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■香取正人展 (2024年1月29日―2月25日、札幌)

2024年02月22日 23時59分59秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 香取正人さんは、新道展とグループ「環」に所属する大ベテランの風景画家。
 すばやい筆遣いが魅力です。
 札幌時計台ギャラリーが閉まるとき、もう個展はしないという話をなさっていたと思うのですが、小品展というかたちで機会ができて、うれしいです。

 湖を描いた20号の作品で、このサイズが今回は一番大きいです。

 雪融けが進む早春、まだ凍っている部分と、とけて湖面がのぞいている部分が交互に描かれ、全体に心地よいリズムを生んでいます。
 
 
 右手前は「冬のポロト湖(白老)」。
 ウポポイのすぐ前にある湖です。
 氷の上に色とりどりのテントを張って人々がワカサギ釣りに興じる姿は、冬の北海道のあちこちでみられる光景です。
 このテントの色彩が無いと、かなり殺風景な色調になっていたと思われます。

 そのとなりは「河口夕景 (石狩市厚田)」。
 香取さんはそれほど奇抜な描写をする方ではありませんが、空の色合いは時々独特な描写をします。クリーム色だったりするのですが、それがふしぎとリアリティを感じさせるのです。
 
 
 その次の2枚目も「暗い空 II」と題した絵で、そのとおり、空はかなり暗鬱な雲に覆われていますが、それを描く筆さばきのスピーディーさは、見る人に心地よさを与えると思います。
 
 「白ひげの滝 富良野」など、遠目には抽象画のような色の乱舞です。
 でも、しっかり、滝を描いた絵になっています。

 札幌国際芸術祭SIAF2024を見に遠方から来て、このホテルに泊まっている人が、香取正人さんの絵を見て
「こういう洋画もいいもんだな」
と感じてくれたら、いいなあと思います。


2024年1月29日(月)~2月25日(日)午前10時~午後7時(最終日~6時)
ホテルニューオータニイン札幌 地下(札幌市中央区北2西1)

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