大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

なんじゃもんじゃ物語231

2007-11-27 19:05:22 | _2-19 港への道
 お頭ブラックと子分たちが喋っている間に、なんじゃ殿様はモ二ターカメラを体に付け、H1号の本体である電気炊飯器を両手で持って戻って来ました。
そして、なんじゃ殿様は、子分たちでできた人垣の後ろから首を伸ばして、シミコ婆さんの様子を覗き込んでいました。
 ホログラムのシミコ婆さんが海賊たちを見回して言いました。

「 何か、胡散臭い気がするのう・・・。」

ベンケーがそれに対して答えます。

「 胡散臭いのは、お主の方であろうが!」

それに反応して、シミコ婆さんが大声をあげました。

「 何をぬかすか、このシミコに向かって!」

そのとき、何かの警告音が響きました。

“ ぴ~、ぴ~、ぴ~、ぴ~!!”

お頭ブラックが言いました。

「 何か、音がしてるぞ?」

海賊たちは、音のする方を見ました。




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なんじゃもんじゃ物語230

2007-11-24 19:49:27 | _2-19 港への道
なんじゃ殿様が言いました。

「 ホント、もう、ブラックの相手はしてられないや。
 僕、道端に置いておいたH1号を拾ってくるね。」

なんじゃ殿様は、クルッと向きを変えてH1号を拾いに行きました。
エッチソンが、お頭ブラックに言いました。

「 お頭、お頭、分かったふりは、止めておくれなはれ・・・。」
「 アハハハハ、これはだな。
 お前たちが、こいつを幽霊だと思うとビビるだろ。
 だから、ビビら無いように幽霊じゃないと説明してやったのだ。」
「 う~ん、分かったような、分からないような・・・・。」
 まあ、よろしおま。
 それで、こいつは、どうしてここに居るんでっか?」
「 うん、それはだな。
 何かのトラブルでここに居るようなんだ。」
「 う~ん、ますます分かりまへんなァ・・・?」

そのとき、シミコ婆さんが口を開きました。

「 何を、ゴチャゴチャ言うとるんじゃ!」

子分たちは、驚きました。

「 わっ、喋った、喋った!」

お頭ブラックが右手を挙げて子分たちに言いました。

「 この喋れると言うことを説明するとだな。
 空気の、この辺りから、こっちにこう行って、直角にこう来ると・・・・・。」
「 お頭、お頭、それ、さっきやりましたで・・・。」
「 アハハハハ、もう一回やると、もっと受けるかと思ったんだが・・・。
 まあ、とにかく、こいつは喋るんだ。」



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Photo Lounge 50  イルカ

2007-11-22 18:51:16 |      Photo群

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     Photo Lounge 50  イルカ

           「 パノラマ!」          


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なんじゃもんじゃ物語229

2007-11-21 17:03:25 | _2-19 港への道
そして、お頭ブラックは子分たちに言いました。

「 ハイ、CM撮影場面終了!!
 んじゃ、みんな、こっちに集まって!」

 海賊の子分たちは、CM撮影の隊列を解き、バラバラとシミコ婆さんの所に集まって来ました。
そして、遠巻きにホログラムのシミコ婆さんを見ています。
お頭ブラックが状況を説明しようと、子分たちに言いました。

「 こいつは、ホログラムだ!」

チンギスチンが、お頭ブラックに聞きました。

「 ホログラムって、何あるかァ?」
「 ホログラムと言うのは、映像だ。
 この光っている婆さんは、何処かの島から送られて来た映画みたいなもんだ。」

続いて、エッチソンが、お頭ブラックに聞きました。

「 どうして送られているんでっか?
 受信している装置も見えないし・・・?」
「 それは、いい質問だ!
 わしは、こいつを分析してだな・・・。」
「 それで、それで・・・?」
「 それは、だな。」

お頭ブラックは、右手を上に挙げて、子分たちに説明しました。

「 空気の、この辺りから、こっちにこう行って、直角にこう来ると、こうなっ
 て、ここに反射して、こうなるんだ!」

お頭ブラックは、空中で右手を振り回し、最終的にはシミコ婆さんを指差していました。
 エッチソンが、お頭ブラックに聞きました。

「 あの、さっぱり分からんのでっけど・・・?」

お頭ブラックは答えました。

「 実は、わしも分からん!」

子分たちは、こけました。




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Photo Lounge 49 あわてもの

2007-11-15 18:00:49 |      Photo群

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  Photo Lounge 49 あわてもの

         「 お~、の~!」          


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なんじゃもんじゃ物語228

2007-11-14 18:22:36 | _2-19 港への道
 お頭ブラックは、地面に落ちていた短い棒切れをマイク代わりに拾って来てエッチソンと並びました。
子分たちは、ゾロゾロと二人の後ろに並びました。
そして、いよいよCMのスタートです。
 お頭ブラックが言いました。

「 婆さん、よく見ろ!
 これが、我ら電気屋のCMだ!
 エッチソン、準備はいいか?」
「 よろしおまっ!」

お頭ブラックの口三味線が始まりました。

“ チャン、チャン、チャン、チャン、チャン、チャン、ハイ!”

「 あっ、停電だ!」
「 お父ちゃん、どうしよう?」
「 ちゃらら、ちゃらら、ちゃらら、ちゃらら、ちゃららららら、らん♪」
「 どうしよう~、どうしよう~♪」
「 でんでんでんき、電気なら~♪」
「 みんなニコニコ、電気屋さん!♪」
「 ほれ、電気ぃ~、それ、電気ぃ~、電気のことなら電気屋さん!」
「 あなたも、わたしも電気屋さん♪」
「 ちゃらら、ちゃらら、ちゃらら、ちゃらら、ちゃららららら、らん♪」
「 ヤマタイ国、電気、保安、協会っ!」
「 待ってるわよぉ~、うふ~ん!!」
「 ちゃん、ちゃん。」

お頭ブラックが、言いました。

「 どうだ、これで電気屋と言うのが分かっただろう!」



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なんじゃもんじゃ物語227

2007-11-10 17:29:21 | _2-19 港への道
 子分たちが、お頭ブラックの所まで来ると、お頭ブラックは言いました。

「 えっと、今から電気屋のCM撮影用のシーンをやるぞ!
 この映像と言うか、ホログラムと言うか・・・・。
 とにかく、こいつにCMを見せなければならないのだ!」

子分たちは、“?”な顔をしました。
 お頭ブラックは言いました。

「 とにかくやるのだ!」

なんじゃ殿様が言いました。

「 ちょっと、待って!
 何だか分からないけど、CMをするんだったら、H1号を外さないと出来ない
 よ。
 H1号、ちょっと電気を切って外すからね。」
「 シカタガナイナ。
 コノモニターデハ、ココカラ、ホログラムガ ヨク見エナイシ・・。
 マ、ホログラムヲ 見ルノハ、後デ イイカ・・・。
  壊サナイヨウニ、シロヨナ。
 H1号ハ、デリケート ナノダ!」
「 分かったよ。」

 なんじゃ殿様は、H1号のモニターカメラを体から外して、H1号の本体ごと道路の端に置きました。
お頭ブラックが言いました。

「 よし、じゃ、集合、集合!
 おい、エッチソン、前だ、前だ!」

エッチソンが前に出て来ました。




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なんじゃもんじゃ物語226

2007-11-06 19:13:44 | _2-19 港への道
 お頭ブラックの急かせる声が聞こえます。

「 こらァ~~!!
 早く、来んか~~!!
 何を、やってるんだ、もう!」

エッチソンが、言いました。

「 お頭が、怒ってまっせ!
 行きまひょか。」
「 うん。」

子分たちは、らめちゃんを残して、リヤカーを離れ、歩き始めました。
子分たちがゾロゾロ歩いている最中も、お頭ブラックの声が聞こえます。

「 心配しなくっても、大丈夫だ!
 映像だ、映像!
 こいつは、単なる映像だ!」

エッチソンが、歩きながら言いました。

「 なんや、あの人影は映像でっか・・・。
 でも、何処から映しているのかな?」

たまちゃんが、言いました。

「 お化けでなくて良かった・・・。」

子分たちは、たまちゃんを見ながら言いました。

「 散々、人を怖がらせておいて、よく言うよ。」
「 でも、怖いものは、怖いし・・・。」




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Photo Lounge 48 神の手

2007-11-04 19:15:54 |      Photo群

Photo Lounge 48 神の手 画像



  Photo Lounge 48 神の手

     「 お~、ごっどはんど!」          


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なんじゃもんじゃ物語225

2007-11-02 18:06:05 | _2-19 港への道
 たまちゃんが答えて言いました。

「 じゃ、今日はここまで!
 確かに時間は、気になっていたんだ。
 早く、船に戻らなきゃね。
 あの変なヤツも気になるし・・・。
 ま、続きは、またするからね。」
「 仕方が無いなァ・・・。」
「 また、するからさ!」
「 うん、必ずね!」
「 じゃ、みんなで行くあるね。」

子分たちが行こうとすると、リヤカーの床から声がしました。

「 ちょ、ちょっと、待ってぇなァ。
 ワイも連れて行ってぇな!」
「 あ、らめちゃん・・・・・。
 らめちゃんは、ここで待機の方が・・・。」
「 そうでんな。
 担いで行くには、図体がデカイし・・・。
 危険があったら、ヨロヨロして逃げ切れまへんで・・・。
 まあ、ここでブタの見張りをしていてくれはりまっか。」
「 う~ん、面白くないなァ~。
 でも、まあ、そう言われると、仕方無いかなァ・・・。」
「 じゃ、ブタの首に紐を付けて、リヤカーの荷台の枠に括っておくあるよ。
 逃げないように、しっかり見張ってるあるよ。」
「 ああ、分かった。
 逃げそうになったら、大声で知らせるよ。
 逃げても、ワイは追い駆けられへんしな。
 じゃ、そこのブタ、こっちに来い!」

“ ブヒッツ!”

「 イデデデデデ!
 こらっ、ヒレを踏むな、ヒレを!」

チンギスチンがブタの紐をリヤカーの荷台の枠に括り付けました。

「 じゃ、見張り、よろしく!」
「 早めに、帰って来てな!!」
「 分かったよ!」




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