか(リンク先は共にamazon.co.jp)。

 『のだめカンタービレ』最新刊は、個人的にミッシングリングになっていた部分がつながって、はうう~(のだめ語)。

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 『のだめカンタービレ』は去年のテレビドラマ化直前にずぼっとはまったのだが、『天上の虹』はもともと古事記・日本書紀の時代というか、天智天皇・天武天皇とその子孫たちの時代に興味があったので、けっこう昔から読んでいた。雑誌に連載されていた時とリアルタイムではないにしても。で、連載していた雑誌がなくなっても、こつこつと描き続ける里中真智子氏はすごいと思う。

 自分が幼稚園児の頃、マンガで文字の読みを覚えたのだが(苦笑)、里中氏はその頃『少女フレンド』でデビューした直後だった。ストーリーは覚えていないのだが「ナナとリリ」を読んでいた記憶がある。

 幼稚園児だった自分が、まぁこの歳になるのだから、その長い年月に良質の作品を創作し続ける里中氏は凄いなぁと思う。