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就職氷河期とアーティストの世代

2011年01月26日 00時14分32秒 | つれづれ日録
 札幌でフリースペースATTICを運営したり、Ustream(インターネット放送)ボロトークの司会などをしたりしているカジタさんが、1月25日にツイッターで、次のようなことをつぶやいていた。
 ちなみに、彼のツイッターアカウントは、http://twitter.com/idisim/である。


移動しながら「自分の身の回りの表現者が30035歳くらいに固まってる」ことを改めて考えてた。その世代展とかやりたい。


個人的に就職氷河期の世代は表現者多いと思っている。だから今年、来年あたりも次の世代がわんさか出てくると思っている。


いや、展示とか以前に飲み会とかやりたい。世代限定飲み会。


僕らの上の世代だと塊があんまりない。就職し放題だった時代なのだろうか。40代後半から50代前半あたりに少しいて、あと60代前後にぶわっといる印象。

http://twitter.com/idisim/status/29774652435865600

 そういう見方があるのか、と思った。

 「就職先がないからアーティストになる、だなんて、不純だ」
という見方は確かにあるだろうけど、しかし、そう簡単に決めつけるのもよくないという感じがする。

 ただ、いままでの自分の見方は違っていた。

 近年、若者が「モラトリアム」期間を過ぎていっぱしの大人になるタイミングが、だんだん遅くなっているのではないだろうか。

 自分の世代ぐらいだと、大学を卒業する年代ぐらいになって芽が出なかったら、物書きだのアーティストだのになるのはあきらめて、一般的な仕事に就こうとしていたと思う。
 どんなに遅くても、30歳。
 30歳の時点で「何者でもない自分」というのは、ちょっと想像できなかった。
 もちろん、こういう事柄だから、個人差はあるだろう。

 ただ、その「区切り」が、最近はどんどん後ろのほうにずれていってるのでは、という気がしてならない。
 35歳なら、まだまだ若手。
 40歳でも…みたいな風潮があるのではないか。
 自分なら、そんなリスキーな状態にいること自体、耐えられそうにないが。

 これは、40代なのに年齢不詳に見える美女がもてはやされたり、三浦カズ選手が現役を続けていたりといった、日本社会全般を覆う「アンチエイジング」の風潮とも通庭しているだろう。

 これは、善し悪しではない。そういう時代なのだ。



 夢にかけるのは勇気がいることだ。
 夢を断念するのも、おなじくらい勇気が必要だろう。

 ただ、夢をあきらめても、普通に生きていれば、それだけで十分えらいと、筆者は思う。

 アーティストがいなくても世の中は回るけれど、普通に働いている人がいなかったら世の中は成立しない。
 そういうことだ。

 ただ、普通に働ける場所が足りないことが、目下の問題になっているのだが。


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