一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

村上ファンドと阪神電鉄

2005-10-09 | M&A
これも遅まきながら村上ファンドによる阪神電鉄株の取得の話。

取得の経緯はHard Waveさんisologさんが分析されてます。

転換社債とか株式交換とかの裏道を使うあたりはまた物議をかもしそうですが、阪神電鉄もかなり脇が甘いですね。
そもそも転換社債が満期償還直前に一気に転換されているのを変だと思わなかったのでしょうか(償還資金の手当てもあるだろうに)
また、既に買収された10/5になって阪神電鉄、防衛に着手 大和SMBCと連携というのは、ジョークとしては面白いですけど・・・


村上氏は8日の後援会で経営権は取ろうと思っていないと発言したそうですが、一方で阪神タイガースの上場なども提案しているようです。



まずは阪神タイガースの上場ですが、そもそも一阪神ファンとして、村上氏が球団の「オーナー」になるのは抵抗がありますが、まあそれはおいとくとしても、そもそもプロ野球の球団に上場がなじむのか、というのはちょっと疑問です。

今のプロ野球機構とかオーナー会議の馴れ合い状態は良く無いと思うのですが、上場企業になるといろいろ制約があることも事実です。

そもそも選手構成や年棒などは厳密な説明責任を果たせるものではありません。

たとえば有力選手やメジャーリーガーの獲得、自球団選手のFA権行使を阻止に数億円の年棒を提示した結果活躍しないなんていうことはよくありますし、合理的な予想なんてできません(だからこそスポーツ紙が商売になるわけです)

また、球団間の戦力均衡化のためのサラリーキャップ制の導入など、全体最適のために自球団の利益を犠牲にするような改革も今後必要かもしれません。

こういう意思決定にいちいち株主代表訴訟が気になるのでは、取締役のなり手がいなくなります。
また、監督には高年棒の選手を起用しろという圧力(起用してだめなら仕方ないが、そもそも起用もされないと「無駄な設備投資」といわれてかねない)がかかるかもしれません。
さらに、収益の安定を考えれば、昔のタイガースのように優勝はぜずに年棒を安くおさめてそこそこの収入を得るという方向に行きかねません。


なので、上場企業として株主の発言権が大きくなりすぎると弊害もあると思います。



つぎに、村上ファンド(MAC)はどうやって儲けようとしているのか、という疑問。

MACはファンドですからで最後は取得した株を高値で売却しないといけません。
ただ、そうするには38%という比率(市場で売れば値崩れを起こすし、まとめて売却するとTOB規制にかかる)と1000億という総額がネックになりそうな感じがします。

また、鉄道料金は国土交通省の認可事項で、確か利益が上がりすぎると利用者に還元(駅舎の改修など)しろと指導されたり、値上げ申請が認めてもらえなくなる、ということを聞いたことがあります。
だとすると、阪神タイガースの上場やその他の資産の売却の収益がそのまま株主に還元されない可能性もあり、株価上昇も限定的になる可能性があります。

そうなると、阪神電鉄(自社株買いは出来ないので)役員へのMBOか、長期投資で電鉄業または阪神地区の事業展開に参入しようとする会社に売却するくらいしかないのように思います。

そう考えると、個人的にはオリックス(村上氏と宮内氏は懇意らしいし、タイガースと合併して不振のオリックス・バファローズの出口にする)か阪急電鉄くらいしかないんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうかね(前に言いましたが、読売グループが買ったら見ものですが、さすがにないでしょうw)


個人的には、タイガースは上場せずに、村上氏はお目付け役の大株主として経営陣がさぼらないように目を光らせていてくれたらそれはそれでいいのですが、無理だろうなぁ。
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投資も計画的に

2005-10-09 | あきなひ
先週は指が痛いなどと騒いだり、仕事がバタバタしているうちに、世の中でもいろんな動きがあったので、遅ればせながら一言コメント。

平成電電の民事再生法適用申請

問題になっているのは平成電電の設備投資のかわりに機器をリースし配当で「年率10%程度の利回り」などという触れ込みで個人投資家から490億円を調達した匿名組合出資がどうなるかということ。

匿名組合出資というのは、出資者が営業者に金銭を出資して、営業者の行う事業の収益の配当を得る、というしくみ。

既に平成電電のサイトからは匿名組合関係のページが見れなくなっているので、Googleのキャッシュくらいしか見れないですが(平成電電システム㈱(匿名組合の営業者)の概要投資の仕組み投資に対するその他の留意点)だいたい次のような仕組みだったようです。

① 出資者は平成電電とは資本関係の無い(でも名前は似ている「平成電電システム㈱」など)が営業者となるに匿名組合に出資をする。
② 匿名組合の目的は、平成電電に設備をリースすること
※ 出資対象がリース資産なので、この匿名組合契約は証券取引法の適用がないので情報開示は任意
※ また、配当の保証や元本保証はされていない(出資法の規制がありそもそもできない)
③ 営業者は出資された資金で通信設備を購入し、平成電電にリースする
④ 営業者はリース料の収入を匿名組合出資者に配当する

肝心のリース契約の内容が、6年契約らしいということ以外不明なので、このリース債権が倒産手続き上どういう法律的取り扱いを受けるかについてはなんともコメントのしようがないのですが、そもそも「予定配当率10%」についてだけひとこと


この匿名組合出資予定配当率が10%ということは、設備を購入額が100だとすると、毎年10、金利相当を支払う必要があります。
リース期間が6年とすると、金利相当で60、設備購入額(元本)が100なので、毎年のリース料は(固定資産税等を除いても)26.6になります。これではキャッシュフロー的にもあまりメリットはないんじゃないでしょうか。
※それとも契約終了時の残存価格を高めに見積もったオペレーティングリースなんでしょうか。そうだとすると、そもそものリース契約が適正だったかという問題もあると思います。

本来それだけ収益があがる事業ならば、銀行から借り入れ(少なくとも金利10%はしないはず)をするか、会社の資本金として調達すればいいはずです。

ベンチャー事業なので、銀行の融資を受けにくいとしても、事業の内容を精査しているはずの株主が出資しない(10%の利益を外部流出させてしまう)というのは、自分で追加出資できないほどリスクが大きいか、よほどの高収益を見込んでいたかのどちらかのはずです。

ただ資本金は17億で負債総額が1200億、ということを考えると、資金繰りにつまった会社が高利の金に手を出したという感じがします。
高金利といっても商工ローンだと金利も10%以上だし相手も取り立てのノウハウがあるので、一般投資家相手の投資商品を仕立てた、ということなのでしょう。

素人考えでも設備投資のかかりそうな固定電話事業に打って出るにしては、過小資本だし、資金計画が甘かったような感じがします。
しかも一方で(自分は非上場でありながら)ほかの上場会社に出資していたというのですから妙な話です。

まさか大掛かりな詐欺ということはないとは思いますが、ひょっとすると、派手にぶち上げて話題作りをし、初期段階でそこそこの実績をあげた時点で上場したり大企業の資本参加で資金調達をして辻褄を合わせればいいや、くらいの発想だったのかもしれませんね。

そうだとすると「10%」というのも、万が一(今回のような倒産)のとき、投資家もハイリスクは承知だったはずだ(=欲に目がくらんだ自己責任)と開き直るためにあえてハイリターンにしたという勘ぐりもしたくなるのですが・・・


投資をする側も、利回りに注目するだけでなく、
 何に投資をするのか、
 投資先は本当にそれだけの収益をあげることが出来るのか、
 自分が調達側だとしたら他の方法をとらずにこういう商品にしたのはなぜか、
をよく検討すべきだといういい事例だと思います。


大投資家であるウォーレン・バフェットですら「自分の理解できないものには投資しない」(なのでIT企業には投資しない)というスタンスを貫いているのですから、庶民がなけなしの金をつぎ込むにはもっと注意が必要ですね。
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E.W.サイード 「オリエンタリズム」

2005-10-08 | 乱読日記
E.W.サイードオリエンタリズム

1978年の刊行当初から激しい議論を巻き起こした問題提起の書(日本語訳は1986年)。
一度は、と思っていたところに書店で見つけて購入しました(文庫版で2分冊になっているので通勤用にもよかった)


それまで、漫然とエキゾチズム、東洋趣味、または東洋学、という意味で使われていた「オリエンタリズム」という言葉を、「オリエントに対する言説(フーコーの言う「ディスクール」)=思考の様式」としてとらえ、知の様式が力と結びつく事で「オリエントに対する支配の様式」になっていることを批判的に検証しています。

単にオリエントに対する文章は誤解・偏見だらけだというのでなく、その背景にある「西洋」と「東洋」の間には本質的な差異がある、というキリスト教に根ざした存在論的・認識論的区分がイメージ・言葉で表象されることで次第に強化され、さらにそれが学術的なディシプリン(規律・訓練)を課される事でオリエントについての一定の考え方が権威付けられて再生産され、最後は「真理」にまで強化される過程と、その結果としての近代および現代の学者・研究者からナポレオンやT.E.ロレンス(「砂漠のロレンス」として有名なイギリスの情報部員)までを広範に批評しています。


本書はオリエントについて特にイスラム世界に限定して論じていますが、ある対象を認識するに当たり無意識に陥りがちな思考方法をさまざまな形で明らかにしているという点は、他の問題や自分自身の考えを検証するに当たっても有効だと思います。

たとえば、すべての歴史をそれぞれの時代に結び付けて相対化しつつ、その最終段階を絶対化する歴史観(=この本において、また多くのケースでは西洋中心史観)

人種・民族等の概念に基づいた一般化とその結果としての「上からの演繹」の持つ危険性・イデオロギー性(そもそも西洋人によって「アラブ」「イスラム教徒」「セム族」などと乱暴に一般化された上でそれらが「アラブ的性格」というような変化しない固有の性質を持つとみなされてきたこと)

などは、日本と他のアジア諸国を語る上でも参考になります。
特に日本は東アジアにおいて先んじて近代化し帝国化を目指したために、ヨーロッパ的な視点をアジアに対して持ちがちな部分もあるように思います。


後半の近現代の研究者に対する批評の部分は、著者のあまりに広範な知識についていけないこともあり、読むのに難儀したのですが、全体を通して得るところの多い本でした。


<追記(10/9 0:33)>

(kobantoさんのコメントへの返事を書いていたら長くなってしまったのでこちらに追記します)

これはもともと板垣雄三先生の東大教養学部のゼミのテキストとして1981年に使われたことから始まったとのことです(訳者の今沢紀子さんもそのゼミ生の一員)

同じゼミには岩波新書「イラクとアメリカ」(2002)以来有名になった坂井啓子さんもいます。この岩波新書のあとがきの最後の一文

「最後に、家族。勝手な事ばかりやってとずいぶん心配もかけただろうが、とりあえず「ここまで来ました」と報告できる事は、嬉しい。」

に、研究者(それも予算や寄付やポストが潤沢とはいえない分野だと思います)でかつ女性(研究者の世界でも多分ハンデはあると思います)としての矜持を見る思いがして、ちょっとウルウルしてしまいました。

※もちろん「イラクとアメリカ」は内容も充実したすばらしい本です(そうでなきゃあとがきの最後まで読みません)

話は飛びますが、酒井啓子さんは確か多分片山さつきさんと同い年だと思います。

女性のキャリアも40歳からが勝負の時代になったのかもしれませんね。
AERAもあまりターゲット層である30代女性の不安を煽るだけでなく、たまには真面目に仕事をする女性を取り上げてみてもいいのではないでしょうか(また筆がすべってしまった・・・)













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NHKの人の愚痴

2005-10-08 | よしなしごと
友人から聞いたNHKのテレビの取材クルーの話。

イベントの取材にきたカメラマンとディレクターという二人組なのだが、台車にやたら荷物をいっぱい載せて持ってきて、荷物置き場を貸せ、という。

空いてるスペースの隅っこに邪魔にならないように置いてくれよ、と頼むと、カメラマン氏は「すみませんねぇ」と汗を拭きながら


今までは取材にはワゴン車が使えたので、荷物(附属機材など)は車の中に置いておけた。
しかし最近は世間の風当たりが強く、経費節減ということでタクシーで移動しろ、ということになった。
費用は1/5になるらしいが、その分荷物の積み下ろしや移動の手間は現場に押し付けられている。
これでギャラは変わらないんだからやってられないですよ
なのでみなさん受信料払ってくださいね~


とのこと。
多分関係会社とか下請けのプロダクションの人で確かに大変そうだったので、友人はそのまま聞き流していたそうですが、内容的にはちょっと待てよ、という話ですね。


ワゴン車からタクシーにすることが仕事の効率を下げるというなら、経費節減の仕方の問題
また、下請けプロダクションにしわ寄せをする、というのならNHKの体質の問題

つまり受信料とその不払いとは直接関係ないNHK内部の体制の問題ですよね
少なくとも現場に楽をさせたり、プロダクションを不必要に潤わせたりするために受信料を払っているのではないのですから。


今までどおりにはいかなくなると、何かとストレスが溜まるかもしれませんが、これも「構造改革の痛み」と前向きに捉えて欲しいものです。
たとえば金融機関の不良債権処理の遅れに対してはそういう批判をしてましたよね。
なら、自分たちも出来るはずです。


本当に必要なコストが削られそうならば、それをきちんと判断できる組織にするのがまず最初だと思います。
あと、、ワゴン車を専用に使うよりはただでさえ空車の多いタクシーに乗ったほうが地球環境にもやさしいんじゃないか、とも思うのですが。


今までのやり方を変えていくのは大変でしょうがまっすぐ、真剣。に取り組んでもらいたいものです。

※ 受信料問題についての意見は後日機会があれば・・・
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弁護士もネットで

2005-10-07 | 法律・裁判・弁護士

弁護士費用、ネットで比較 42人登録「競争サイト」
(2005年10月 7日 (金) 06:08 asahi.com)


 サイトでは、あらかじめ登録した利用者が、解決してほしい借金や借地借家、交通事故、離婚などの問題の事例を書き込んで送信すると、最大5人の登録弁護士から処理方針と見積もり、経歴が返信される。
 利用者はそれを見比べて、選んだ弁護士と面会し、正式に依頼する。中小企業などは、顧問弁護士探しにも使える。見積もりは無料だ。


個人ではそう何度も弁護士に依頼するような紛争はないでしょうから、弁護士探しというのは知り合いでもいないとなかなか難しいのが現状だと思います。
その意味では面白い試みだと思います。

ただ、ネットの書き込みで相談内容をうまく要約するのは難しいので、蓋を開けてみたら思ったより費用(弁護士から見れば手間)がかかった、というようなトラブルは最初は出ると思います。
けど、顧客の新規開拓の必要経費なんでしょうね。


登録弁護士は月5250円、見積もりを通じた面会依頼通知1件につき1万500円を中間法人に払う。弁護士法72条で弁護士に事件を周旋し、手数料をとることは禁止されているが、サイトのシステム開発や維持・管理の実費と位置づけ、多く利用する弁護士の負担を大きくすると元榮氏は説明している。また、法律相談料はすべて弁護士に入り、手数料はとらない。

このへんは弁護士業界的には抵抗がありそうな感じもします(たとえば民間企業が参入した場合など)。
司法書士が小額訴訟の代理人になれるようになり、徐々に職業独占も緩くなってきていますが、職業独占のひとつの目的でもある「事件屋」「示談屋」の排除による法律紛争の適正な処理という観点からはあまりお金一方というのも問題があるかもしれません。


ここでも規制緩和と消費者保護と似たような問題が出てきそうですね。

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Googleのふしぎ

2005-10-06 | よしなしごと
昨日仕事でググッていたら、結果のそれも1ページ目に自分のblogがヒットしてちょっとズッコケてしまいました。


下の本などによると、ロボット型の検索エンジンでは、検索ワードの出現頻度や言葉のつながりなどによって順位付けしているようなので、検索ワードの設定の言葉遣いの癖が自分のblogと一致した結果なのかもしれません。

また、過去に検索によってアクセスされた回数なども順位付けに関係してくるようで、確かにこの記事は古い記事にもかかわらずけっこうアクセスの多いものでした。

でも、これも、たまたま不本意にも僕のblogを覗いてしまった人の履歴が後の人に対するトラップになっているとしたら、何となく申し訳ない感じもします。


ちなみにこのblogへの昨日の検索ワードの1位はなぜか「貝殻を磨く」でした。
不思議に思い検索元をたどったところ、Googleでこのキーワードの検索で5件中2番目に出てきていました。

いろんなことがあるものです。


SEOを超えたホームページ集客術 ~プロが教えるSEM(検索エンジンマーケティング)の実践テクニック96~




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飲ま飲まイェイ

2005-10-05 | よしなしごと

エイベックスが「のまネコ」商標登録取り下げ、CDの特典映像も収録中止
エイベックスは実際に商標出願をしていた(有)ゼンに対して商標登録を取り下るよう要請し、ゼンも取り下げたと公表しました(10/3)。

個人的には、既に自然発生的に有名になったアスキーアートのキャラクター(の変形)を一企業が商標登録して独占的に使用するというのは企業姿勢としてはいかがなものか、という感じがしてました。
なので、商標出願を取り下げたこと自体はいい方向だとは思います。

しかしエイベックスのコメントを読むと、言い訳や被害者意識や矛盾点など突っ込みどころが多いので、企業イメージの回復には役立っていない感じがします。

療養中の身につき、コメントへの突っ込みは自粛(多分いろんなblogでされているかと)
※商標登録が認められるかとか著作権の侵害になるかどうかという論点もあるのですが、そっちはあまり詳しくないので省略。



ところで、『マイアヒ』のフラッシュではないですが、わが国には酒を無理やり飲ませる、という風習があるようで、なんと「酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律」(昭和36年施行)なるものがあります(って最近知ったのですが)
法律名だけでなく、内容もふるっていて、

(節度ある飲酒)
第二条  すべて国民は、飲酒を強要する等の悪習を排除し、飲酒についての節度を保つように努めなければならない。

「すべて国民は」ですよ・・・

ご親切な国家というか、そんな悪習を公式に認めてるんだ、とか妙な感慨にふけってしまいます。(全条文はこちら


ほかに未成年者の喫煙・飲酒を禁止する 未成年者喫煙防止法(明治33年!施行) 未成年者飲酒防止法(大正11年施行)というのも個別の法律であるのですが、施行された時期を考えると、日本は歴史的に喫煙よりは飲酒に寛容だったということでしょうか。

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もともと監督向きではなかったようです

2005-10-04 | 余計なひとこと

初の高校生ドラフトで前代未聞の勘違い 
(2005年10月 4日 (火) 06:15 スポーツニッポン)

「当たった!」。右手に持った1枚の紙を、オリックス・中村GMが高く掲げた。最大で4球団が1巡目入札で競合する可能性があった辻内をめぐる抽選は、結果的にオリックスと巨人の一騎打ち。軍配はオリックスに上がったかに見えた。右隣の巨人・堀内監督はあきらめたのか、くじをよく見ようともしない。球団テーブルに戻った中村GMは歓喜の表情で関係者と握手。堀内監督は首をひねりながら席に着いた。明と暗。それはわずか数分後にひっくり返った。

縦10センチ、横15センチの用紙は右側に赤で「コミッショナー事務局の印」、さらに当たりくじは左側に黒で「交渉権確定」と判が押され、2つ折りで封筒に入れられていた。中村GMはくじを開き、右側の判だけを見て手を挙げたのだ。

堀内監督「向こうが先に手を挙げちゃったし、じゃあ当たってないんだなと。でもオレの方に確定と書いてある。おかしいな、これで外れかなと思って…」

試合と同じであきらめが早すぎますよ、堀内さん・・・

堀内監督「これで人生のツキがもう少しあるんじゃないかと思ったよ。(当たりの)説明が先なら、会場内を走り回っていたかも」

だから、そういう風に一喜一憂するのが監督としていかがかと・・・



どちらかといえば、比例区名簿下位向きのキャラですな。

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刈穂 六舟

2005-10-03 | 飲んだり食べたり
久々のお酒シリーズ

今回は刈穂 六舟




秋田の酒蔵
「淡麗辛口」に属するが、さわやかな吟醸香と広がりはあるが妙な後口の残らない旨みのあるなかなか美味しいお酒でした。
食事の共にもよし、ゆっくりと杯を傾けるもよし、の万能選手。
冷やして飲むのがお勧めです。


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筆者療養のため・・・

2005-10-03 | よしなしごと
というのも大げさですが

ここ2週間ほど、中指の第二関節に軽い痛みがあったのですが、昨日から本格的になってしまいました

我流のキータッチで多用しているせいもあるのかもしれません

それで昼間試しに中指を使わないで打ってみようとしたら、ほとんど仕事にならなかったので、一瞬でやめましたw


ということで、しばらくは負荷を減らすため、blogの記事も短めにしようと思います

・・・って、普段が長すぎか
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薄明

2005-10-02 | うろうろ歩き
車からふと見た景色

雲に地平線の向こう側の夕焼けが映って、とてもきれいでした



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「インドネシア人妻」

2005-10-02 | よしなしごと

バリ島のテロに関するニュースで、インドネシア人の妻が死亡し、本人も重傷を負った人のインタビューや記事がありました(たとえばこちら

そこで「インドネシア人妻」という言葉がひっかかったので。

というのは、子供の国籍については日本は血統主義をとっていて、両親のどちらかが日本人であれば子供は日本国籍を取得できる(なので、日本人の親をもって生地主義のアメリカで生まれると二重国籍(18だか20歳で選択)になる)ということは知っていたのですが、配偶者の国籍ってどうなんだろうという疑問です。

国籍法を見ると、国籍を取得できるのは「出生」「準正(=親が認知した場合)」「帰化」の3つの場合しかありません。
さらに帰化にもいろいろ条件があって、日本人と国際結婚したからといって、当然に日本国籍が取得できるわけではないようです。

帰化の条件としては

第五条  法務大臣は、次の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができない。
一  引き続き五年以上日本に住所を有すること。
二  二十歳以上で本国法によつて行為能力を有すること。
三  素行が善良であること。
四  自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること。
五  国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと。
六  日本国憲法 施行の日以後において、日本国憲法 又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。

という原則があり、ただし、配偶者が日本国籍の場合は

第七条  日本国民の配偶者たる外国人で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有するものについては、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号及び第二号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から三年を経過し、かつ、引き続き一年以上日本に住所を有するものについても、同様とする。

と条件が緩和されています。


じゃあ、アメリカではどうなんだろう、と調べてみると、結婚時点で2年間有効の仮のグリーンカードが発行され、2年以内に普通のグリーンカードの申請をしなきゃいけないらしいです。
また、国籍取得はグリーンカード取得後5年後に申請することができるようです。


ただ、国によっては、その国の人と結婚すると自動的に国籍を取得できるところもあるようなので、血統主義と出生地主義といい、考え方はいろいろですね。


ところで、テロの被害者の報道に「インドネシア人妻」と注をつけるのは、なぜなんでしょうかね。

何でそこに居合わせたのか、の背景事情を明らかにしたい
日本の報道機関としては日本人の犠牲者が何人か、が大事なので夫人は日本人でないことを明らかにしたい。

というあたりでしょうか?なんか個人的にはちょっと違和感があります(たとえば夫人がベラルーシ人で観光に来ていたらどうだったんだろう、とかね)。

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憐れむべし、半死の白頭翁

2005-10-01 | 自分のこと

kobantoさんのblogでとりあげられた英文俳句が、芭蕉の


夏草や 兵どもが 夢の跡


に似ている、という記事にコメントしようとしたときの話です。

僕は最初に漢詩の


年年歳歳花相似 (年々歳々 花 相似たり)
歳歳年年人不同 (歳々年々 人 同じからず)


というフレーズを思い出し、
ああ、これは杜甫の『春望』(国破れて山河在り 城春にして草木深し・・・)のラストだったっけ。そういえば芭蕉は杜甫の影響を受けてたとか言う話もあるからそういうまとめをしよう、
などど考えていました。

ところが、いちおう詩の全文を確認したところ


上のフレーズは劉廷芝の 「代悲白頭翁(白頭を悲しむ翁に代る)」というく別の漢詩でした


いずれもいい詩なのでついでに全文を載せると、

       『代悲白頭翁』  劉廷芝

洛陽城東桃李花  洛陽城東 桃李の花
飛来飛去落誰家  飛び来り飛び去りて誰が家にか落つ
洛陽女児惜顔色  洛陽の女児 顔色を惜しみ
行逢落花長歎息  行くゆく落花に逢いて長歎息す
今年花落顔色改  今年花落ちて顔色改まり
明年花開復誰在  明年花開いて復た誰か在る
已見松柏摧為薪  已に見る 松柏の摧かれて薪となるを
更聞桑田変成海  更に聞く桑田の変じて海と成るを
古人無復洛城東  古人復洛城の東に無く
今人還対落花風  今人還って対す 落花の風
年年歳歳花相似  年年歳歳花相似たり
歳歳年年人不同  歳歳年年人同じからず
寄言全盛紅顔子  言を寄す 全盛の紅顔の子
応憐半死白頭翁  応に憐れむべし 半死の白頭翁
此翁白頭真可憐  此の翁白頭 真に憐れむべし
伊昔紅顔美少年  伊れ昔 紅顔の美少年
公子王孫芳樹下  公子王孫 芳樹の下
清歌妙舞落花前  清歌妙舞す 落花の前
光禄池台開錦繍  光禄の池台 錦繍を開き
将軍楼閣画神仙  将軍の楼閣 神仙を画く
一朝臥病無相識  一朝 病に臥して相識無く
三春行楽在誰辺  三春の行楽 誰が辺りにか在る
宛転娥眉能幾時  宛転たる娥眉 能く幾時ぞ
須臾鶴髪乱如糸  須臾にして鶴髪 乱れて糸の如し
但看古来歌舞地  但だ看る 古来歌舞の地
惟有黄昏鳥雀悲  惟だ黄昏鳥雀の悲しむ有るのみ


       『春望』  杜甫

国破山河在  国破れて 山河あり
城春草木深  城春にして 草木深し
感時花濺涙  時に感じては 花にも涙をそそぎ
恨別鳥驚心  別れを恨んでは 鳥にも心を驚かす
烽火連三月  烽火 三月に連なり
家書抵万金  家書 万金に抵(あた)る
白頭掻更短  白頭 掻(か)けば更に短く
渾欲不勝簪  渾(すべ)て 簪(しん)に勝(た)えざらんと欲す

です。

うろ覚えも甚だしいですね。

共通点といえば、共に唐代の詩人ということぐらい。
高校の漢文で唐詩選のときに一緒に出てきて混同したのでしょうか・・・

しかし、そもそも七言と五言が違うので、ちょっと考えれば同じ詩ではないと気がつくはずです。
やはり相当間抜けですね。

最近とみに物忘れが激しくなってきているように感じるのですが、このままだとヤバイかもしれません。


PS 戒めをこめて、「呆け」というカテゴリを作ってしまいました。エントリが増えないことを祈ります。

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