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オホーツク管内美幌町の宿題(どこかで見たことある彫像だぞ、これ…) 2021年12月4日その17

2022年02月04日 08時37分42秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 美幌の街なかをあるいていて偶然見つけたのがこの像です。

 昨年5月に完成したばかりという、消防本部の庁舎前にありました。





 これ、紋別市の消防署の前にある「消防魂」とまったく同じ像ではありませんか。
 台座の色などは異なりますし、銘板に刻まれたタイトルも違いますが。

 ブロンズなら、たとえばロダンの「考える人」のように、本物がパリにも東京・上野にも設置されているということは、普通にあります。
 しかし、石彫でおなじものが複数あるというのは、どういうことなんでしょうか。

 作者名がどこにも記されていないこともあり、これは彫刻や美術品というよりは、マスプロダクトの製品に近いものではないかという気もします。
 消防団や消防署などを顧客とする記念品カタログ販売業者などが扱っているのかもしれません。

 ちなみにこの像は、サイト「北海道デジタル彫刻美術館」や、札幌彫刻美術館の小冊子「北海道の野外彫刻」などには一切記載がありません。 


 以上で、かなり苦労した美幌の野外彫刻探索はひとまず終了なのですが、振り返ると、まだ探すべき作品が残っています。
 箇条書きにすると…

 ・美幌町農協事務所内に1965年設置されたという「高橋石松翁胸像」(作・高橋宏、監修・杉村尚)。

 ・美幌町役場前に1957年設置され、谷口百馬が一部を手がけた「乳牛一千頭達成記念(牛魂)」。

 ・旭小学校のロベルト・フリオ・ベッシンさんの作品

 上記のうち、最初の2点は「美幌の石碑集」に収載されています。
 また、旭小の作品については、このシリーズの「その8」で書いた通り、「上杉晃央のまちぶら日記」という町議のブログに記されており、1997年11月6日の北海道新聞オホーツク面にも
「旭小のシンボル誕生
 米の工芸家ベッシンさん制作
 シマフクロウ像除幕」
という記事が掲載されています。

 結論を先取りすると、JA美幌町の胸像はいまも農協事務所ロビーにあり、ベッシンさんの石彫も旭小の校門そばに存在します。
 いずれ、このブログで報告します。


 
 以下、落ち穂拾い的に。

 美幌町図書館にも寄ってきましたが、2階への階段は閉ざされていました。
 階段や2階にある絵画について、詳しくは、2013年の記事
をお読みください。

 上の記事にある谷口百馬のレリーフは、今回も1階の隅っこに飾ってありました。
 その横にあった2枚の絵は、サインから判断して、どうやら美幌ゆかりの画家岸本裕躬さん(故人、行動美術会員)が描いたもののようです。





 14:16発の4531D列車で、網走へ向かいました。

 網走市内の野外彫刻探しもまだ完了したわけではないのですが、今回の用事は別件でした。



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