北海道新聞2022年1月25日朝刊おくやみ面から、2本目です。
北見市の項にある「金田明夫さん(98)」は、北見叢書『看板絵描きの昔語り』の著者です。
この本は北海道新聞オホーツク面の連載エッセーをもとにしたもので、小学校を卒業して、画家にあこがれながらも、映画館の看板の絵描きとして北見で働いた金田さんが、独特の文体で昔のことを回想しています。
おもしろい本なのですが、残念なことに絶版になっているようです。
(北見市中心部の福村書店などに行ったら、まだあるような気がします)
2014年の林白言文学賞で
「林白言文学賞の基本は文学的完成度を競うものであるが、本作品は文学的な深さや力量を他と比べる対象では無いと選考会は判断した。しかし、一人の生活者が語る90年の庶民史として見れば捨てがたい魅力があり」
と評価されて「特別賞」を受賞しています。
いわゆるファインアートや中央画壇とは遠く離れたところで絵を描き続けていたこんな職人がいたことを、忘れないでおきたいです。
とはいっても、金田さんは全北見美術展(オホーツク美術協会の前身)に出品したこともありますし、北網圏北見文化センターが絵を所蔵しています。
ご冥福をお祈りします。
北見市の項にある「金田明夫さん(98)」は、北見叢書『看板絵描きの昔語り』の著者です。
この本は北海道新聞オホーツク面の連載エッセーをもとにしたもので、小学校を卒業して、画家にあこがれながらも、映画館の看板の絵描きとして北見で働いた金田さんが、独特の文体で昔のことを回想しています。
おもしろい本なのですが、残念なことに絶版になっているようです。
(北見市中心部の福村書店などに行ったら、まだあるような気がします)
2014年の林白言文学賞で
「林白言文学賞の基本は文学的完成度を競うものであるが、本作品は文学的な深さや力量を他と比べる対象では無いと選考会は判断した。しかし、一人の生活者が語る90年の庶民史として見れば捨てがたい魅力があり」
と評価されて「特別賞」を受賞しています。
いわゆるファインアートや中央画壇とは遠く離れたところで絵を描き続けていたこんな職人がいたことを、忘れないでおきたいです。
とはいっても、金田さんは全北見美術展(オホーツク美術協会の前身)に出品したこともありますし、北網圏北見文化センターが絵を所蔵しています。
ご冥福をお祈りします。