汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 花

2011年05月28日 | 初期中期の詩
花があなたの命を奪い
その血が大地に流されるのなら
赤いダイヤは 益々その輝きを増し
空の果てに浮かぶ 島の形を露わにさせる

下膨れた腹には 赤子が息絶えていた
その死臭は 女の恥部から湧き上がり
男の嗅覚を惑わす

男の視界には 訪れた終焉の寂しさが
藍色の空を映し出す
その光景に胸を打たれた女が
男の胸の中で泣き始める

そして世界は閉塞していく
この世界が無常を悟るその時まで
女は新たな命を 腹に納めている
腹の上には 男の力強い意志が置かれている
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