汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 悲しいうた

2011年05月11日 | 初期中期の詩
その手に映る悲しみは何
子供を連立って泣いているあなたは
とても儚い時間を泳いでいるように見える
人恋しさに明け暮れても 見えないモノの方が多くて

あなたはいつでも笑顔でいるように見えた
その眼には一点の汚れも無いように思えた
でもそれは光の乱反射の中の影に過ぎなかった
幸せを見せつけようとして あなたは手紙を書きよこした
文字が発露(はつろ)する全ての幸せが なんだか無情に感じられた

モノが壊れて 新たな命が生まれる
この命を生んだのは あなたでした
弱弱しくて 憎らしくて そして微笑ましい
その命が世界を変えて行くのですね
男も女も廃れた概念でしかないけれど
それもまたこの身体を形作ってきた食糧なのだ

あなたは今でも過信し続けている
この命が様々な悪弊を生み出しているという事を
こんなちんけな微笑みを持続させる為に
幾つの命が失われているのだろうか

僅かな明りを追い求めるのは
そこでしか幸せを享受(きょうじゅ)出来ないという事
あなたは逃げ続けている この辛辣(しんらつ)から
潮の満ち引きは決して単調なものではないけれど
この繰り返しの心地良さが 命を生み出す原動力になっている
あなたはそのままでいい 変わらなくてもいい
その仕草の中のあらゆる言葉が 僕には心地良いものだから

太陽の光はなぜこんなにも眩(まぶ)しいものなのだろうか
たいして人に対して道を開いてはくれないのに
焦りの感情ばかり見えてしょうがないのに
こうしてまた人は死んで行くのだろう
一握りの想い出を持ち歩いて 澄ました顔をして朝顔に微笑みかける
こうしたひょんなことから幸せが生まれるなんて
誰が証明したのだろうか
「花は咲くだけで美しい」 何だか悲しくなってきた
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