全国津々浦々、お稲荷さんは何処にでもある。
そのすべてが、お稲荷さんネットワークで繋がっているのだ。
そして、脇社のお稲荷さんに頼めば、お稲荷さんネットワークを伝って、お稲荷さんの大ボスに繋がるのだ。
“ それにしても、お稲荷さんの本部ってスゴイ所だろなぁ・・・。”
俺が、お揚げのお供えで頼めば、何処からともなく脇社の辺りから煙がモクモク出て来て、周りが見えなくなる。
“おやっ、これは何だ”なんて考えていると、俺は何時の間にかワープしているのだ。
そして、煙が晴れてくると、もう、そこはお稲荷さんの本部に到着だ。
俺はテレビゲームの大ボスが出て来る最終場面を想像した。
お稲荷さんの本部には、まわりに沢山の手下を従えた、大ボスのデカイキツネがドカンと座っている。
俺は、その大ボスを見て、その貫禄に感動するのだ。
“ おっ、スゲ~ヤツが出て来たな・・・。”
そして、大ボスのデカイキツネは、二十個ほどの狐火に照らされて、俺に優しく微笑み語り掛けるのだ。
“ よく、来たな・・・・。”
そこで、俺はキツネのイタズラを止めさせるように、お願いする。
「 あの~、お願いが・・・・・。」
そのとき、山下先生の声が聞こえた。
「 神谷、おまえ、俺に、何か、お願いがあるのか?」
俺は、ハッと我に返った。
「 いえ、何でもありません!」
「 授業中、紛らわしいことをブツブツ言うのは止めろ!!」
「 はぁ~い・・・。」
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