さいとうギャラリーは基本的には貸しギャラリーだが、年に2度、真夏と年末年始に企画展を開いている。道内の約70人の小品を展示販売するもので、絵画を中心に彫刻や工芸の作家も含むが、すべて壁掛けタイプである。
活発に制作、発表している人が多いが、団体公募展に属さず個展も開かない作家でほとんどこの年2度の企画展でしか作品を見られない作家もいる。そういう意味では貴重な展覧会だといえる。
年末年始は特にテーマを定めないが、夏まつりの方は毎年テーマがあって、今年は「お化け」。確かに、夏らしいのだが、テーマと無関係な作品を出している人があまりに多く、過半数に及んでおり、そこはちょっと残念な気がした。
お化けらしさに正面から取り組んでいたのは、小林大さんの銅版画「猫又」。立ち上がったような格好の猫の尾が二つに割れ、片方が蛇になっていて、かなり怖い。
ベテラン渡会純价さん「あたいの顔は?」は、のっぺらぼうがテーマ。村本千洲子さん「浄土へようこそ」も和風のお化けだ。
野崎嘉男さんは1970年代の北海道の抽象画に大きな足跡を残した画家だが、もう10年以上、このさいとうギャラリーでの企画展以外で見る機会がほとんどない。今回は「眼の怪」と題した立方体の工作で、穴からのぞくと、内部に取り付けられた小さな鏡に自分の目が反射し、自分に見つめられるという仕組みの作品になっている。
一方、キャラクター系・かわいい系のお化けは福島靖代さん「お化けの女子会」。色とりどりのお化けが7人、「最後の晩餐」のように室内で横一列になって楽しそう。水戸麻記子さん「待つ」は、頭部がスイカのかたちをした武士が主人公で、彼女の絵ではおなじみの登場人物(?)だ。
諷刺系では柿崎熙さん「アッカンベーおばけ」。郷土芸能を模したもので、箱の下のひもを引くと、おばけの金太の人形がベロを出す。その左右には、晋三と太郎のおばけもいる。
直接お化けをモティーフにはせず、題名などでひねりを加えるというパターンは、以前からあったが、今年はとりわけ多かった。
武石英孝さん「「高島おばけ」を待ちかねて」は、海岸の断崖の風景画。「高島おばけ」は石狩湾でみられる蜃気楼のことだが、この絵に蜃気楼が描かれているわけではない。三浦恭三さん「Qタロウの散歩」も、いつもの抽象画に、「お化け」らしいタイトルをつけている。
他の作品は次の通り(敬称略)。
メモの文字が汚いため、菱野史彦さんと八子直子さんについては、正確な題が読み取れず、ここには書いていません。申し訳ございません。
阿地信美智 自己変容―文字化ける自分
阿部典英 オー バケモノ
石田眞理子 反魂草
あべみち子 泡と遊ぶ
泉 修次 夢の化粧品―DREAM
糸井崇史 インドの女
今荘義男 古里
小原邦子 雨やどり
甲斐野市子 エレファント レディ(おばけみたいなハート)
伊賀谷健至 時の刻みかた~浮~
香取正人 お化け雲
金子直人 怖いと思えば葉っぱもお化け
亀井由利 浮遊
河合春香 気配と雲
川西 勝 潜む(ひそむ)
川本ヤスヒロ 「幻想交響曲」(第5楽章)より
丸藤真智子 <夜の月>
工藤悦子 化身
北山寛一 森の幻想
香西富士夫 化身
小堀清順 おばけカボチャ
坂みち代 だあれ…?
佐久間敏夫 彼岸花
櫻井マチ子 Ma. Sa
佐々木けいし 霊(れい)
佐藤潤子 化
佐藤仁敬 ひょっこりhaco
佐藤麗子 やどりもの
下沢敏也 Re-birth
白鳥洋一 オバケのいる散歩道
末永正子 Summertime
高野理栄子 Ame
竹田道代 クサバノカゲ
富田知子 ふわふわ
内藤克人 お化け海月
永井美智子 妖気な夢
中島義博 そら耳の時間
中田やよひ 天使の羽
中野邦昭 樹上のおばけ(リス)
中橋るみ子 黒ゆり
中吉 功 白い花
南雲久美子 ハロウィン
楢原武正 大地ノ開墾2018-7
鳴海伸一 葉化る
西田陽二 向日葵の化身
西辻恵三 白の化身
早川 尚 幻花
林 亨 心をうかべて(みずれい)
林 弘尭 図形譜
林田理栄子 アメノヒトツメの<ruby>命
羽山雅愉 黄昏
菱野史彦
本間弘子 もののののけ
前川アキ W
水高和彦 2018コンボジション27
宮地明人 幽・優
毛内康二 止り枝
毛内やすはる trigon
八子直子
山内敦子 ゆうれい
山本洋子 スキマから
吉田 茂 ひび割れ「くもの砦」
吉田敏子 森の記憶
若村洋子 変身ミュージシャン
2018年7月17日(火)~22日(日)午前10時半~午後6時半(最終日~5時)
さいとうギャラリー(札幌市中央区南1西3 ラ・ガレリア5階)
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展 (2009)
■第14回「eco」展(2008年)
■第13回「風」パートII
■第12回「風」
■祭り・FEST展 パートII(2003年)
■2002夏祭り「祭り・FEST」展
■企画展「ゆく年くる年 '17-'18」
■15→16展
■14→15展
■13→14展
■08→09展
■企画展「07→08」
■06→07展
■05→06展
■03→04展
■02→03展
■2001→02展
■00-01展
活発に制作、発表している人が多いが、団体公募展に属さず個展も開かない作家でほとんどこの年2度の企画展でしか作品を見られない作家もいる。そういう意味では貴重な展覧会だといえる。
年末年始は特にテーマを定めないが、夏まつりの方は毎年テーマがあって、今年は「お化け」。確かに、夏らしいのだが、テーマと無関係な作品を出している人があまりに多く、過半数に及んでおり、そこはちょっと残念な気がした。
お化けらしさに正面から取り組んでいたのは、小林大さんの銅版画「猫又」。立ち上がったような格好の猫の尾が二つに割れ、片方が蛇になっていて、かなり怖い。
ベテラン渡会純价さん「あたいの顔は?」は、のっぺらぼうがテーマ。村本千洲子さん「浄土へようこそ」も和風のお化けだ。
野崎嘉男さんは1970年代の北海道の抽象画に大きな足跡を残した画家だが、もう10年以上、このさいとうギャラリーでの企画展以外で見る機会がほとんどない。今回は「眼の怪」と題した立方体の工作で、穴からのぞくと、内部に取り付けられた小さな鏡に自分の目が反射し、自分に見つめられるという仕組みの作品になっている。
一方、キャラクター系・かわいい系のお化けは福島靖代さん「お化けの女子会」。色とりどりのお化けが7人、「最後の晩餐」のように室内で横一列になって楽しそう。水戸麻記子さん「待つ」は、頭部がスイカのかたちをした武士が主人公で、彼女の絵ではおなじみの登場人物(?)だ。
諷刺系では柿崎熙さん「アッカンベーおばけ」。郷土芸能を模したもので、箱の下のひもを引くと、おばけの金太の人形がベロを出す。その左右には、晋三と太郎のおばけもいる。
直接お化けをモティーフにはせず、題名などでひねりを加えるというパターンは、以前からあったが、今年はとりわけ多かった。
武石英孝さん「「高島おばけ」を待ちかねて」は、海岸の断崖の風景画。「高島おばけ」は石狩湾でみられる蜃気楼のことだが、この絵に蜃気楼が描かれているわけではない。三浦恭三さん「Qタロウの散歩」も、いつもの抽象画に、「お化け」らしいタイトルをつけている。
他の作品は次の通り(敬称略)。
メモの文字が汚いため、菱野史彦さんと八子直子さんについては、正確な題が読み取れず、ここには書いていません。申し訳ございません。
阿地信美智 自己変容―文字化ける自分
阿部典英 オー バケモノ
石田眞理子 反魂草
あべみち子 泡と遊ぶ
泉 修次 夢の化粧品―DREAM
糸井崇史 インドの女
今荘義男 古里
小原邦子 雨やどり
甲斐野市子 エレファント レディ(おばけみたいなハート)
伊賀谷健至 時の刻みかた~浮~
香取正人 お化け雲
金子直人 怖いと思えば葉っぱもお化け
亀井由利 浮遊
河合春香 気配と雲
川西 勝 潜む(ひそむ)
川本ヤスヒロ 「幻想交響曲」(第5楽章)より
丸藤真智子 <夜の月>
工藤悦子 化身
北山寛一 森の幻想
香西富士夫 化身
小堀清順 おばけカボチャ
坂みち代 だあれ…?
佐久間敏夫 彼岸花
櫻井マチ子 Ma. Sa
佐々木けいし 霊(れい)
佐藤潤子 化
佐藤仁敬 ひょっこりhaco
佐藤麗子 やどりもの
下沢敏也 Re-birth
白鳥洋一 オバケのいる散歩道
末永正子 Summertime
高野理栄子 Ame
竹田道代 クサバノカゲ
富田知子 ふわふわ
内藤克人 お化け海月
永井美智子 妖気な夢
中島義博 そら耳の時間
中田やよひ 天使の羽
中野邦昭 樹上のおばけ(リス)
中橋るみ子 黒ゆり
中吉 功 白い花
南雲久美子 ハロウィン
楢原武正 大地ノ開墾2018-7
鳴海伸一 葉化る
西田陽二 向日葵の化身
西辻恵三 白の化身
早川 尚 幻花
林 亨 心をうかべて(みずれい)
林 弘尭 図形譜
林田理栄子 アメノヒトツメの<ruby>命
羽山雅愉 黄昏
菱野史彦
本間弘子 もののののけ
前川アキ W
水高和彦 2018コンボジション27
宮地明人 幽・優
毛内康二 止り枝
毛内やすはる trigon
八子直子
山内敦子 ゆうれい
山本洋子 スキマから
吉田 茂 ひび割れ「くもの砦」
吉田敏子 森の記憶
若村洋子 変身ミュージシャン
2018年7月17日(火)~22日(日)午前10時半~午後6時半(最終日~5時)
さいとうギャラリー(札幌市中央区南1西3 ラ・ガレリア5階)
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展 (2009)
■第14回「eco」展(2008年)
■第13回「風」パートII
■第12回「風」
■祭り・FEST展 パートII(2003年)
■2002夏祭り「祭り・FEST」展
■企画展「ゆく年くる年 '17-'18」
■15→16展
■14→15展
■13→14展
■08→09展
■企画展「07→08」
■06→07展
■05→06展
■03→04展
■02→03展
■2001→02展
■00-01展