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疑似量子計算チップを開発

2020-02-17 | 科学・技術
 今日の新聞記事で、「疑似量子計算チップ開発、渋滞解消・創薬に応用」とあった。
 東京工業大学・北海道大学・日立製作所・東京大学などは共同で、量子コンピューターの計算を疑似的に再現して、組み合わせ問題を高速で解くことのできる半導体チップを開発した。成果は米サンフランシスコで開催される半導体の国際会議「ISSCC」で発表する。
 既存のコンピューターを超える計算能力を持つ次世代計算機として量子コンピューターが注目される。現状では極低温まで冷やしたり複雑な配線が必要だったりするため、装置が大がかりで計算も安定しない。
 既存のコンピューターを使い、量子コンピューターの計算方法をまねる技術が注目を集める。様々な組み合わせの中から最適解を探す「組み合わせ最適化問題」の計算を得意とする。従来のコンピューターでは計算量が多すぎて効率よく計算するのは難しい。装置の小型化や安定した計算、より大規模な計算に対応できると期待されている。
 研究チームは量子力学をもとにした計算を並列処理できる新たな理論を提案した。一般的な半導体の製造法を使い、理論を実現した大きさ縦3ミリメートル、横4ミリメートルの半導体チップを試作した。組み合わせ問題を解く性能を調べると、従来法よりも約4倍速く、消費電力は約60分の1の約650ミリワットとわずかだった。
 これは、量子コンピューターよりも先に、渋滞の解消や創薬、材料開発などで応用できるとみている。
 ◆新聞記事から (2019/10/23 日本経済新聞)
 米グーグルは10月23日、量子コンピューターを使い、複雑な計算問題を最先端のスーパーコンピューターよりも極めて短い時間で解くことに成功したと発表した。理論上、量子コンピューターはスパコンを上回る性能を持つと考えられてきたが、世界で初めて実験で証明した。人工知能(AI)などに続く革新的技術として期待される量子コンピューターの実用化へ、大きく前進する。同日付の英科学誌「ネイチャー」で成果を報告した。
 発表によると、同社の量子コンピューターが従来のコンピューターでは困難な問題を解く性能を示す「量子超越」を達成した。乱数をつくる計算問題を用意して検証したところ、最先端のスパコンが約1万年かかるのに対し、量子コンピューターは3分20秒で解くことができたという。一般的に乱数は暗号技術などで使われることが多い。