(承前)
筆者はギャラリー巡りにあたってわりと綿密に日程の計画をたてるほうだが、アドリブで予定をよく変更する。
今回も、スマホで森ヒロコ・スタシス記念 小樽バザールヴィタ美術館(緑町1)を検索して
「あ~、4時半までか~。まあ、坂を上っていったら着くだろう」
と、小雨の中を歩いていった。
そして、市役所の敷地の右手を上っていったら、見覚えのある道路に出た。
6年前に訪れたときと、名前が変わっている。
入場料も800円になっていた。
現在は
「北海道新聞掲載 くらしの博物ごよみ 原画展」
を開催中。
当初は2022年11月23日から今年3月11日までとされていたが、7月1日(土)まで会期が延長になった。
北海道新聞の生活面(現在は「くらし」面)に毎月初めに、載っていたコラム「くらしの博物ごよみ」の挿し絵である。
この欄がいつから始まっていたかわからないが、森さんは1994年から最終回の2004年3月まで担当していた(文章の担当者もときどき交替していたようで、最後の10年ほどはルポライターの門脇啓二さんだったが、1990年にはナチュラリスト鍛治英介さんが執筆していた。たしか切り絵漫画家かじさやかさんのお父さまだったと思う)。
森さんは、銅版画のほかに、色鉛筆画なども寄せていたようだ。
猫の列のなかに少女がまじっていたり、コップのふちに女の子がすわっていたり、擬人化した猫が街角に立っていたり、単なるカットではなく、どこかひとひねりしている。
これは2階の話で、1階のほうは、昔、月刊だったころの「みずゑ」誌でみかけた「水まき」など、懐かしい作品が並んでいた。
さて、筆者がこの小さくて心温まる美術館を訪れたのは、作品よりもむしろ本棚を見るのが目的だった。
1980年代に道立美術館の学芸員を務め、のちに宮城学院女子大教授に転出した井上研一郎さんから、ご自身の蔵書を提供したという話を聞いていたのである。
玄関口のギャラリー部分を見渡してもそれらしきものがないので、係の女性に聞いてみたら、カフェ&ライブラリーの方にあるとのこと。
美術館の出入り口ではなく、正面向かって左側の奥に、カフェ&ライブラリーはあった。
作り付けの書棚は、森さんのおいで木工職人の木下肇さんの手になるもの。
美術館は、木下さんが所属するキリスト教団スタッフが切り盛りしているという。
書棚にあるのは図録だけではなく、古い美術書などもあった。
スタッフがコツコツと五十音順に整理しているとのことだった。
いまはとても時間がないが、いつかここに本を読みにくることができたらいいなと思う。
(追記) 利用は無料とのこと。
コーヒー豆があったので、購入した。
過去の関連記事へのリンク
小樽の「森ヒロコ・スタシス美術館」が復活(2021)
森ヒロコ・スタシス美術館の特別開館に行ってきました~2018年8月19日は小樽へ(1)
『森ヒロコ作品集』と、森ヒロコ・スタシス美術館臨時開館のお知らせ
小樽在住の版画家、森ヒロコさんの死亡記事が、北海道新聞2017年6月24日夕刊「哀惜」面に載っている
■森ヒロコ銅版画展 (2014)
■森ヒロコ銅版画展 (2008、旭川)
・都市間高速バス「おたる号」「いわない号」などで「市役所通」降車、約800メートル、徒歩10分
・JR小樽駅から約1.1キロ、徒歩15分
筆者はギャラリー巡りにあたってわりと綿密に日程の計画をたてるほうだが、アドリブで予定をよく変更する。
今回も、スマホで森ヒロコ・スタシス記念 小樽バザールヴィタ美術館(緑町1)を検索して
「あ~、4時半までか~。まあ、坂を上っていったら着くだろう」
と、小雨の中を歩いていった。
そして、市役所の敷地の右手を上っていったら、見覚えのある道路に出た。
6年前に訪れたときと、名前が変わっている。
入場料も800円になっていた。
現在は
「北海道新聞掲載 くらしの博物ごよみ 原画展」
を開催中。
当初は2022年11月23日から今年3月11日までとされていたが、7月1日(土)まで会期が延長になった。
北海道新聞の生活面(現在は「くらし」面)に毎月初めに、載っていたコラム「くらしの博物ごよみ」の挿し絵である。
この欄がいつから始まっていたかわからないが、森さんは1994年から最終回の2004年3月まで担当していた(文章の担当者もときどき交替していたようで、最後の10年ほどはルポライターの門脇啓二さんだったが、1990年にはナチュラリスト鍛治英介さんが執筆していた。たしか切り絵漫画家かじさやかさんのお父さまだったと思う)。
森さんは、銅版画のほかに、色鉛筆画なども寄せていたようだ。
猫の列のなかに少女がまじっていたり、コップのふちに女の子がすわっていたり、擬人化した猫が街角に立っていたり、単なるカットではなく、どこかひとひねりしている。
これは2階の話で、1階のほうは、昔、月刊だったころの「みずゑ」誌でみかけた「水まき」など、懐かしい作品が並んでいた。
さて、筆者がこの小さくて心温まる美術館を訪れたのは、作品よりもむしろ本棚を見るのが目的だった。
1980年代に道立美術館の学芸員を務め、のちに宮城学院女子大教授に転出した井上研一郎さんから、ご自身の蔵書を提供したという話を聞いていたのである。
玄関口のギャラリー部分を見渡してもそれらしきものがないので、係の女性に聞いてみたら、カフェ&ライブラリーの方にあるとのこと。
美術館の出入り口ではなく、正面向かって左側の奥に、カフェ&ライブラリーはあった。
作り付けの書棚は、森さんのおいで木工職人の木下肇さんの手になるもの。
美術館は、木下さんが所属するキリスト教団スタッフが切り盛りしているという。
書棚にあるのは図録だけではなく、古い美術書などもあった。
スタッフがコツコツと五十音順に整理しているとのことだった。
いまはとても時間がないが、いつかここに本を読みにくることができたらいいなと思う。
(追記) 利用は無料とのこと。
コーヒー豆があったので、購入した。
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■森ヒロコ銅版画展 (2014)
■森ヒロコ銅版画展 (2008、旭川)
・都市間高速バス「おたる号」「いわない号」などで「市役所通」降車、約800メートル、徒歩10分
・JR小樽駅から約1.1キロ、徒歩15分
(この項続く)