大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道272

2009-12-16 18:36:59 | E,霧の狐道
 電話をして3時間ほどで、妹の沙織がやって来た。
沙織は、不服そうな顔をして俺に言った。

「 ここ、メッチャ遠い!」
「 ああ、ご苦労ご苦労。
 はい、出して、出して。」

沙織はポケットから小さな赤い布袋を出して俺に渡した。

「 ほらっ!」
「 なんじゃ、こりゃ?」

 お守りの布袋の表は、キティちゃんが歩いている絵だった。
袋には、青い紐がついている。
沙織が言った。

「 お守りじゃん!」
「 ど~見ても、お守りには見えないが・・・・。」

 俺は、布袋の口を開けて中に入っている紙を引っ張り出した。
そして、折り畳んである紙を開いて驚いた。

「 これって・・・・?」

開いた紙の表には、訳の分からないグニョグニョした文字がサインペンで書いてあった。
そして、裏には鳥居のマークとあいうえおが並んでいた。






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Photo Lounge81 お疲れ

2009-12-14 18:57:44 |      Photo群



Photo Lounge81 お疲れ 画像




        Photo Lounge81 お疲れ
 



                “ お疲れ!”
        






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霧の狐道271

2009-12-11 19:20:30 | E,霧の狐道
「 あ~、もう分かりました。
 沙織様、どうかお守りを持って来て下さい。」
「 お願いしますは?」
「 あ、お願いします。」
「 布袋にキツネがポイントね。」
「 ああ。」
「 分かったわ。」
「 じゃ、よろしく!」

“ ガチャ!”

 俺は急いで電話を切った。
これ以上話すと、沙織のヤツ、何を言い出すか分かったもんじゃない。
俺は妹に弱みを握られてしまった。
これはかなり高くつきそうだと思った。
 でも、これはこれで仕方が無い。
このままでは、この病院からタダでは帰れないから。
とにかく、由紀ちゃんのお守りの代わりをキープしなければ。
俺は取り敢えず、これで一安心とタカを括っていた。


 俺は病室で、今か今かと沙織の到着を待つ。
待っているうちに、山本爺がトイレなのかフラフラと出て行った。
田中爺は一向に帰って来ない。

“ おせぇ~なァ~~!”

一人取り残された俺はただひたすら沙織の到着を待つ。





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霧の狐道270

2009-12-07 19:38:54 | E,霧の狐道
「 沙織に電話したんだよっ!
 親には言うなよ、カッコ悪いからな。
 あのな、お守りを持って来てくれ。」
「 お守り?」
「 ああ、お守りだ。」
「 どうしたの?」
「 失くしてしまった。」
「 今まで、お守りなんて気休めだって言って、持ったこと無かったのに、
 信じられな~い。
 お守りなんて、持っていたの?」
「 いや、昨日、隣の吉沢さんに貰ったんだ。」
「 どんなの?」
「 布袋にキツネの絵が描いてあるお守りだよ。」
「 ふ~ん、それで、もう、失くしたの。」
「 とにかく、お守り持って来い!」
「 ダメよ、そんな言い方じゃ。
 “お守り持って来て下さい、沙織様”って頼まなきゃ!」

“ クソッ、足もと見やがって・・・。”

「 うるせ~!
 今日、持って来い!」
「 いいのかな~、そんな偉そうな言い方して・・・。」
「 いいから、持って来い!」
「 何よ、生意気な。
 失くしたこと、吉沢さんに言ってやろ!」
「 ゲッ!
 それは、止めろ!」
「 アハハハハハ、ど~じゃ、参ったか!」

俺は観念した。






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霧の狐道269

2009-12-03 18:47:31 | E,霧の狐道
 俺はジタバタしながら、ナースステーションの前にある赤電話に行った。
そして、チャリンチャリンとお金を入れ、自宅に電話を掛ける。

“ トウルルルル、トウルルルル、トウルルルル・・・・。”

呼び出し音は鳴っているが、なかなか人が出ない。

「 遅いぞ、早く電話を取れっ!」

“ ガチャ。”

ようやく、受話器を取る音がした。

「 もしも~し、貴志で~す!」
「 あ、貴志、何よ?」

出てきたのは、ちょうど妹の沙織だった。

「 いつも言ってるだろ!」
「 何よ、貴志?」
「 だから、いつも言ってるだろォ~!
 貴志じゃない、お兄ちゃんと言え。
 俺は、兄貴だ、同級生じゃない。」
「 アハハ、貴志、それで何?」

あまりブツブツ言うと、頼みごとをする手前マズイかなとも思えたので、用件に入ることにした。





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