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5種類を超える元素の多元合金ナノ粒子の合成手法を開発

2018-09-29 | 科学・技術
 東京工業大学塚本孝政特任助教、山元公寿教授、神戸徹也助教、今岡享稔准教授、および理化学研究所中尾愛子専任研究員らの研究グループは、極微小なナノ粒子中に多種の金属元素をさまざまな比率・組み合わせで配合できる「アトムハイブリッド法」を開発し、これを利用した5種類あるいは6種類の金属を配合した多元合金ナノ粒子の合成に初めて成功した(9月24日発表)。
 多種類の金属元素を混ぜ合わせた多元合金ナノ粒子には多様な機能性がある。しかし混合する金属の種類が多いとナノ粒子中で異なる金属同士が分離してしまう。これまで最大でも3種類の金属までしか均一に混合できていなかった。
 研究グループが開発したアトムハイブリッド法は、樹状型の規則構造を持つデンドリマーを鋳型として利用するもの。デンドリマー構造中に多種多様な金属イオンを取り込み、その金属イオンを化学的に還元し、多元合金ナノ粒子を合成することで、5種類および6種類の金属を配合した合金ナノ粒子の合成に初めて成功した。
 今回の研究では、金属イオンを取り込むことが可能なイミンと呼ばれるユニットをコアとデンドロンの構造中に多数組み込んだ、独自設計のデンドリマーを採用している。
 今回、5種類の金属(ガリウム・インジウム・金・ビスマス・スズの混合や、鉄・パラジウム・ロジウム・アンチモン・銅の混合)や6種類の金属(ガリウム・インジウム・金・ビスマス・スズ・白金の混合)を、1ナノメートル程度の粒子中に、比率を精密に制御して混合することに成功した。最大で8種類の金属イオン(鉄・ガリウム・インジウム・金・アンチモン・ビスマス・スズ・白金)を同時に取り込むことも可能になった。
 この方法により合成される物質は、多様な金属元素種に加え、ナノ粒子のサイズと混合比率も考慮すれば、非常に多くの組み合わせが考えられ、新しい物質群・次世代機能性材料の創成や新しい分野の開拓につながる。将来的には、今まで発見されてこなかった新たな機能材料の創出が期待できる。
 ◆アトムハイブリッド法
 開発された「アトムハイブリッド法」は、樹状型の規則構造を持つ「デンドリマー」と呼ばれる特殊な高分子を鋳型として用い、デンドリマー構造中に多種多様な金属イオンを取り込み、その金属イオンを化学的に還元することで多元合金ナノ粒子を合成する。
 ◆デンドリマー(dendrimer)
 デンドリマーは、中心から規則的に分枝した構造を持つ樹状高分子。
 コア (core) と呼ばれる中心分子と、デンドロン (dendron) と呼ばれる側鎖部分から構成される。また、デンドロン部分の分岐回数を世代 (generation) と言い表す。
 一般に高分子はある程度の分子量分布を持つが、高世代のデンドリマーは、分子量数万に達するもののほとんど単一分子量であるという際立った特徴を持つ。また、コアはデンドロンによって覆われており、外界と遮断された環境にあるために、特異な発光挙動や反応性を示すことが見出され、新しい機能物質として期待されている。他の高分子と比べて合成が極めて困難であるため、実用化には至っていない。

 今日の天気は曇り~雨の予報。朝から雨が降りそうで、雲厚い、が曇り空。
 畑に植えた”タマスダレ”の花が咲いている。一昨年植えた球根の花だ・・数も増えたようだ。純白の六弁花で、一つの花茎に一つの花が咲く。花は1日~3日位で萎む程短命であるが、花茎を次々と伸ばして咲かせる。葉は細長く葱の様である。名(タマスダレ:玉簾)の由来は、白い綺麗な花を”玉”に、葉の集合を”簾”に例えたと言う。
 因みに、有毒植物である。葉や鱗茎にリコリン(アルカロイド成分)が含まれ、誤食すると嘔吐・痙攣をおこす、注意。
 タマスダレ(玉簾 、珠簾)
  (ゼフィランサス・カンジダ)
 別名:ゼフィランサス、カンジダ、Rain lily(レインリリー)
   レインリリーは、雨のあとに一斉に咲き始めるから
 ヒガンバナ科タマスダレ属(ゼフィランサス属)
 半耐寒性常緑多年草(球根植物)
 原産地はペルー、明治の初めに渡来したとされる
 開花時期は8月~10月
 花は6弁化、花色は白色
 花径は数cm
 1本の花茎に1つの花を付ける