すすきのの東のはずれで、木造家屋を改造したギャラリーとして、写真展などさまざまな催しがひらかれていた「micro.」。取り壊されて半年近くがたちました。
山鼻地区に移転してから、はじめておじゃましました。
筆者が顔を出したときは、ちょうど代表の足立さんが、本棚をこしらえているところでした。
新micro.は、先代とおなじように、木造家屋を改造したスペースです。
中央部は、「つるかめカフェ」の卓が3つ4つ置かれてあり、ランチを食べることもできます。
なんだか妙におちつけるところは、前のmicro.とおなじ、いや、それ以上かもしれません。
つい長居しちゃいそうです。
ほか、中央の部屋には、maniさんの絵が置いてあったり、写真が貼られてあったり、自由につかわれている感じでした。
maniさんは近くixoryで個展を開くそうで、micro.をアトリエ代わりにつかっているようです。
さて、メーンの展示スペースは、入り口にちかいところにある和室です。
ここで、「PEACE展 II」がひらかれています。ANNAT、Emi Nakata、Yuuko Obaの若手3人展です。
いずれも札幌大谷短大で美術を学んでいます。
当初は2日までの予定でしたが、10日までに延期になったようです。
この展覧会、とくべつ高水準というわけではないと思うのですが、若手ということで、将来性を買って、ここでとりあげることにします(エラそうですいません)。
まずは、ANNA Tさん。
ANNAさんは、友人たちと札幌市資料館でグループ展「WHITE ROOM」をひらくなど、活溌(かっぱつ)に、制作・発表にとりくんでいます。
コラージュのセンスの良さには、いつも感服させられます。
上の画像は「KANBAM * FOOD SHOP」。
今回は、会場が和室なのですが、出品作のなかでいちばん「和」ということが意識された作品かもしれません。
金箔(きんぱく)を貼ったあたり、どこかazkenpanphanさんの作品を思い出しますが、あそこまでひねっていない、というか、わかりやすい作品だと思います。「わび、さび」というより、平面的で装飾的なニッポン、です。
大場優子さんは、学生STEPで「家族」を発表していた人ですね。
今回も、魚の骨を描いた作品がありました。
地と図、ということでいうと、細い図が好きな人だと思います。それが、細長い人間像を描くことを通して精神の危機をあばきだしたジャコメッティを思い出させるのです。
中田絵美さんは、焦がしたような四角形で構成した平面と立体を出品しています。
若い人ならではの、世界と他者へのまっすぐな思いを、そこに感じ取ることができます。
ただ、気持ちはわかるのですが、題が長いのが気になります。
筆者はめずらしく車で行ったのですが、40メートルほどはなれたところに駐車場が2台分あり、路駐しなくてもすみました。
市電の「静修学園前」からだと、徒歩5分ぐらいだと思います(なお、街の中心から乗る場合は、西4丁目からぐるっとまわるより、すすきのまで歩いた方が早いです)。
また、西11丁目駅前からじょうてつバスに乗り、「南16西11」でおりるのも手です。
昼間でも1時間に7本前後(土日は5-7本)走っていますので、あまり待たなくても済むと思います。
10日は、先月に天売島でおこなわれた宮島達男さんのワークショップの記録映像の公開があります。
なんでも、8ミリフィルムらしいです。若い人にはめずらしいでしょうね。
くわしくは、micro.のblogをご覧ください。
http://mic-ro.seesaa.net/article/53972314.html
07年8月28日(火)-9月
micro. (中央区南16西8)