汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 女

2010年07月11日 | 初期中期の詩
自己を見つめる恐怖が極限に達した時
その女は罪の浅はかさを知る

彼女の容貌に刻まれた薔薇の花は
その香りで女の息の根を止めるだろう
その時締め付けられる蔦の軽やかさ
全てを孤独へと誘うそれらの猛威に
女は身をよじる事しか出来ないでいる

月明かりが妖艶と、この楽園を照らし出すのなら
長い爪に滴る血の甘い誘惑に
心は空けたように、軽やかな音楽を奏でる

憔悴した心が、女の魂を呑み込む時
体中から発せられる体液の温度が
この闇の中で夢想の煌めきに変わる
その星屑に希望を見出そうとする女の倦怠は
氷のように冷たい男の視線によって、更に重複される


容貌→ようぼう
蔦→つた
妖艶→ようえん
煌めき→きらめき
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