一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

粉塵爆発?

2009-06-02 | よしなしごと
神戸の製粉工場が全焼、出火時に小麦焙煎機から異常音
(2009年6月1日(月)13:35 読売新聞)
東灘署によると、出火当時、工場は操業中で、従業員らは「小麦を熱風で 焙煎 ( ばいせん ) するロースター機が、ボーンという音を上げた」と話しているという。

粉塵爆発?ってやつでしょうか。(こちらに実験の様子があります。)


コミック(パイナップルARMYなど)や映画(忘れた)で主人公が危機一髪の状況から逆転する手段として使われて、ちょっと使い古された感もあるのですが、実際に事故原因になった事例は少ないので(今回も原因はわかっていませんし、今までずっと安全に操業してきたわけですから)、意図的に簡単に起こせるようなものではないんでしょうね。

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Appointment in Samara、またはバグダッドの死神

2009-06-02 | 乱読日記

ちょっとしたセレンディピティ。

『リダクテッド』で兵舎で兵士が"Appointment in Samara"という本を読んでいました。

この本はJohn O'Hara(有名な作家らしいのですが知りませんでした)の1934年の小説で、もとはサマセット・モームがアラブの昔話を題材にした短編にちなんだものだそうです。(参照

そしてその昔話は、ナチスの強制収容所を描いた古典『夜と霧』でも「バグダットの死神」として語られています。

内容はこういうもの。
短いので私の無粋な和訳はなしとします。

There was a merchant in Bagdad who sent his servant to market to buy provisions and in a little while the servant came back, white and trembling, and said: "Master, just now when I was in the market place I was jostled by a woman in the 'crowd and when I turned I saw it was Death that jostled me. She looked at me and made a threatening gesture; now, lend me your horse, and I will ride away from this city and avoid my fate. I will go to Samarra and there Death will not find me." The merchant lent him his horse, and the servant mounted it, and he dug his spurs in its flanks and as fast as the horse could gallop he went. Then the merchant went down to the market place and he saw Death standing in the crowd and he went to Death and said: "Why did you make a threatening gesture to my servant when you saw him this morning?" "That was not a threatening gesture," Death said, "It was only a start of surprise. I was astonished to see him in Bagdad, for I had an appointment with him tonight in Samarra."

この引用元は雑誌Timeの1941年10月27日の記事(参照)からです。
この記事これはドイツ軍の快進撃がモスクワに迫りクレムリンが陥落寸前、というときのスターリンの憔悴ぶりに関するもの。


この小話は追い込まれた人間の状況判断について語られるたとえ話としては秀逸なものをもっていますね。


余談ですが、独ソ戦では例年より早い冬の到来で、電撃作戦による短期決着を前提にして冬装備が不足していたドイツ軍が今度は立ち往生することになり、死神はヒトラーの方に取り付くことになります。
ただ、スターリンにはサマワに逃げる馬がなかったのが幸いしただけだったのかもしれません。

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