一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

バタフライ・エフェクト?

2007-07-16 | よしなしごと



一昨年20cmくらいの苗を買ったブーゲンビレアですが、ひと夏でかなり結構大きくなったので屋内にも入れられずに放置していたらふた冬を越してしまいました。
年々温暖化が進んでいるのを実感します。

今日、晴れ間がのぞいたところで大きなクロアゲハが飛んできたので、おっとり刀でデジカメをとってきました。

オートで撮ったら蝶でなく花にピントが合ってしまいました。
きちんとマニュアルを読んでおかないといけませんね(それに芝生も刈らないと・・・)。


ちょうどこの頃新潟の地震があったようで、東京もゆれたらしいのですが私はアゲハに気をとられて気がつきませんでした(ばちあたりなタイトルになっちゃいましたが、アゲハには罪はありません)。


被災地の近くに親戚がいるのでニュースを見て電話をしたのですが、つながりません。
そうやって皆が掛けると帰って通じにくくなるので、安否確認は親に任せることにしました。
被害の中心部からはちょっと離れていて、近くの施設が被災者の支援をしているようですし、家もがけ下とか傾斜地でもないので、多分大丈夫だと思います。

ただ、被災地全体としては、台風の大雨の後で地盤が緩んでいるうえに余震も多いようですので、心配です。
特に柏崎周辺は海岸沿いまで山が迫っているところが多いので、道路や鉄道が土砂崩れで封鎖されてしまうと救援活動にも支障が出そうですね。

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食パンのなぞ

2007-07-15 | よしなしごと
今日パンを買おうとしてふと思ったのが


 なぜ「食」パンって言うんだろう


同じような疑問を持つ人が多いようで、検索するといろいろな説が出てきます。
こちらのサイトなどによると、大きく5つ有力説(?)があるようです。


1 本食パン説
 戦前のパン職人は食パンのことを、西洋料理の『もと』となる食べ物という意味でイギリス系の山型食パンのことを「本食」と読んでいた。それが四角い今の食パンを本食パンと言うようになり、それが略して「食パン」と呼ばれるようになった(今でも「本食」と言って売っている店もあるそうです。)。

2 主食パン説
 日本で「食パン」と呼ばれているものの元祖は、ロバート・クラークという人が1862年に幕府の援助を得て横浜開いた『ヨコハマベーカリー』でイギリス風型焼きパンを作っていた。一方1874年には木村安兵衛が「あんパン」、1901年には中村屋が「クリームパン」を開発。パンとして人々に広まったのは菓子パンの方だった。その後、イギリスパンとして広まった山型食パンは、おやつ用とは違う「主食用のパン」という意味で「食パン」と呼ばれるようになった。

3 消しパンと区別する説
 消しゴムが発明されるまではパンが最も適した素材だったため、パンは食べる以外にも、デッサンなどの消しゴム代わりに使われていた(今でも「消しパン」は使われている)。その「消しパン」と区別するため、食用のパンをあえて「食パン」と呼ぶようになったという説。

4 酵母説
 食パンは酵母を使って作るもので、ふわっと膨らんですきまができる。それらの穴は酵母が食べた後だとも言えるので、酵母に「食べられた」と言う意味で「食パン」と呼ばれるようになったという説。

5 フライパンと区別する説
 フライパンも「パン」と呼ぶので、キッチンに存在する2つのパンを区別するため、「フライ=パン」「食用の=パン」の区別で「食パン」と呼ぶようになったという説。


3は、そもそも「消しパン」食べるためのパンの流用でしょうから、ちょっと無理があるように思います。
4も、食パンに限ったことじゃないですよね。
5はレストランの厨房の符丁ならともかく、一般家庭で区別するほどの意味があるかなぁ、と。

ということで、1か2が当たりのような感じがします。


でも、最初に日本に入ったのがイギリスパンなのにかかわらず、なんでフランス語の「パン(pain)」って言うんでしょうね?
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イスラム教の神学生でなかったら?

2007-07-13 | よしなしごと
「救出のため突入は不可避」 パキスタン大統領が強調(共同通信)

実態はそんなに武器はなかったなどいろんな説があるようですが、そもそも「学生が武器を持って立てこもる」事自体は、日本も70年代にはやっていたことですよね。
東大の安田講堂の上から火炎瓶を投げる、という行為だって相当危険だと思いますけど。

「武装したイスラム神学生」という報道がされますが、これって「イスラム原理主義者のテロ」とか「エスカレートした宗派対立」なんでしょうか?
単なる学生の反政府行動だとしたら、昔の日本の全学連との違いは、武器の携帯が禁止されているか、また現実的に入手しやすかったかということなのではないかと。

これがアメリカで「宗教的主張をして大学に立てこもった武装神学生」がいたら、多分「根深い宗派対立を内包したアメリカキリスト教徒」の問題ではなく「イカレた奴も簡単に武器を入手できる銃社会アメリカ」の問題として報道されるのではないでしょうか。


「イスラム教徒=過激派」という潜在意識が形成されつつあるようで気をつけないといけないな、と自戒しました。
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年金制度は実は一度も機能していなかったのかもしれない

2007-07-13 | よしなしごと

支給特例法案、臨時国会に提出へ=厚生年金未納企業の従業員救済-政府
(2007年7月11日(水)13:38 時事通信)

政府は11日、厚生年金の保険料を支払っていたにもかかわらず、企業が保険料を国に納めていなかったために年金を受け取れない従業員を救済するため、今秋の臨時国会に支給特例法案を提出する方向で検討に入った。年金の支給基準を検討してきた総務省の「年金記録確認中央第三者委員会」(委員長・梶谷剛前日本弁護士連合会会長)が、こうしたケースのための政府による立法措置を求めたのを踏まえた。

総務省の推計では、厚生年金への加入義務があるにもかかわらず加入していない企業は、63万~70万事業所に上る。こうした企業の中には、保険料を従業員の給与から天引きしながら、国に納付せずに事実上横領していたケースがあると指摘されている。  

塩崎官房長官は「保険料を誠実に納付されていた方々の権利を実現する、これが一番大事」と強調。保険料の徴収に関する時効(2年)を超えて企業からさかのぼって保険料を徴収できるようにすることや、企業がすでに存在していない場合への対応などを含めて検討する意向を示した。

私の父親は年金受給者になって久しいのですが、会社員から自営業になったので、念のために過去の支払いが受給額に反映されているか確認したら?と言ったところ、実は昔勤めていた会社は、銀行がうるさいので温泉宿に逃げて決算をやっていたような時期があり、その頃は保険料とか払ってなかったんだよな~などと懐かしそうに言ってました(おいおい)。
一応今では一部上場の優良企業と言われている会社なんですがw。


そもそも国民年金制度は昭和36年に創設されたもので、それまでは戦時中の軍費調達、軍需インフレ抑制策としての労働者賃金の強制貯蓄として創設された厚生年金保険制度しかなく(参照) 一方で敗戦の結果廃止(?)されていた軍人恩給は昭和28年まで復活せずと、国の制度に対する信頼があまりなかった時代だったのかもしれません。

そう考えると、国民年金制度というのもたかだか45年の歴史しかなく、その最初のあたりにいる団塊の世代が支給年齢を迎えた最近になってやっと制度全体が年金原資の運用だけでなく事務的にも機能しているかが試されることになったわけです。

それでいきなりこの状態、というわけなので、結局年金制度というのは始まってからまともに機能したことがほとんどなかった、ということになりますね。


確かに将来のことを見通して対策を立てるというのは難しいことですが、結局「出たとこ勝負」になってしまうならば、今までかけてきたコストの妥当性が問われますね。
費用対効果でいえば、先は見通せないので紙ベースでとにかく記録を保管しておいて突合は問題になったときに手作業でやり、支給が本格化した時点で機械化を考える、というやり方もあるわけです(昔はやった『超整理法』なんかも整理自体にコストをかけないという点では同様の考え方だと思います。)。

しかし、組織の仕事となると「○○システムの構築」という総論的には正しい名目を立てると予算が出やすいので、結局あまり検証しないで投資が行われてしまったということだと思います。


J-SOX法的に言えば、すくなくとも日本人にはリスクを事前に把握して、それが現実化しないようにシステムを構築し、ヒューマン・エラーを防ぐような内部統制をきかせる能力があるはずなので、できないわけがないのでけどね・・・

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『ベルナール・アルノー、語る』

2007-07-12 | 乱読日記

日本語の正式な書名は『ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る』という長いものです。
以前の記事でパリのブランド争奪戦について触れたので、もうちょっと知ろうと思い読んでみました。


中身はそのまんま、LVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)グループのオーナー経営者であるベルナール・アルノーのインタビューです。
ベルナール・アルノーはフランス北部の建設会社を経営する一族に生まれ、クリスチャン・ディオールの買収を皮切りに有名ブランドを次々と傘下におさめLVMHグループの総帥になった人物です。
マスコミの前に姿を見せない彼のフランスの著名経済ジャーナリストがインタビューしたのをまとめたのが本書です。

フランス人同士の会話なのでその前提条件についての解説(たとえばアルノーの出身のフェレ・サヴィネル社の経営規模とか、出身地のフランス北部というのがフランス経済界に占めるポジションとか)があるとわかりやすいのですが、訳注は一般常識的なものにとどまっているのが残念ではあります。

ただ、会話の端々にフランス人らしい(というほどフランスのことは知らないので、正確に言えばアメリカ人の経営者にはない)理想主義と現実主義のバランスが見られる一方で、グローバル企業の経営者としてのフランス経済の保護主義的傾向への不満を表明するなどリアルな実像を描いているように思われます。

グループの成長につれマネジメントのスタイルを変えていくあたりは参考になります。


本人の書いたあとがき

本書で言いたいのは次のことだ。あなたが地球規模の事業に一年中お金を賭け続けるなら、二つの制約への対処を学ぶことになる。ひとつはもちろんリスクだが、二番目は慎重さである。
グループの規模が大きくなればなるほど、慎重さが要求される。あなたと一緒に働き、会社に貢献する全社員に対する責任から、自ずとあなたは用心深くなるだろう。事業を始めたばかりの頃はリスクを冒す覚悟もあったのに、今では社員を危険にさらす権利はないと感じている。しかし企業家にとってリスクを冒すことは呼吸のようなものだ。生命を維持し、生き延びるために欠かせないものなのだ。そのうえ、チームを率いて世界中に進出するようになれば、賭金とリスクが大きくなるだけ一層感動も大きくなる。あなたが会社の経営者兼所有者なら、あなたは株を買ってくれる株主全員と結びついており、この結びつきがあなたのビジョンに強い影響を及ぼす。高くつく取引や合併や買収については、経営者として会社の利益を図るだけでなく、主要株主として別の角度から検討することも必要だ。自分の金を賭けながら、純粋な経営者として私はこのように行動しているだろうか?必ずしもそうとは限らない。それでもLVMHのようなグループの株主が安心するためには、経営者兼所有者が必要なのだ。慎重さとリスクの対立が必ず繰り返されるにしても、この二項対立の矛盾をはらんだ経営こそが進歩を生み出すのである。

日本の某オーナー兼経営者も、せめてこのくらいのことを言ってほしかったですね。


本文自体は実質200ページ強しかないので、時間があれば一日で読めます。
インタビューは2000年に行われたもので、IT企業への投資については、その頃らしいな、という感じもしますが、読んでみても時間の無駄にはならないと思います。






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ブロッコリー

2007-07-12 | よしなしごと
「自然はフラクタルである」というマンデルブローの言葉を思い出しました。




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『高橋是清自伝』

2007-07-11 | 乱読日記

高橋是清といえば、昭和金融恐慌のときにモラトリアムを実施・金輸出再禁止などを行い、軍事予算を縮小して二・二六事件で暗殺されたという知識しかなかったのですが、そこに至るまでの波乱に富んだ前半生についての自伝です。

幕末に生まれて足軽の家に養子に出された少年が、英語を学ぶために横浜のホテルのボーイになり、海外行きたさに貨物船に忍び込んだもののアメリカの仲介者に奴隷として売買され、やがて帰国後英語教師から特許庁の創設に携わるなどしたもののペルーの銀山開発で身代を失い、その後横浜正金銀行から日銀と銀行家として再起し、日露戦争のために外国で起債を成功させるまで(こう書くだけでも波乱万丈ですね)が描かれています。

本人の日記を元に口伝したものを自伝としたために、当時のことが細部に至るまで語られています。

明治の日本が欧米にキャッチアップしようと努力した様子がリアルに描かれ、しかも当時の日本人が臆することなく自分の立場を主張していた様子を読むと、今の「グローバルスタンダード」に戦々恐々とするわが国と比較して感慨を覚えます(感慨を覚えてる暇はないのですがw)。

たとえば、特許制度の創設に向けて欧米を視察していたとき

ベルリン滞在中京都の織物の旧家川島という人に二、三回会った。この人は自分の家に昔から伝わっている織物や布地の見本を携えて注文を取って廻っていた。この人が自分の経験で感じたことだといって話すのには「いずれ日本でも意匠の保護をすることになるであろうが、それについて最も注意せねばならぬことは、図柄と色の配置とを区別して考えねばならぬことである。日本では図柄の保護ばかりでなく、むしろ色の配置の保護に重きを置く必要がある。私の織物や布地の意匠はドイツやフランスでたびたび盗まれている。あす私が見本を送るからよく比較して見て下さい」とて翌日になって見本を送ってきたが、見るとなるほど図柄よりも色の配置が大切であることを深く感じた。

今の川島織物セルコンですね。自分の商品に自信を持ち、自らを守るために見ず知らずの新しい概念を積極的に取り入れようという積極的な姿勢は見習うべきものがありますね。


また、後半のハイライトである日露戦争の戦費調達のための外債発行。
高橋是清は国の全権代理人として起債のために欧米を回ります。

今で言う(昔もそういったのかもしれませんが)Roadshowですね。
引き受け幹事を誰にするかによって売れ行きが左右されること、起債が成功裏に終わると金融機関が群がってくる中で、既存の幹事との信頼関係を維持しながら新たなマーケットを開拓する苦労、そして、日本国内で発行した債券を海外に持ち出して外債との鞘取りをしようとする連中など、金をめぐっての振る舞いは現在とほとんど共通することがうかがえます。

当時東洋の弱小国だった日本が国家予算規模の起債を行なうことは当時の金融市場としては無謀ともいえる行為だったと思います。
あとで振り返ったから言えるという部分もあるのでしょうが、それを堂々と実現してしまったところは、本人の才覚もあるのでしょうが、当時の日本の国としての若さを感じます。
今の方が資金調達は格段に容易になっているのですが、容易になった代わりに、幹事の証券会社などに多額のフィーを払っているわけで、それが進歩といえるのか、と考えてしまいます。


まあ、そんなことを言ってもタイムマシンがあるわけでもなし、いつの時代にいたとしてもでも「文句言い」は文句言いにあいかなれないでしょうから、今いるところで精一杯がんばりましょう、ということですね。








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弁護士の失踪リスク

2007-07-10 | 法律・裁判・弁護士

前回のエントリの続きです。

OHT株の株価操縦だか鉄砲だかは知りませんが、弁護士の「失踪」というのは相当はた迷惑な行為です(自発的に失踪したのか、誰かに連れて行かれたのかは知りませんが。)。

六本木ヒルズの大家の森ビルも、契約解除するにも訴訟をして(しかも訴状は公示送達)判決を取って初めて明け渡しの強制執行ができます。
また、家具は動産競売にかけてしまえばいいですが、訴訟やM&A関係の書類も一緒に処分するとあとあと面倒な感じもしますので倉庫に保管しなけりゃいけないのでしょうか。

一方で依頼者側も、M&Aや訴訟の書類がたなざらしになっているというのはとても気持ちが悪いですし、かといって事務所に立ち入って自分の関係の書類を持ち出すこともできません。 こちらの新聞記事によると

代表らが所属する第一東京弁護士会は、残された若手たちに登録事務所を変えるようにアドバイスした。そのままにしておくと、六本木ヒルズの元の事務所で執務していると誤解を与えるためだ。

と、弁護士会もクライアントのことよりは所属若手弁護士のことを優先しているようです。

代表者の名前を冠している事務所ですから、おそらく代表者(ボス弁)がクライアントとの間を取り仕切っていたものと思われ、クライアントとしても、若手の先生にそのまま依頼をすればいいというわけでもないでしょう。
移籍先が訴訟などの相手方事務所の場合もあるでしょうし。


また、事務所に預けた書類に個人情報(M&Aのデューディリジェンスでの株主とか従業員情報とか)が含まれていて、それが散逸または行方不明になってしまった場合、依頼者は個人情報保護法上の委託先の監督義務(22条)違反に問われてしまうのでしょうか。
そうでなくても、情報の提供を受けた相手方に対しては守秘義務違反になりそうですね。

守秘義務契約には、情報を提供していい相手として「弁護士、会計士等の専門家」というのがあることが多いのですが、そこに「ただし、当該専門家が失踪した場合は責任を負わない」などという条項を付け加えなければならなくなります。

またJ-SOX法上は、全社的リスク管理として、弁護士に依頼する際には、万が一のときは提供した情報や書面を依頼者が取り戻せる権利を明記しないといけなくなるのでしょうか(執行を担保するために即決和解でも結ぶ?)


リスク管理をつきつめると、結局、ボス弁が一人の事務所は個人の信用リスクがあるので、大手ローファーム系にしか依頼できない、ということになってしまいます。

司法試験の合格者増に伴う新人弁護士の就職難とか、大手事務所への人気集中というような話を聞きますが、弁護士の先生方も企業にコンプライアンス経営を説きながらこのような事件が続くと、結局自分で自分の首を絞めているような感じもします。

そのうち、賠償責任保険に加入している弁護士に委任することがJ-SOXの条件になるかもしれませんね。


PS
大手でもあさひ狛のように空中分解してしまうところもあるので必ずしもローファーム一人勝ちとはいえないかもしれません。
(そういえばあさひ狛の弁護士の移転先でクライアントの取引相手方の仕事を受任していた場合のコンフリクトの問題はどうしているのでしょうか。)

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不愉快な記事

2007-07-09 | 法律・裁判・弁護士

OHT株巡り、弁護士が名義借り取引 株価急落し、失跡
(2007年07月07日06時14分 朝日新聞)  

事件は事件として問題なのですが、このような記事を載せる朝日新聞の品性のなさに腹が立ったので、全文引用してします。

新興IT企業や外資系金融機関が集まる六本木ヒルズ森タワー(東京都港区)にあった「椿総合法律事務所」が突然、解散した。代表の弁護士は連絡を絶ち失跡した。国際企業法務を主に手がける華やかなイメージの事務所に勤めていた若手弁護士たちは職場を失い、再就職先探しに追われる前代未聞の事態になった。代表には、5月に急落して巨額の損失を投資家側にもたらした株を巡り、知人の名義を借りて取引していた疑いが浮上している。  

同事務所は、グッドウィル・グループ(GWG)などと同じ森タワー34階にある。タワー竣工(しゅんこう)間もない03年夏に入居。04年以降は毎年、新人弁護士を複数採用した。ほかに森タワーに法律事務所を置くのは、実質的には、約140人の弁護士を擁する「TMI総合法律事務所」だけだった。  

行方不明になっている代表の男性(53)は87年に弁護士登録。外資系保険会社の日本進出に関与し、00年からは日本法人の取締役に就いていたが、連絡がつかないまま、今年6月末に任期満了で退任した。元ニュースキャスターとの結婚(その後離婚)で話題を呼んだこともある。  

関係者の話によると、代表が消息を絶ったのは5月。約2週間は国際電話などで連絡がとれ、若手弁護士たちに「事務所を閉めるので再就職先を探してほしい」などと伝言を残したが、6月に入ってからは連絡自体がとれなくなった、という。  

不明の原因の一つとみられているのが、5月中旬に株価が急落した株を巡る取引だ。急落したのは、東京証券取引所の新興企業向け市場「マザーズ」に上場する検査装置メーカー、オー・エイチ・ティー(OHT、広島県福山市)の株。顧客の損失を肩代わりせざるを得なくなった証券会社が数十億円規模の損害を被るおそれが出ている。  

関係者によると、OHTは05年6月に21億円の第三者割当増資を実施。行方不明になっている代表は、その引受先の選定にかかわったという。その後、知人の投資家=別の証券取引法違反罪で起訴=と協力してOHT株を購入し始め、知人など十数人から証券会社の口座名義を借りたという。  

外観上は大量の注文を分散して発注する形をとっており、取引が活発かのように装って株価を不正につり上げた疑いが指摘されている。  

株価は05年夏には20万円前後だったが急騰し、07年1月には上場来最高値の150万円をつけた。しかし、5月中旬に暴落。現在は20万円前後で推移している。  

事務所にいた若手弁護士は10人弱。一部は、不明騒動の直前に別の渉外事務所に移籍した。  

代表らが所属する第一東京弁護士会は、残された若手たちに登録事務所を変えるようにアドバイスした。そのままにしておくと、六本木ヒルズの元の事務所で執務していると誤解を与えるためだ。しかし、すぐに再就職先が見つかるわけではない。若手たちは、とりあえず自宅や知人の弁護士の事務所などを登録先にしながら新しい就職先を探しているという。  

第一東京弁護士会の井窪保彦副会長は「情報がなく、全く事情がわからない」と話している。

いまどき「ヒルズ族」ではないでしょうし、同じビルに入っているからといってグッドウィル・グループを引き合いに出す必要はないですし、TMI法律事務所もいい迷惑だと思います。それに「元妻のニュースキャスター」なんてのはまったく関係ないですよね。

しかも、代表者の姓を冠した事務所名まで出しておいて代表者の弁護士の氏名は匿名というところの配慮(多分刑事告発や指名手配される前だからでしょう)のバランスの悪さもひどいです。

それに「国際企業法務を主に手がける華やかなイメージの事務所に勤めていた若手弁護士たちは職場を失い、再就職先探しに追われる前代未聞の事態になった。」って、問題は信用取引の「鉄砲」とか株価操縦とか弁護士倫理の問題だったり、迷惑を蒙るのも勤めていた弁護士でなくクライアントの方ですよね。

派手に活躍していたた人がコケたのを喜んでいるだけのような記事を載せるなら週刊朝日かAERAにしたほうがよかったと思います。


と、本題に入る前に話が長くなってしまったので、続きはのちほど。

 

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『リトル・ミス・サンシャイン』

2007-07-08 | キネマ
(ネタバレ注意です。)


田舎町住む普通の女の子が全米美少女コンテストの地区代表に選ばれ、珍妙な家族を持つ一家がおんぼろのフォルクスワーゲンのワゴン車に乗って決勝の地カリフォルニアに向かう、という話。


価値観のミスマッチを提示することで、既存の価値観を風刺するというコメディの王道を行っています。


主人公の女の子は、パッケージの解説を見ると「ブサイクでおデブちゃんな」などと言われていますが、普通の女の子です。
美少女コンテストに出るような子供のなかでは劣るのかもしれませんが、普通に考えれば出場者の入れ込みよう、子供への仕込み方の方が異常に思えます。
昔、親が殺したのではないかという疑いをかけられたものの未だ犯人が捕まっていないジョンベネちゃん事件で、彼女が美少女コンテストに出演していた映像がよく流されていましたが、実際あの世界です。

人生には勝ち組と負け組しかないという考えの下、自身の開発した「成功のための9つのステップ」なるメソッドを売り込もうと必死な父親(その時点で負け組に片足を突っ込んでいる、というところの描き方がうまい)や、スケベで老人ホームを追い出された祖父(前半しか登場しない祖父役のアラン・アーキンはアカデミー賞の助演男優賞をとったのですが、登場しない中での後半での存在感もポイントになったと思われます。同じくアカデミー賞をとった脚本が良くできています。)、男性関係のもつれで教授の座を失ったゲイでプルースト研究家の伯父など、登場人物のからみもなかなかです。


最後は「そうきたか」という笑いと感動のラストになります。


これもおすすめです。


PS
自動車の「押しがけ」とかも出てきて、ちょいと懐かしかったです。
でも、止まらずに数時間走り続けるというストーリーが成り立つのは、さすがアメリカですね。日本なら次の交差点で終わりです。







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では、普通のLawsonは?

2007-07-07 | 余計なひとこと
最近街角で



を良く見かけます(参照)。
既存店が業態転換しているようです。



また、TVCFでもやってましたが


というコンセプト・ショップもできたようです。
(こちら参照http://www3.lawson-miffy.jp/happylawson/index.html、urlには"miffy"を使っても店名を「ミッフィー・ローソン」としなかったあたりの戦略とかライセンス契約内容にはちょっと興味がわきますね。)



ひねくれ者の僕としては、


 じゃあ、普通のローソンは"Artificial"で"Unhappy"なのかよ


と突っ込みたくなってしまいます。
(浦沢直樹×手塚治虫のPlutoをテーマ・キャラクターにして、そういうコンセプトショップを作るとか・・・)
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参議院議員選挙

2007-07-06 | まつりごと

首相、責任論を明言せず 参院選で小沢氏と違い鮮明
(2007年7月5日(木)20:43 共同通信)

 安倍晋三首相(自民党総裁)は5日夕、通常国会閉幕を受けて官邸で記者会見し、29日投開票の参院選の責任ラインに関し「戦う前に負けることを前提にして話すことはない。結果は真っ白な気持ちで待つ」などと述べ、明言を避けた。民主党の小沢一郎代表は同日午前、報道各社とのインタビューで、野党が過半数を確保できなければ「代表をしている意味はない」と退路を断つ姿勢を示し、両党首の違いが鮮明になった形だ。

自民党の中でも、今回の参院選の見通しはとても悲観的で、選挙区選挙では惨敗を予想する声も有力だそうです。

そうなると、候補者としては比例区での当選を目指して、少しでも名簿順位を上げるために、比例区でも政党名ではなくしっかり自分の名前を書いてもらおうと必死になり、今までは比較的余裕のある候補者は「選挙区では○○に、比例区では自民党に」と言っていたものが、「選挙区も比例区も○○に」と訴えることになります。

でも、それぞれの候補者がそのように行動すると、浮動票・無党派層の取り込み(=とりあえず比例区は「自民党」と書いてもらう)がおろそかになったりはしないのでしょうか。
そういう焦りが結局は票を逃すことにもなりかねないような感じもします。
部分最適が全体最適にならないという「囚人のジレンマ」的な状況に陥っているような・・・


一方で、民主党の小沢代表はとても強気な発言をしているのですが、実際に大勝ちしたときの準備をしているのでしょうか。
前回の総選挙での「小泉チルドレン」大量発生のように、名簿の末端まで当選してしまった場合、そのへんに党の見識が問われるような泡沫候補者がいたりすると、シャレになりませんね。


ビジネスでも事業計画や契約書を作るときは、最悪の場合と同時に、予想以上にうまくいってしまった場合というのを想定します。
「うまく行き過ぎた場合」を想定しないと、供給が追いつかずに逆に評判を落としたり、共同事業者間の利益配分や報酬などについて後でもめる可能性があるからです。


安倍総理は「負けることを前提の話はしない」と言っているようですが、小沢代表は勝った後のことをどこまで考えているのでしょうか。

ここのところ勝ったことのない民主党なので、そちらの方ちょいとも心配です。
 

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2014年冬季オリンピック開催地決定

2007-07-06 | よしなしごと
2014年冬季五輪 露・ソチで開催 悲願の「冬」決選投票で逆転
(2007年7月5日(木)16:00 産経新聞)

ロシアのプーチン大統領をはじめとして国を挙げての招致活動が逆転を生んだようです。
悲願の冬季オリンピック初開催というのもあるでしょうし、黒海側のソチで開催することで、天然資源問題で緊張関係にある黒海周辺でのプレゼンスを増そうという意図もあるのでしょうか。


東京オリンピックの招致委員会も現地入りして招致活動の参考にしていたそうですが、国との対決姿勢を見せる石原知事・猪瀬副知事のコンビは、招致活動では国の協力を仰ぐのでしょうか?

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銀座「みさきや」

2007-07-05 | 飲んだり食べたり
今日は昔お世話になったお客さんと食事。

みさきやという名前からして鮪が自慢の店。

もともと鮪問屋のアンテナショップだったものを、このたび店長が買い取って店を改装してリニューアルオープンしたのだそうです(要するにMBOですね、と言ったら職業病だといわれましたw)。

鮪が自慢とうだけあって、鮪の酒盗などここだけ、というものがいただけます。

さらに今日は珍しいものが入ったと出してくれたのが、

韓国製の日本酒。「雪花」という名前です(ハングルでなんと発音するかは不明ですがローマ字では"Sulwha"と書いてます)



裏には解説が



「大吟醸」と名乗ってますが、同時に精米歩合が52%とも書いてあります。
確か昔は大吟醸は精米歩合50%未満という規制があったと思い調べて見ると、この前触れた「純米酒」の定義同様精米歩合の基準はH16年に廃止されたようです。(参照

さて、肝心の味ですが「淡麗辛口」のオーソドックスなもの。吟醸香や味の深みは「大吟醸」というには今一歩かなというい感じですが、十分おいしかったです。


二軒目でカラオケのある店に行きました(久しぶり)。
本をぱらぱらとめくっていて見つけたのがこれ


「行列の出来る法律相談所」の丸山弁護士ですが、歌まで出していたんですね。
調べてみるとCDが出てます(詳細はこちら、Amazonでのレビューの評点が妙に高いのがかえって怪しさをかもし出していますね。)。

しかも、歌手名が「弁護士 丸山和也」というのもすごいです。
弁護士法で弁護士には職業独占が認められている以上(弁護士以外の人が「弁護士」と標示するのも弁護士法74条に反します)、弁護士を名乗っての芸能活動に関して日弁連に少しはお金が落ちるのでしょうか?


まあ、どうでもいいですけどw

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大学の問題

2007-07-04 | よしなしごと
昨日の話は「理系」に限ったことではなく、(基礎)研究一般に言えることですし、IT業界では「文系」「理系」という出身学部による区別というのもあまりなくなってきているような感じもしますが、「共通一次試験」(死語!)の世代としてはふと出てしまいます。ちょい反省。


さて、ひき続き大学の話。

国立大学が独立行政法人になり、今までの予算を消化するという「お小遣い帳経営」からの脱却を図っているようですが、まだまだ苦労しているようです。

どこの大学も教授会による運営というスタイルなので、経営に専門に従事する人がおらず、管理職役の教授の担当もすぐに変わるので今までのタコツボに慣れた職員の意識や仕事の方法を変えるには至らず(そりゃ誰も無駄に嫌われたくはないですから)ということで、なかなか改善が進まないとか。


この辺の効率の悪さは寄付集めにも現れているそうです。
東大は今年創立130周年記念事業を予定していますが、来年150周年を迎える(グッドウィル・グループの折口会長から5000万円の寄付をもらって話題を集めている)慶応大学に比べて寄付の集まりがとても悪いそうです。
そもそも東大は学校自体にOBなどに寄付を募るという習慣がなく、そのためいままでOBの組織化に不熱心で、卒業生30万人の現職と住所を多分ほとんど捕捉できている慶応大学に対し東大は卒業生20万人のうち把握しているのは2万人弱だとか(未確認の話)。

この辺はほうっておいても資金に困らなかった官学と、努力を継続してきた私学の地力差が如実に出るところですね。


最後にこぼれ話。

東大では2006年に理学部1号館が新しく「小柴ホール」を含む高層ビルに建て直されました。
ところがこの建物、東大のシンボルである安田講堂の真後ろにあって、景観を壊すと非難されているそうです。

こんな感じ


(まあ、安田講堂が象徴、というのも東大紛争を覚えている古い世代の発想なのかもしれませんがw)

理学部側の言い分では、他の敷地があればそちらに立ててもいいと言っていたのに、どの学部も敷地を提供しなかったので仕方がなかったから仕方なくだったとか・・・

歴史があり資金も潤沢そうな東大ですらこうですから、旧国立大学が「独立」するにはまだまだ先は遠そうです。


PS
もっとも私立大学でも歴史の古い学校は「○○部のグラウンド」などと体育会ごとに帰属がはっきりしていて、OB会の了解がないと移転や処分はできない、というところは結構あるようですし、歴史の古い大学は内部留保が相当たまっているので、けっこう不合理な使い方をしているところもあるそうなので、一律に旧国立大学だけがダメ、というわけでもないようですが・・・
コメント (2)
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