日々の出来事 6月29日 鶴瓶の今夜も眠れない
今日は、笑福亭鶴瓶の局部が全国ネットでテレビ画像に映った日です。(2003年6月29日)
2003年6月29日、フジテレビの27時間テレビの飛島中継で鶴瓶は、当初は“酒を飲まない”と公言していましたが、午後10時過ぎに局が用意していた酒を飲み始め、高齢の女性の乳を揉んだり、放送禁止用語を叫ぶなど、非常に危険な状態に突入していました。
午後11時過ぎには、鶴瓶のドラム缶風呂入浴中継でも局部が露出しかけるなど、その後の大事件の予兆はすでにありました。
そして、深夜の“今夜も眠れない”で再び飛島に中継が繋がった時、既に鶴瓶は布団に包まって寝ていましたので、現場にいたココリコが無理に起こそうとしました。
この時、パンツ1枚で仰向けに寝ていた鶴瓶は、起きた途端にそのパンツが脱げたので、慌てて遠藤章造が局部を座布団で隠そうとしたものの、時既に遅く、局部の映像は全国ネットで流れてしまいました。
この事件に高島彩アナはゴメンナサイと謝罪し、鶴瓶は後日公式に謝罪しています。
もともと、鶴瓶は裸絡みの危ない事件が多く、1975年の東京12チャンネルの“独占!男の時間”の生放送でも局部を露出し、さらに何とカメラに局部を押し付けました。
そして、社長の大事にしていた鯉を踏み殺すと言う暴挙に出ています。
これは、担当ディレクターの傲慢な態度に反発しての行動でしたが、ことがことだけに12チャンネルは、鶴瓶を無期限の出入禁止としました。
そして、この処分は2003年、系列のテレビ大阪制作、“きらきらアフロ”の東京収録により、28年ぶりに解除されました。
でも、上の事件も2003年ですから、あまり性格は変わっていないと思えます。
残飯
「 鶴瓶、腹減ったなぁ。」
「 そやなぁ、たかじん。」
「 何か、ないかな・・。」
「 あそこに飲食店のゴミ箱あるで。」
「 ちょっと、見てみよか。」
「 残飯、あるで・・。」
「 食えるかな?」
「 ちょっと、酸っぱい臭いしてるけど・・。」
「 でも、腹へったしな・・。」
「 どうしょう・・。」
そこに現れた浮浪者が、残飯を取り上げ忠告しました。
「 素人さんは、やめとけ。」
笑福亭鶴瓶
☆今日の壺々話
露出狂
高校生の時、部活で遅くなった帰宅中に露出狂に遭遇した。
後ろから「ちょっといい?」と話しかけられ、振り返ったらジーパンのチャックからポロリして、ニヤニヤしてるオッサンがいた。
驚きと恐怖でパニックに陥った私は、背負っていた竹刀袋(中身入り)で露出狂を思いっきり殴った。
露出狂は悲鳴をあげて逃げようとしたが、なにせ私もパニック状態。
ずっと「めぇえーん!めぇえーん!どおぉぉ!」とか叫んでたら、近くの家の人達がゾロゾロ出て来た。
最初は私がただの通行人に暴力を振るっているように見えたらしく、「あなた何してるの!」とおばちゃんに私が取り押さえられ、露出狂は「大丈夫ですか!?」と男性に介抱されていた。
が、その男性が露出狂のポロリに気付いた途端、形勢逆転。
先程まで私を押さえてたおばちゃんも加勢して露出狂を取り押さえ、そのまま通報。
警察の人からめっちゃ褒められ、「その度胸があれば婦警になれるよ!警察になる気無い?」としきりにスカウト(?)されました。
盲腸
長距離の夜行列車です。
高校卒業記念に旅に出た3人の若者は、4人がけの席に座りました。
男ばかりの気安さで盛り上がっていると、声が聞こえました。
「 あのう・・・・。
ここ、あいてますか?」
見上げれば、かわいい女の子が1人で立っています。
喜んで座ってもらったのは言うまでもありません。
今度は4人で楽しく盛り上がりました。
若さをもてあましている男と女。
夜がふけ、周りの席が静かになってくると、話は少しずつエッチな方へと移っていきます。
「 ねえ。
1人100円ずつくれたら、ふとももの蚊に刺された所、見せてあげる。」
女の子が笑いながらこんなことを言うと、3人は即座に100円を取り出します。
女の子はスカートをめくり、ふとももをあらわにしました。
「 うお~、すげぇ!」
うれしげな男子3人の声が上がります。
「 ねえ。
1人1000円ずつくれたら、胸の谷間のほくろ、見せてあげる。」
今度も3人は、すぐに1000円を払います。
女の子はシャツの胸元を大胆に開けてみせました。
「 うお~、すげぇ」
うれしげな男子3人の声が上がります。
「 ねえ。
1人5000円ずつくれたら、盲腸の手術した所、見せてあげる。」
3人は、待ちきれないように5000円を払います
15000円を手にすると女の子は立ち上がり、窓の外を指差しました。
「 ほら見て。
あの病院よ!」
濡れ衣
中学生の時の話です。
プールの授業が終わって教室に戻ってくるときに、ある女子のパンツが無くなっているという騒ぎがあった。
で、犯人探しが始まったんだけど、なんか日ごろから俺のことを「キモい」とか「不潔」とか影でコソコソ(といいつつ、結構あからさまに)なじってる男子グループがいて、そいつらのリーダーが俺を指差して、「○○くんがプールを途中で抜け出して教室に戻ってたから怪しいと思う」と発言。
たしかにプールの授業中は、各自練習する時間があって、結構先生の目はゆるく、みんな自由に泳いでいた時間があったから、抜け出すことも不可能じゃないが、俺はそんな抜け出したりはしていなかった。
しかし、俺には友達がいなくて、誰も俺がプールの授業を抜け出していないことを証言してくれる人がいなかった。
結果、クラス中の罵声の嵐。
俺の持ち物を全部机の上にひっくり返されて、クラス中にさらされた。
別に問題のパンツはおろか、変な持ち物なんて一切なかったからいいけど。
そしたらリーダーが「どこかにかくしたんじゃね?」とかいいだして、結局俺の疑いは晴れなかった。
後で担任に職員室に呼ばれてキツく尋問されたが、俺は何にもしてないし、ただひたすらやっていませんというしかなかった。
信じられないことにその場で担任は俺の母親を電話で呼びつけ、事情を説明した。(事情といっても、俺が怪しいのではないかという勝手な推論の押し付け・・・。)
母は俺よりも担任の言うことを信じ、「謝りなさい!隠してるパンツを早く出しなさい!」と俺を責める。
その場にさらに被害者の女子まで呼び出し、そいつの前で無理やり頭を押し付けられた。
結局、俺は最後まで認めなかったので、母親がキツクしかっておくことと、後で女子の家に謝りに行くこととパンツの弁償を約束し、その場は開放された。
その後、家に帰ってからは父親が俺の無実を信じてくれて母親を一喝してくれたので、後日女子の家には行かなかった。
次の日、教室に入るなり「変態」とか「パンツかえせ」とか罵声を浴びせられた。
俺は犯人じゃないといちいち反論してたら、リーダーが背中を思いっきり蹴ってきた。
ムカついたので蹴り返したらリーダーと取り巻きみんなに反撃される始末。
そこへ担任が入ってきて騒ぎの原因を問いただすと、リーダーが「○○にパンツ返してあげなよってやさしく注意したらいきなりけってきた」と主張し、みんなも賛同。
また俺は呼び出しを喰らい、母親同席で厳重指導。。。
そのとき俺は何故かわかんないけどリーダーが犯人だという絶対の確信が沸いた。
なんとか疑いを晴らすための証拠が必要だと思い、父親がICレコーダーを持っていたことを思い出したのでしばらく借りることにした。
さっそく次の日、朝早く教室に仕掛けにいった。
机の中に入れてもすぐ見つかってしまうので思案していたところ、ちょうど奴の机は廊下側の壁に接しており、壁の上下の窓が開けてられたので、廊下側に仕込むことにした。
廊下側はロッカーになっており、普段使わないような学習教材なんかをしまっておける。
そのロッカーの俺の区画の奥にICレコーダーを設置し、ためしに奴の机でアーアーと普通くらいのボリュームで喋ってみた。
バッチリ明瞭な声で記録できた。
それから毎日、朝仕込んで夕方回収しては証拠となることを喋らないかどうか聞いていたが、1週間たってもまったく証拠となるような発言はしなかった。
その間リーダーとトリマキはしつこく俺に暴力を振るったが、やり返すとまた担任に事実を捏造してチクられるので黙って耐えた。
他のクラスメートも、俺と目線をあわさなくなった。
焦りも出てきて、意を決して、リーダーを放課後に呼び出してレコーダーの近くで「お前が犯人だろ」と問い詰めてみたが、それでもボロは出さなかった。
「俺が犯人だという証拠でもあんのかよwww」っていう言い方に、「俺が犯人なんだけど、お前に罪をかぶせてやったぜwww、ざまぁwww、証明してみろホレwww。」的なニュアンスを感じ取っただけで、「実際にやったのは俺だ」とは言わないので絶望を感じた。
ただ、このことが事態を好転させた。
次の日、ヤツが罠にかかったのだ。
放課後頃、ヤツと取り巻き2人の3人での会話をICレコーダーは拾っていた。
リーダー「昨日○○が“おまえがはんにんだろぉーーー”とか、キモい顔で言ってきたよ。」
トリマキA「うわぁキモっ。」
トリマキB「うぜぇーwwww。」
リーダー「ムカつくからボコってやったよwwww。」
ボコられてねぇよ誇張すんなと思いつつ、この時点でなんか喋ってくれると思ってワクワクした。
そして、ついにヤツは言ったのだ。
リーダー「ま、犯人は俺なんですけどね!」
トリマキA,B「アーッハッハッハプゲラゲラアひゃはやひゃwふぉうぃ。」
思わず俺はガッツポーズ。
それに、追加もあった。
トリマキA「そういえばさ、なんで盗んだパンツ、あいつのカバンなり机に仕込んでおかなかったんだ?
そうすれば決定的証拠をあいつになすりつけられたのにwww。」
リーダー「いや、なんか△△(被害者の女子)のパンツを手に取った瞬間、なんかこうムラムラしちゃって、今俺の家にあるwww。」
トリマキA,B 「うわーさいてーーwww。」
リーダー「何度か、オカズにしちまったwww。」
トリマキA,B「プゲラウヒャオエエエテウェrw。」
次の日、帰りの会のときの通例となっている日直からの“何か連絡事項ある係りはいますかー?”の問いの時間に発表しようとした。
その日の日直はちょうどリーダーのヤツで、ヤツの問いかけにすかさず手を挙げる。
案の状崩れた笑顔で俺をシカトするので、かまわずICレコーダーを手に教壇に上がった。
担任は「何する気だ?座ってろ!」と俺を引き摺り下ろそうとするが、かまわず、「こないだ△△の下着が盗まれた事件があってから、俺がさんざん疑われているけど、真犯人がわかったので発表します!真犯人は、××(リーダー)です!」と一気に叫んだ。
クラスのみんなはザワザワし始める。
リーダーははぁ?という薄ら笑いをしている。
担任は「何いってんだ?××が犯人なわけないだろが!証拠もなく罪を押し付けるな!」
と俺に怒鳴った。(リーダーは俺と違ってイケメンだしみんなの前ではハキハキしてて明るいし成績もいいほうだったので、担任の信頼は厚かったみたい。)
すかさず「証拠はコレです!」とICレコーダーを突き出す。
「これは、事件のあった次の次の日から廊下のロッカーに仕込んでおきました。
そこで××が自分が犯人であると告白する発言を拾っています。」
といい、おもむろに再生スイッチをON。
俺がリーダーを問い詰めるところから始まり、リーダーとトリマキ2人の会話、リーダーの犯人宣言とオカズにしてます宣言が垂れ流された。
シーンとする教室。
凍り付いていたリーダーがイキナリ取り乱して俺のICレコーダーを奪おうと襲い掛かる。
すかさず前蹴りを食らわして寄せ付けないようにした。
担任も、「もういい!わかったから!」と俺に寄ってくる。
でも、担任とリーダーが俺を止めようとするのをかまわず、身をかわし続けながら再生を続けた。
すべてが終わった後、再生を止め、担任に向かって「これで俺の無実は証明できますよね?」 と聞いた。
担任は呆然として「ああ。」とつぶやくだけ。
立て続けに「先生はさっき、証拠も無く罪を押し付けるなといいましたよね。で、先生やクラスのみんなは証拠も無く俺を犯人と押し付けましたが、それはどういうことですか? で、真犯人の××、何か△△さんや俺やみんなに言うことはないの?」とまくし立てた。
教室はザワザワ、リーダーとトリマキはずっと下を向いてうつむいている。
担任はただ慌てて「今日はみんな帰りなさい、早く、帰りなさい」と、みんなの教室からの退出を促した。
その後、担任は学年主任と共にウチに来て土下座で平謝り。(校長とかが謝罪にくるレベルではなかったらしい。。。)
クラスメートの一部は俺に謝ってきてくれて、イジメは無くなった。
リーダーとトリマキ2人は、クラスの信頼を失い一気に地に落ちて、みんなの輪に入ることは一切無くなった。
さらに被害者の女子の家に親同伴で謝りに行ったらしい。
あとおまけだけど、俺の体についたアザも彼らからの暴力の証というのが認められて、彼ら3人とその親からにご足労いただき、濡れ衣着せたことを含めて謝罪を受けた。
封筒みたいなのを渡そうとしていたが、父親が「受け取れません」と断固として拒否していた。
後で俺に「(イジメを)気づいてやれなくて悪かったな」といって、ICレコーダーをそのまま俺にくれた。
最後に、当初担任と共に俺を犯人と決め付けていた母親は俺に平謝りでした。
お小遣いを次の月から1年間倍にすることで和解が成立しました。
そのICレコーダーは今でも、自分の昔の武勇伝(?)の証として大事に使ってます。
言いたいこと
ここ最近、言いたいことといえば、「露出狂にあった」ってことかな。
傘はとうに吹き飛んでいて、ここ東京で遭難するような雪の日に、
逃げ込んだ新宿ルミネストの地下へと続く階段の踊り場で、露出狂にあった。
命からがら氷ついた髪の毛が少しづつとけて、ただもう家に帰りたいと無心に階段を下りていると、後ろから丸ビル勤務かなってくらい上等なコートを着こなしたレオンのようなサラリーマンに声をかけられた。
「ティッシュ持っていませんか?」
ティッシュとな。
このナイアガラの滝のように鼻をたらしてる女に、よくも聞いたねと、振りむけば丸ビル。
断じて不所持のチッスを、探してるふりの様式美。あれー?あれれー?つって。
エアギターもここまでってくらいカバンをガサゴソしながら、
チラチラと赤らめた顔でリーマンを盗み見ると、
リーマンのコートの第6ボタンくらいのとこから、リーマンのリーマン部分がサラッと出てた。
これがサラリーマンか!
もう顔をね、鬼のように顰めたかった。
ゴミの出し方について物申すベテラン奥様のように。
ところがですよ。リーマンが想像のハードルを、ふわりと越えてきたわけですよ。
観てください奥さん、この色!艶!ハリ!
ミケランジェロが作ったんじゃない?ってくらい美しい露出狂の露出棒。
北斗神拳くらったくらいの衝撃で「だ び で っ!!!」っつって、私はもう死んでいる!
あのマー君すら虜にした ももクロ ってこのこと?
この吹雪の東京で、一筋の輝き。
私がマッチ売りの少女なら、思わず手をかざしてたかもしれない。
露出は犯罪です。
露出は犯罪です。
でも10年ぶりくらいに会った露出狂。
33年、鳴かず飛ばずの私にとって、溢れる一杯のかけそば感。
別に見たかったなんてことは断じてないけど、
ちょっとしたこぼれ球ひろったみたいなこの感じ。
このこぼれ球、私だって決めたい!
キャーとか言って、驚いて逃げるとこまで、やりきりたい!
なのに、33歳ともなると、喉にタンがからんで「キャー」とか高い声、そう簡単には出てこないわけです。箪笥の奥の方に圧縮して仕舞ってある。
かわりに、このオトメの一大事に「なるほどー」とかすぐ出そう。愛川鉄也ごと出そう。
しまえ、しまえ。
すると、むこうもむこうで、なんだか描いてたものと違ってたんでしょうね。
私がずぶ濡れのまま、羅生門の老婆かってくらいオドロオドロシイ姿で振り返ったので(しかも無言)、
一瞬ギョっとしたのち、「またつまらぬものを斬ってしまった」みたいな残念顔で、
斬鉄剣をそそくさと仕舞って、私を置いて帰っていったわけです。
私も私で「森へお帰り」って感じで見送ったんだけど、…なんだろう、この気持ち。
これが、あの芥川龍之介が描きたかった老婆の…気持ち…?
羅って生がない門っ!
45年ぶりの大雪だ門っ!
そりゃ唇だって紫になるし、鼻水だってちょっとしたサーバーかなってくらい出てる。
この顔の露出だって、相当きわどいライン攻めてた。
でも、そうは言ってもあっちは本場でしょ?
そこは、ぐっと踊り場で堪えて欲しかった。
私はうめくような声を立てながら駅の階段を覗き込んだ。
外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。
露出狂の行方は誰も知らない。
だ・け・ど
捨てる神あれば、拾う神ありっていうかな。
昨日、職場の飲み会で、どういう流れか「痴漢にあった話」で盛り上がり始めた時、満を持して、この話ですよ。
仕事では息をひそめてる私が、飲み会の話題を、一気に独り占めする大チャンスですよ。
なんせホットな話題ですから。つい先々週くらいの話ですから。
結婚の話題にも、夫の不満にも、子育ての大変さにも乗れなかった私に、
千載一遇のビックウェーブです。
私は風に向かい拳をつきあげるチャゲ、そして飛鳥のように、言ってやりましたよ。
「こないだ10年ぶりに露出狂にあったんですけど!」って。
勢いがね、焦りがね、出たね。
「これが私のソチ!」くらいの気持ちで行ったのがいけなかったのかな。
完全に「10年ぶりに露出狂にあった」ってのを「露出狂になった」つってたらしいのね。あとから後輩に聞いた話によると。露出狂、なっちゃってた。
でもソチですからね、もう舞い上がっちゃって、なんなら舞い降りちゃって、全然気が付かなかったんですね。
多少ね、自分の思ったリアクションと違うっていうか、みんなが思いのほか引いてる感じはあった。
でもこれがオリンピックなんだ、っていう羽生イズムで話し続けたわけで。
したら、師長がね、
まあ、職場の飲み会っていうか病棟のちょうど歓送迎会だったんで、師長もいてね。
その師長が恐る恐る聞いてくるわけです。
なんか「どんな感じで?」みたいなことを。
師長を虜にするほどの話題。
そこはもう、身振り手振りを加えてね、じっくり説明するわけです。
「なんかこう…キレイメのコートを着てね、こう、股間のところだけ開けて…」つって。
もう引き潮がすっごい。
厳島神社の鳥居が丸見えになっちゃうくらい。
そんくらい引いてた。
おかしいな。トリプルアクセル決めたはずなのに、構成点ぜんぜん伸びない。
お話のステップシークエンスに入っても、歓声が上がらない。
「大丈夫だったの…?叫ばれなかったの…?」
先輩に聞かれたとき、一瞬「露出狂って自分から叫ぶっけ?」って思ったけど、
むしろ食いついてきてくれたことが嬉しくて、
「大丈夫です。なんかむこうもビビってる感じだったんで、思いっきり「露出狂だー!」って叫んでやったら、逃げていきましたよ」
職場ドン引き。
みんなには見えたのかな。10年ぶりに、私がキレイめのコートを着て、股間だけ開けて、「露出狂だー!」って叫ぶ姿が。
なんかもう、誰も質問してくれないし、なんなら目も、ちょっと合わない。
そんな感じで、力出し切れず、私のフリーの4分間が終わりました。
次の日、休みで家で漫画読んでると、真面目な後輩から「今、休憩中に聞いたんですけど、露出は犯罪ですよ!」ってメールがきて、初めて事態に気が付いた。
慌てて「私が露出したんじゃなくて、されたんだよ!」って訂正して、真面目な後輩も「わかりました、みんなにも伝えときます。」つってくれて、
「心強いわー」つって
「任せてください」つって。
その後輩が、「Kさんが露出されたんです」「Kさんが露出されたんです」ってね、
大いに広めてくれたわけですが。
何だろう、最初のインパクトが強すぎたのかな。
「された」ってのが、ただの尊敬語になっちゃってんだよねー。ダメ押し。
ほんと、休み明けに仕事行ったら、誤解は全然解けてないし、後輩はただの露出を崇める人みたいになってるし、先日のが危うく私の歓送迎会になるとこだったわー。
あと、後輩の頑張りが裏目に出たのか、誤解が解けたはずの今でも、職場で露出教の教祖って言われてます。
違う意味で宙に浮くわー。
そんな近況です。
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