大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

しづめばこ 4月23日 P493

2017-04-23 19:37:53 | C,しづめばこ



 しづめばこ 4月23日 P493  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


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日々の恐怖 4月22日 勘違い

2017-04-22 18:30:40 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 4月22日 勘違い





 金曜夜から日曜にかけて、二泊で友人連れてバイクででかけた。
一泊目は東北のある宿にとまり、二泊目はうちの親のもつ小さな別荘に泊まった。
別荘を買った当初は祖母がいて、祖母のために和室もつくってあって、泊まるときはそこを寝室としていた。
 日曜の朝起きたら、隣で寝ているはずの友人がおらず、キッチンの椅子に座っていて、俺が起きたのがわかると、

「 おい、お前、ここ出るんなら出るって言えよ!!」

と涙目で言われた。
 寝起きだったこともあり、てっきり虫のことかと思って、

「 虫、はいらんようにしてたんだけど、出たんか?
そこにスプレーがあるから・・・・。」

と説明をしだしたら、

「 違う、幽霊だよっ!」

と怒られた。
 ちなみに、実際この別荘はめちゃくちゃ蛾が出るので、入らないように窓あけないようにしたり、スプレーも数本常備している。
 友人が言うには、夜中に名前を呼ばれたような気がして目を覚ますと体が動かず、お婆さんが自分の顔に覆いかぶさるくらい近くで、

「 ○○・・・。」

と呼びかけていた。
 ただ、この○○は自分の名前じゃないので、

「 お、俺じゃないです・・・。」

と必死で伝えて、

「 俺の名前は××です。」

と伝えたんだが、無視して何度も、

「 ○○・・、○○・・。」

と呼びかけていたらしい。
 で、この○○というのが俺の兄貴の名前で、実は10年近く前、その友人と知り合う前に既に死んでいる。
海の事故で死んだんだが、ちょうどこの少し前に祖母が入院したりしていたので、祖母には兄の死を伝えないようにしていて、そのまま祖母が死んだ。
 もしかしたらだけど、

俺が来た。
 ↓
俺より、ちょっと年上のヤツも来た。
 ↓
兄貴と勘違い。

という流れなのかな、とか。
 ってことは、

“ 婆ちゃん、あの世で兄貴に会えてないのかもしれん。”

と思うと、ちょっと哀しくなってしまった。













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しづめばこ 4月21日 P492

2017-04-21 20:07:51 | C,しづめばこ



 しづめばこ 4月21日 P492  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


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日々の恐怖 4月20日 パア(2)

2017-04-20 19:09:45 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 4月20日 パア(2)





 実は、頭をパアで叩かれたのは私で4人目でした。
私の前は父が、父の前は祖父の弟が、その前は曽祖父の母が、やはり6歳の頃に叩かれているそうです。
 父が頭を叩かれたとき、うちが檀家である寺の住職に、

「 なぜ叩かれるのですか?」

と聞いたらしいのです。
 それで、住職が教えてくれたのは、

“ ご先祖様の一人が子孫を守っていてくれていて、叩かれるのは代替わりの瞬間なのだ。”

と言うことでした。
 要するに、叩くのは、

『 今日からお前の後ろにいることにしたぞ!』

という合図だと言うことです。
 しかし、叩かれるのは1回だけと言う話だったのですが、なんと、つい先日、私はまた、

“ バァァ~~ン!!”

と頭を叩かれてしまいました。
 一人の人間が2回も叩かれるのは無かったそうで、

“ こ、これは・・・。
ううう、怖や、怖や・・・・・。”

とビビッていたところ、祖母が心配して、また住職に問い合わせをしてくれました。
すると、

「 あなたのお孫さん、最近良くない類のものばかりを集めている。
それでよくないものがいっぱい寄り付いているが、本人は全く気付いていない。
もう、追い払うのもきりがないと、怒ってるみたいだから、お孫さんによくよく忠告してください。」

とのことでした。
 良くない類の収集物って、最近見ている怖い話のサイト巡りとか、心霊写真集めとか、ホラー映画鑑賞ぐらいしか思い当たることがなく、今は、

“ これ、もう、ちょっとヤメとこうかな・・・・。”

と思っています。













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しづめばこ 4月19日 P491

2017-04-19 18:53:33 | C,しづめばこ



 しづめばこ 4月19日 P491  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


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日々の恐怖 4月18日 パア(1)

2017-04-18 19:08:32 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 4月18日 パア(1)





 親戚の集まりがあり、家族で茨城の祖母宅へ行った時のことです。
今から大体8年ほど前ぐらいですか。
 私の父方の親戚は、毎年夏休みに2、3日間ほど全員が集まります。
ご先祖様の墓参りなどを一族全員で済ませ、あとはひたすら宴会という、大人にとっては楽しくて子供にとってはちょっとつまらない、そんな集まりです。
 当時、私は高校二年生でした。
他の親戚の子供達より少しだけ年上の兄姉と私の3人は、大人たちに混じって炭酸ジュースを飲んでいました。
そして、ふと思い出したことがあり、そばにいた父と祖母に思い出話の一つとして6歳の頃の思い出を語りました。

「 そういえば6歳の時の初詣で鹿島神宮に行ったとき、帰ろうとしたところで後ろから頭を、誰かに、

“ バァァ~~ン!!”

て叩かれたんだよね。
 お父さんに怒られたかと思ってビクビクしながら後ろ振り向いたのに、お父さんだいぶん後ろの方にいたのよ。
他の家族とかみんな私より前の方にいて、私の後ろに誰もいなかったって、超こわくない?」

そう言った後、父と祖母はしばらくの間びっくりした顔をしていました。

“ なにかまずかったかな・・・・?”

なんて焦っていると、父が口を開きました。

「 その手の指は、大きく開いていたな?」

今度はこちらが驚く番でした。

「 うん、パアだよ。」

私は手を開いて見せました。
 確かに私はその時、グウ、チョキ、パアのパアの手に頭を叩かれた感覚がしていたのです。
驚く私を尻目に父はふと笑顔になり、

「 なんだそうか~。
もう俺の後ろにはいなかったんだなァ・・・。」

私は意味が分からず、

“ はぁ・・??”

と疑問に思っていると、祖母が私に説明してくれました。











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しづめばこ 4月17日 P490

2017-04-17 17:49:59 | C,しづめばこ



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日々の恐怖 4月16日 それほど気にしない

2017-04-16 19:19:38 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 4月16日 それほど気にしない




 大手じゃなくて、おじいさんと奥さんの二人でやってる古本屋でバイトをしてた頃があって、漫画本とか単行本より、古書とか紐で製本されているような本を取り扱っていた。
 古書あるあるっていうか、業界人なら結構経験するんだけど、仕入れたはず本の冊数が店舗で整理すると少ないことがよくあって、これだけ聞くとじいさん達も老いさらばえてきたなって話なんだけれど、それは数え間違いじゃなんかじゃなくて、数える人によって冊数が変わる。
まあ、古本屋だし、そんなことはそれほど気にしないけど。
 例えば、

“ おじいさんが10冊仕入れてきても、奥さんが数えたら6冊しかなくて、俺が数えたら8冊しかない。”

みたいなことがざらにあって、

“ 目の前で奥さんに数えて貰うと確かに6冊なんだけど、自分で数えると何故か8冊ある。”

みたいな感じで、人によって目に見えない古書が混じってるときがある。
 そういう人によって見えたり見えなかったりする本は、売り出しても大抵気づいたらなくなっていて、ヤフオクに出品して落札されても、いざ郵便で発送すると配送事故でお客の手元に届く前に何処かに消えることが殆ど。
 だから縁起が悪いってことは特にないんだけれど、どんなに高価でも捨てるっていうのが暗黙のルールになっていた。
 ひどいタイプは誰にも見えない本で、そういう本は仕入れた時にも店舗に並べる時にも誰も気づかなくて、お客が手に取って値札がないぞとレジに持ってきた時にはじめて気づく。
 そういうお客には、

「 欲しいなら売るけどなくなるよ。」

っていう旨を伝えるようにしてる。
 不気味がって買わないお客もいるけど、大抵のお客は面白がって持って帰って2、3日後に青い顔をしながら店に来る。
 一番驚いたのは、小学生くらいの女の子が一人で来店して色んな本を見てたんだけど、レジに来た時に、重そうに空気を小脇に抱えて持ってきたことがあった。
 じいさんも奥さんも自分も店にいたんだけれど、誰にも一冊も見えてなくて、

「 本が好きなら無料で持って帰っていいよ。」

というと、喜んで空気抱えて帰っていった。
 それから味を占めたのか、自分がバイトを辞めるまでたまに来店しては誰にも見えない本を無料で持って帰っていた。
これも古本屋だし、それほど気にしないが、不思議なのは、年月が経っても成長が分からない小学生だった。
今はもうバイトを辞めてしまったけれど、どんな本だったのか聞いておけばよかったと、たまに思います。












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しづめばこ 4月15日 P489

2017-04-15 18:33:20 | C,しづめばこ


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日々の恐怖 4月14日 夏

2017-04-14 18:58:27 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 4月14日 夏




 3年くらい前のこの季節、スーパーで買い物した帰りにくそ暑いなか一本道歩いてたら、道のど真ん中に、おばさんが立ちすくんでて、

“ 何だ・・・?”

と思ったら、鳥が死んでいた。
 よく見たら、何でか頭がなくて血が流れている。

“ うへぇっ・・・・。”

て思って通りすぎようとしたら、おばさんに声をかけられた。

「 悪いけど可哀想だから、どうにかしてもらえないかしら?」

と、鳥を指差していた。
 暑いしあんまり気乗りしなかったけど、車通る道だから踏まれても可哀想だしと思って、

「 ここに置くだけでいいですか?」

と、一本だけ植えてあった木の根元に置いた。
 そしたらおばさんは、

「 ありがとう、私には触ることが出来なかったから、本当にありがとう。」

って言った。

“ なんじゃ・・・・?”

と思いつつ、

「 どうも・・・・・。」

って会釈してその場を後にしたんだけど、何となく気になってしまって後ろを振り返ったら、おばさんいないんだよ、一本道だから途中身を隠すとこもないのに。
 木のところに戻ったら、さっき無かった鳥の頭があって、もうパニックだったけど、アイス溶けちゃうから、ささっと帰った。
 それだけなんだけどね。

“ おばさんどこいったんだよ?”

一本道も今は整備されて木も無くなって、住宅街になってしまった。












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日々の恐怖 4月13日 相談

2017-04-13 19:02:11 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 4月13日 相談




 うちは旦那と言うか、正しくは旦那っぽいものがたびたび帰ってくる。
出張中とか帰省中で、明らかに帰ってこないはずの旦那だ。
 ある時は、カナダから国際電話で話した五分後に、

「 ただいま~。」

って帰ってきた。
 時間的な不自然がなければ絶対に疑わないくらい、旦那そのものが帰宅する。
不自然とかない。
 で、いつの間にか消えてる。
ごはんの準備とか、視界から外したタイミングで消える。
 結婚する前は一緒に住んでてもそんなことなかったから、家が悪いのかもしれない。
最近は慣れてしまって(というか身構えてしまって)本物が帰ってきても疑ってしまう。
 ちょっと伝わり辛いかもしれないけど怖い。
旦那に話しても信じてくれない。
一度友達に泊まりにきてもらったら、その時は帰ってこなかった。
 旦那の生霊なら旦那本人だからまだ気が楽だけど、旦那に擬態した何かだったらと思うと不気味だ。
 今日はずっと家にいるから安心してるが、いつか入れ替わったらめっちゃ怖いなとか、ひとりで飛躍して怯えている。
 友達に、

「 ビデオやICレコーダーで声を撮るとかは出来ないのかな?」

って勧められたんだけど、決定的な感じがして、つい避けてしまう。
 でも昔、旦那が会社行ってる間に配られたチラシに偽物の旦那が落書きしてて、それを本人に見せたことはある。
向こうは私に担がれたと思ってて、笑って捨ててたけど。












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日々の恐怖 4月12日 2016年 夏

2017-04-12 20:46:57 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 4月12日 2016年 夏





 昨夜のことなんだけど、寝れないので夜1時ごろポケモンGOしながら近所の川沿いをブラブラ散歩してた。
結構暗かったけど、遠くの街灯りがうっすら届いてたし、もともと深夜の散歩が趣味だったから歩き慣れた道だった。
 良くないことだけど、他に通行人もいないからいいやと思って歩きスマホしてた。
しばらくスマホ見ながら歩いてて、ふと顔を上げると、すぐ目の前に坊主頭でスーツのオッサンが川の方向いて立ってた。
 かなり驚いて、

“ 危うくぶつかるところだった。
やっぱ歩きスマホはあかんな・・・・。”

と思ってスマホを胸ポケットにしまったんだけど、なんかそのオッサンおかしい。
 川の方を向いてる、とは言ったけど、オッサンの目の前にはでかい柳の木が立ってる。
川の景色を見てる風でもなく、ただ木に向かって俯き加減で立ってる。
 気持ち悪いなと思ったんだけど、ジロジロ見るのも変だからそのまま立ち止まらずに通り過ぎた。
 で、すれ違うときにまた横目でチラッと見たんだけど、やっぱりおかしい。
なんか、奥行きがないというか、妙に平べったい、そのオッサン。
頭も妙に細長くて、まるで前後から圧縮されたような感じだった。
 急にものすごく怖くなったんだけど、何も気づいてないふりしてそのまま歩き続けた。
10mくらい離れてから、そっと振り返って見てみた。
 薄暗かったけど、木に向かっていたはずのオッサンの体が俺の方に向いてるのがわかった。
全身に鳥肌が立って、早足でその場を離れた。
後ろから、

「 お~い、お~い。」

ってボイスチェンジャー使ったような低い声が聞こえてきて、泣きそうだった。
 そのまま急いで帰ってきて、まあそれだけで終わった。
1日経った今もすごく怖い。
幽霊か、ただちょっと見た目と言動が変わってる人なのかわからんけど、もう夜の散歩無理。













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日々の恐怖 4月11日 音(2)

2017-04-11 18:29:08 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 4月11日 音(2)





 そして最後に、右側に回りこんでベッドのまわりを這うように自分に近づいてきた。
そしてその時、何か衣擦れのような音も聞こえた。
 もう寝るどころじゃなくなってひたすら音に集中してたら、一瞬パタッと音がやんだ。
その静寂に思わず息を殺した。
 実際には短い時間だったと思うけど死ぬほど長く感じた。

“ 気のせいじゃない、これはなんだ?
なんかわからんけど去った・・?”

って必死に考えてる時、いきなり耳のすぐ横で、

“ チリン。”

って音が鳴った。
 想像を超えた近さだった。
私は思わず叫んで、跳ね起きて電気をつけた。
 電気をつけたら音は一切やんだ。
もちろんシャンデリアを真っ先に見たが、微動だにしていなかった。
 同僚を見ると彼も真っ青な顔で震え上がっていた。

「 今のは・・?」

って言いかけたら、同僚が頷いて、

「 間違いなく歩いてたよね。」

って言った。
 それから眠れなくなり、同僚といろいろ話し、何の音だったのか、どういう現象なのか、説明をつけようとしたけど、結局答えは出なかった。
 音しか聞いてないけど、もしあれが霊だったとしたら、とても古い時代の霊なんじゃないかと思った。
実際に霊が見える人からするとつまらない現象かもしれないけれど、現実にあんな事が自分に起きるなんて信じられなかった。











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日々の恐怖 4月10日 音(1)

2017-04-10 18:39:33 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 4月10日 音(1)




 昔、中国に出張に行ったときのことだ。
アパートみたいなのを寮にしてたんだけど、そこを使う社員の間で出るという噂がたっていた。
 部屋は三つあったけど、奥の部屋は鍵がかけられて使われてなかった。
一番広い部屋に大きなベッドがあったので、同僚と二人でそこを使った。
 ある夜、寝ようとして電気を消したら、シャンデリアが揺れたようなチリチリという綺麗な音が聞こえた。
繊細なクリスタルが振動したような高い音だった。
 部屋には確かにお粗末なシャンデリアらしき照明があったけど、電気をつけて確認してもシャンデリアは揺れてないし、明るくなると音がやむ。
同僚と、

「 なんだろうね?」

って話し合ったけど、怖くなってきたので気のせいで片付けてさっさと寝ることにした。
 ところがいざ寝ようと電気を消すと、しばらくしてまた音が鳴り始めた。
我慢してじっとしてると、そのキラキラ音が次第に大きくなってきた。

“ 気のせい・・・。”

と自分に言い聞かせて必死に目を閉じてたけど、次の瞬間に背中が凍りついた。
 その音が移動し始めた。
最初はベッドの左側の同僚のほうに音が遠ざかって行く。
次に足元のほうに。











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しづめばこ 4月9日 P488

2017-04-09 18:35:21 | C,しづめばこ


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