(承前)
苫小牧の旅で2度にわたって書いてきた、札幌の坂東史樹さんのインスタレーション。
札幌駅構内のアートボックスにも展示されている。寡作の坂東さんにしては、同時期に複数の展示がされるのはめずらしい。
札幌のマチを南東側から鳥瞰した模型。
中に小さな電球が仕込んである。
空はオレンジ。夕方のようだ。
実際の札幌をそっくり写した、というよりは、どこか心象風景的に感じられる。
ここに掲げた画像にしても、ほんとうに露出が合っているだろうかと思う。
「ほんとうの模型」ではなく、心の底のマチが、たまたま浮かび上がって見えているような、そんな感覚すら抱いてしまう。
公式サイトには、つぎのようなコメントがあった。
これを見たときと違い、おそらく、アップした現時点では、ほとんど信じられないほど札幌駅構内は閑散としているだろう。
その非現実的な光景も、あるいは、坂東さんの作品に合っているのではないかという気がしないでもない。
願わくば、閑散とした駅も、夢の中の場面であってくれたらいいのだが。
2020年3月1日(日)~5月31日(日)
JRタワー ART BOX(札幌駅構内、西コンコース)
関連記事へのリンク
■特集展示「本拠と外 Home & Away」
■坂東史樹「小さくて深い空」 中庭展示―Court installationーvol.13
■記憶の循環 (2011)
■FIX MIX MAX! 現代アートのフロントライン (2006年)
■絵画の場合2005
■Northern Elements (2002年)
■“The Reassurance Found in Everyday Life”/「安堵感」(2002年)
苫小牧の旅で2度にわたって書いてきた、札幌の坂東史樹さんのインスタレーション。
札幌駅構内のアートボックスにも展示されている。寡作の坂東さんにしては、同時期に複数の展示がされるのはめずらしい。
札幌のマチを南東側から鳥瞰した模型。
中に小さな電球が仕込んである。
空はオレンジ。夕方のようだ。
実際の札幌をそっくり写した、というよりは、どこか心象風景的に感じられる。
ここに掲げた画像にしても、ほんとうに露出が合っているだろうかと思う。
「ほんとうの模型」ではなく、心の底のマチが、たまたま浮かび上がって見えているような、そんな感覚すら抱いてしまう。
公式サイトには、つぎのようなコメントがあった。
(作家コメント)
心象上の太陽は一生に一度だけ暮れる。
後は長い夜の海の航海なのかもしれない。
一度きりしかない昼と夜と、その間(はざま)を思う。
自身の人生を振り返った時、意識が主観から客観へと移行する思春期を境に「太陽が沈んだ」と感じることが度々ありました。
思春期以前の思い出す風景は、太陽が空高く強く輝いていますが、意識が移行する過程で夕焼けから深い夜へと変化しました。
特に、移行期の美しい「心象上の夕暮れ」は、強く心に残っています。
それは、これから「夜の海の航海」へと旅立つ前触れであり、予感・恐れ・期待に満ちた瞬間ではなかったか、と思います。
これを見たときと違い、おそらく、アップした現時点では、ほとんど信じられないほど札幌駅構内は閑散としているだろう。
その非現実的な光景も、あるいは、坂東さんの作品に合っているのではないかという気がしないでもない。
願わくば、閑散とした駅も、夢の中の場面であってくれたらいいのだが。
2020年3月1日(日)~5月31日(日)
JRタワー ART BOX(札幌駅構内、西コンコース)
関連記事へのリンク
■特集展示「本拠と外 Home & Away」
■坂東史樹「小さくて深い空」 中庭展示―Court installationーvol.13
■記憶の循環 (2011)
■FIX MIX MAX! 現代アートのフロントライン (2006年)
■絵画の場合2005
■Northern Elements (2002年)
■“The Reassurance Found in Everyday Life”/「安堵感」(2002年)
(この項続く)