首相、責任論を明言せず 参院選で小沢氏と違い鮮明
(2007年7月5日(木)20:43 共同通信)
安倍晋三首相(自民党総裁)は5日夕、通常国会閉幕を受けて官邸で記者会見し、29日投開票の参院選の責任ラインに関し「戦う前に負けることを前提にして話すことはない。結果は真っ白な気持ちで待つ」などと述べ、明言を避けた。民主党の小沢一郎代表は同日午前、報道各社とのインタビューで、野党が過半数を確保できなければ「代表をしている意味はない」と退路を断つ姿勢を示し、両党首の違いが鮮明になった形だ。
自民党の中でも、今回の参院選の見通しはとても悲観的で、選挙区選挙では惨敗を予想する声も有力だそうです。
そうなると、候補者としては比例区での当選を目指して、少しでも名簿順位を上げるために、比例区でも政党名ではなくしっかり自分の名前を書いてもらおうと必死になり、今までは比較的余裕のある候補者は「選挙区では○○に、比例区では自民党に」と言っていたものが、「選挙区も比例区も○○に」と訴えることになります。
でも、それぞれの候補者がそのように行動すると、浮動票・無党派層の取り込み(=とりあえず比例区は「自民党」と書いてもらう)がおろそかになったりはしないのでしょうか。
そういう焦りが結局は票を逃すことにもなりかねないような感じもします。
部分最適が全体最適にならないという「囚人のジレンマ」的な状況に陥っているような・・・
一方で、民主党の小沢代表はとても強気な発言をしているのですが、実際に大勝ちしたときの準備をしているのでしょうか。
前回の総選挙での「小泉チルドレン」大量発生のように、名簿の末端まで当選してしまった場合、そのへんに党の見識が問われるような泡沫候補者がいたりすると、シャレになりませんね。
ビジネスでも事業計画や契約書を作るときは、最悪の場合と同時に、予想以上にうまくいってしまった場合というのを想定します。
「うまく行き過ぎた場合」を想定しないと、供給が追いつかずに逆に評判を落としたり、共同事業者間の利益配分や報酬などについて後でもめる可能性があるからです。
安倍総理は「負けることを前提の話はしない」と言っているようですが、小沢代表は勝った後のことをどこまで考えているのでしょうか。
ここのところ勝ったことのない民主党なので、そちらの方ちょいとも心配です。