大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

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☆(  しづめばこ P574 )                          

なんじゃもんじゃ物語224

2007-10-30 17:40:44 | _2-19 港への道
 ここまで たまちゃんが話した時、お頭ブラックの声が聞こえてきました。

「 お~い、お前たち!
 ちょっと、こっちに来~い!」

リヤカーに残った子分たちが、口々に言いました。

「 もう~、折角、今、いい所なのにィ~!」
「 ホンマでんな、もう、お頭、タイミングが悪い・・・。」
「 ソノ女ノ子ハ、誰ダ?」
「 看護婦は、どうなったんや、らめちゃん気になるぅ~!」
「 エレベーターは、何処まで降りるんでっか。
 1階でっか、地下でっか、それとも途中で・・・。」
「 この辺りの話、知らないあるよ?
 何か、前に聞いた話と違っているような気もするし・・・。
 もうちょっと、話を聞きたいあるね。」

そこに、もう一度、お頭ブラックの声が響きました。

「 こら~っ、何をしている!
 早くこんかァ~~!!」

その声を聞いたエッチソンがみんなに言いました。

「 あ~、お頭が、また、呼んでまっせ!
 もう仕方がないなァ~。
 たまちゃん、たまちゃん、ちょっと話をストップして、あっちへ行きまひょか。
 時間も気になるし・・・。」



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美術絵画33  J ジャスティン 雪の街

2007-10-27 17:51:55 |      絵画群


美術絵画33  J ジャスティン 雪の街


 J ジャスティン 雪の街

1945年 イギリス スコットランド生まれ。
イギリス現代画家では、トップクラスの人気を誇る実力派である。
繊細でやさしい風景画を得意とする。
1988年ベニスビエンナーレでB賞を受賞後、そのイギリス館にて個展を開催し高い評価を得た。
この作品は、1991年の作品である。
79×68


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なんじゃもんじゃ物語223

2007-10-26 18:42:13 | _2-19 港への道
 看護婦さんが、ワゴンを押しながらこちらに動き出しました。
ゆっくりとカラカラ言う音をさせながら近付いて来ます。

“ エレベーター、エレベーター、早く!”

私は、ボタンを押しながら近付いて来る看護婦さんを見ていました。

“ チーン。”

エレベーターが到着する音が聞こえました。

“ 助かった。”

 私は、エレベーターの中に入り、操作盤の方に向かって“1”のボタンを押し、大急ぎで扉を閉めようと“閉”のボタンをガチャガチャ押しました。
エレベーターの扉は、向こうから遣って来る看護婦さんを挟むように両側からスーッと閉まりました。

“ ガタン。”

エレベーターは、下に向かって動き出しました。

“ 良かった・・。”

 私は、ホッとしました。
とにかく、看護婦さんから逃げられたし、後は、一階に行って守衛さんに助けを求めようと思っていたのです。
でも、ほんの数秒で私は後ろに違和感を感じたのです。
操作盤を見ていた私は、少しずつ顔を回して恐る恐る後ろを見ました。

“ うっ・・・・。”

私が乗ったエレベーターの中には、五歳ぐらいの女の子が向こうを向いて乗っていたんです。」




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Photo Lounge 47 落し物

2007-10-24 19:51:32 |      Photo群

Photo Lounge 47 落し物 画像


     Photo Lounge 47 落し物

        「 あの~、ここに落ちてます・・・。」          


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なんじゃもんじゃ物語222

2007-10-23 18:07:43 | _2-19 港への道
  病室の扉が、ゆっくりと開くのが見えました。

 “ おわっ、来る!”

  私は、周りを見回して、エレベーターに走りました。
 そして、エレベーターを呼ぶボタンを押しました。
 エレベーターの止まっている階の表示を見ると“B1”でした。
  その時は、おかしいなとは思わなかったのです。
 普通、エレベーターは1階に待機してますよね。
 でも、“B1”だったんですよ。
 私、焦っていますから、変なことに気が付かなかったんです。
 それで、エレベーターのボタンが潰れるくらい何回も押しました。
  エレベーターの反応って遅いじゃないですか。
 なかなか、上がってこないんですよォ。
 私、エレベーターの階の表示と病室の方を交互に見て焦っていました。
  病室から、白い人影が出てきました。
 先程の看護婦さんです。
 私は、エレベーターの階の表示が“1”になるのを見ました。
 ここは、4階です。

 “ やっと、上がってくる。
  でも、看護婦さんも出てきた・・。”

 廊下に眼を遣ると、看護婦さんがワゴンを押しながらこちらに来ようとしていま
 す。

 “ ヤバイッ!”

 私は、狂ったようにエレベーターのボタンを何回もガチャガチャ押しました。




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なんじゃもんじゃ物語221

2007-10-20 17:31:31 | _2-19 港への道
 私は、床から直ぐに立ち上がって扉に走り、病室から飛び出しました。
病室の外は非常灯だけで、薄暗い廊下が続いていました。
廊下の真ん中には、薄気味の悪い看護婦さんが押してきたであろう医療器具を載せたワゴンがポツンとありました。
 私は、ワゴンの横をすり抜け、エレベーターの横にあるナースステーションを目指して走り出しました。
ナースステーションには、夜勤の看護婦さんが詰めている筈だからです。
私は、夜勤の看護婦さんに助けを求めていたのです。
 静かな廊下に、“ぺたぺたペた”と言う私の足音がしています。
私、裸足で走っていたのです。
スリッパなんて履いている時間は無かったです。
とにかく“逃げなきゃ”って思いました。
 後ろは怖いので見ていません。
振り返って、真後ろに看護婦さんがいたら怖いでしょう。
もう、必死ですよ。
 直ぐにナースステーションに着きました。
でも、おかしいんです。
ナースステーションに電気が点いていないんです。
中は、真っ暗で誰も人が居ないんです。
 私、思いました。

“ わっ、まずいなァ~!”

そして、今、飛び出して来た病室の方を振り返ったんです。



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なんじゃもんじゃ物語220

2007-10-17 17:16:18 | _2-19 港への道
「 疑い深いヤツでござるな。」
「 よし、それじゃ、そのCM風景を見せてやろう!」

お頭ブラックは、バイクに残した子分たちを呼びました。

「 お~い、お前たち!
 ちょっと、こっちに来~~い!!」



 一方、リヤカーに残った子分たちは、お頭ブラックとベンケーに白い人影を任せて、たまちゃんの話の続きを興味深く、じっと聞いていました。
たまちゃんの話は、お頭ブラックとベンケーがシミコと色々な遣り取りをしている間も、絶え間無くどんどん進んでいたのです。

「 それでね。
 病室でタヌキ寝入りをしている私に、薄気味の悪い看護婦さんが屈みこんで、掠
 れた小さい声で言ったんですよ。

 『 起きてるね・・。』
 『 うわ~っ!』

  私は、看護婦さんの立っている方と反対側に転がって、ベッドから落ちました。
 腕と腰を床で打ち付け痛かったのですが、そんなの気にしていられません。

 “ ここから、逃げなきゃ。”




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美術絵画32 J . L . Borrallo 運河

2007-10-16 17:11:38 |      絵画群


美術絵画32 J . L . Borrallo 運河




 J . L . Borrallo 運河

1948年 バルセロナ生まれ。
オフィシオ デ バルセロナにて絵画を習得する。
繊細なマチエールとまばゆいカラフルな色彩感覚で有名である。
1978年 作品「街路にて」、バルセロナ サラパレス青年画家展一等を獲得する。
78×92



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Photo Lounge 46 謎の人物

2007-10-14 17:25:45 |      Photo群

Photo Lounge 46 謎の人物 画像


Photo Lounge 46 謎の人物

    「 3kmか・・・・・。」          


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なんじゃもんじゃ物語219

2007-10-12 18:05:22 | _2-19 港への道
「 どうするでござるか?」
「 映像相手では、ボコボコにして逃げる訳にはいかんよな。」
「 殴っても、体の中を素通りするだけでござるよ。」
「 じゃ、このまま、無視して逃げようか。」
「 いや、無視して逃げると、あいつ、警察に通報しそうでござるよ。」
「 そりゃ、とんでもない。」
「 本体は、遠くに居るらしいが、電話は世界中繋がるでござる。」
「 やっぱり、警察は、ヤバイよな。」
「 燃料を無事に船まで持って帰らないと、今後の動きがとれないでござる。
 今、警察はヤバイでござるな。」
「 あいつから穏便に脱出できる方法は無いのか?」
「 何とか、誤魔化し切るしかないでござるな。」
「 そうだな、仕方が無いな・・・・。」

痺れを切らしたシミコが、二人に声を掛けました。

「 何をブツブツ相談しとるのじゃ!
 お前たち、怪しいぞ。」

お頭ブラックが、その声に答え、ニコニコしながらシミコの方へ振り返りました。

「 いや、怪しいものではない。
 わしらは、ホントに電気屋なんだ。」
「 どう見ても、電気屋の格好なんかしとらんじゃないかのォ~。」
「 え・・、あ、こ、これは、テレビのCM撮影のため、扮装しているのだ。」
「 何処にテレビの撮影隊がおるのかのォ~。」
「 いや、テレビCMの撮影の最中に、発電所から緊急の連絡が入ったので、扮装
 のまま、緊急出動したのだ。」
「 ホントかのォ~。」




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なんじゃもんじゃ物語218

2007-10-09 17:04:15 | _2-19 港への道
 話にベンケーが割って入りました。

「 電気の修理でござるよ。」
「 こんな所でか?」
「 今、発電所からの帰りでござるよ。
 配線版がショートして、大変でござった。
 事故は、夜中でも待ってはくれないのでござるよ。」
「 う~ん・・・・・?
 それにしても、髭の芸者と変な棒とメスを持った侍は、どう見ても電気屋の格好
 とは言えないがの?」
「 いや、これには、事情があるのでござるよ。」
「 どう言う事情じゃ?」
「 えっ。」

シミコと喋っていたベンケーは、お頭ブラックに袖を引っ張られました。

「 えっと、シミコ、ちょっと、待つでござる。」

 お頭ブラックとベンケーは、数歩、歩いてシミコから離れました。
そして、二人はシミコに背を向けてヒソヒソと相談を始めました。

「 変なヤツと係わり合いになってしまったな・・・。」
「 そうでござるな・・。」
「 気が付かずに、通り過ぎれば良かったな。」
「 もう、相手をしてしまったから仕方がないでござる。」
「 何事も無く、この場を去りたいが・・・・。」
「 あの婆さん、ただ者では無いでござるよ。」
「 そうだな、ただ者では無いな。」
「 眼つきからして、危ないと感じるでござる。」
「 そうだな、タダでは済みそうも無いな。」




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Photo Lounge 45 猫

2007-10-07 16:56:35 |      Photo群

Photo Lounge 45 猫 画像


     Photo Lounge 45 猫

       「 ぐぅ~、ぐぅ~、マウス・・・。」          


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なんじゃもんじゃ物語217

2007-10-05 18:26:31 | _2-19 港への道
「 こんな所に来ても、誰も居ないぞ?」
「 いや、発電所に用事があったんじゃ。
 それがな、発電所にホログラムを送る予定じゃったが、地点設定を間違えた
 んじゃ。
 それに、ホログラムのタイマーを3時間に設定してしまったから、もう、動きが
 取れなくって、仕方なくここに休憩していたんじゃ。」
「 設定し直せばいいだろが。」
「 ホログラム電送機は、タイマーが切れるまでノンストップで動き続けるんじゃ。
 シミコの本体は、眠っておるでのう・・。
 ここで起こっていることは、夢の中って言うことじゃ。」
「 ワシらは、婆さ・・、いや、シミコと喋っているんだが、ホログラムは喋れる
 のか?」
「 ああ、本体の脳からのテレパシーも同時に送って、直接二人の脳に話している
 のじゃ。」
「 ふ~ん・・・・。
 で、発電所に、どんな用事なんだ?」
「 今度、新しい機械が手に入ったから、所長に売りつけ・・・。
 いや、所長と世間話でもしようかと思っての。
 それに、時間まで間違えて夜中に来てしまったのじゃ。
 経度がずれているから、ちょっと間違えてしまったのじゃ。」
「 間違いだらけじゃないか・・・・。
 それに、今、何かを売りつけようとか言わなかったか?」
「 いや、言っておらんぞ。
 聞き違いじゃ。
 それより、お前たちは何者じゃ?」
「 ワシらは、電気屋だ。」
「 怪しいぞ。
 電気屋が、こんな所で何をしているんじゃ?」
「 そ、それは・・・・。」



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なんじゃもんじゃ物語216

2007-10-02 18:53:05 | _2-19 港への道
 婆さんは、顔に掛かった白い髪を両手で掻き揚げました。
皺の寄った顔からは、年寄りとは思えないほどの鋭い眼が光っています。

「 よっこいしょ!」

 婆さんは座っていた石から立ち上がって、ジロッと二人の方を見ました。
お頭ブラックが、婆さんに聞きました。

「 婆さん、お前、誰なんだよ?
 それに、お前、映像なんだろ。
 何なんだよ、驚かせやがって・・!」

婆さんは、答えました。

「 うるさいのう。
 映像じゃなくて、ホログラムって言え。
 それに、婆さん、婆さんって言うな。
 私は、シミコじゃ。
 婆さんって言うのは、年寄り臭くていかん。」
「 お前、シミコって言うのか。
 こんな所で何をしているのだ?」
「 そんなことは、どうでも良かろう。」
「 どうでも良かろうって、俺たちはお前を見つけて様子を見に来たんだぞ。
 こんな寂しい所で、婆さんが居るのは、変だろうが!」
「 そうかい、そうかい。」
「 だから、お前は誰で、こんな所で何をしているんだ?」
「 あまり言いたくは無いが、まあ、いいか・・・。
 確かに、ここにいるシミコはホログラムじゃ。
 ホログラム電送機で映像を送っているのじゃ。
 本体は、ずっと南にいる。
 お前たちの知らない島じゃ。」




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