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「飛翔」(オホーツク管内斜里町) / 2021年10月10日その14

2021年11月15日 08時48分09秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 バスは午後3時20分、斜里バスターミナルに着きました。

 知床斜里駅から網走行きの普通列車が出るのは午後4時33分です。
 これが、知床斜里まで筆者が乗ってきた快速「しれとこ摩周号」次の列車だというのがすごいです。
 バスで片道1時間以上かかるところまで行って、知床の森の中まで往復してきたのに、戻ってきたら次の列車まで1時間って…。

 昼間は5時間以上、列車がない時間帯があるのです。


 斜里町内で一つ、まだ見ていない野外彫刻があるので、歩いて斜里橋へ向かいました。

 斜里川の最も河口近くに架かる大きな橋です。
 欄干にオジロワシの彫刻があります。

 今にも飛び立とうとする瞬間をとらえた、なかなか迫力に富んだ作品です。

 
 銘板には
「寄贈 斜里町 吉野勉」
とありますが、作者名は記されていません。

 ほかの銘板には
「斜里橋」
「飛翔」
「オジロワシ」
とあります。

 橋の欄干などに設置された彫刻には、いかにも既製品っぽい出来の小品であるものも多いですが、これはれっきとした彫刻家の手になる作品のように見えます。
 作者名がわからないのが惜しまれます。

 ちょうど、知床斜里駅のほうをにらんでいるような角度です。
 口はしっかりと閉じています。

 ちなみに、オジロワシは「斜里町の鳥」に制定されています。


 ところで、札幌彫刻美術館友の会が制作したサイト「北海道デジタル彫刻美術館」には、作品名が「飛翔 a」とあります。

 それなら「飛翔 b」があってもよさそうですが、サイトには記載がありません。

 この彫刻は、市街地側の上流側に設置されています。

「ひょっとしたら…」
と思い、反対側の下流側にまわってみました。

 やっぱり。

 台座だけが残っています。

 台座につけられた四つの銘板は、先ほど見たものとまったくおなじです。

 断言はできませんが、おそらくこちらにも、同様の(同一なのかどうかは不明)オジロワシの彫刻が据え付けられていたのでしょう。

 なんらかの理由で外れてしまったのだと推測します。


 知床斜里駅から斜里橋の欄干までは約500メートル。
 橋の上から、下流側は河口や漁船群が、上流側からはJR釧網線の鉄橋が望まれます(晴れていれば斜里岳も見えると思います)。


 斜里町の野外彫刻
 ロベルト・フリオ・ベッシン「オジロワシ」
 重岡達治「理想」
 藤原秀法「北の裸婦」 
 鈴木吾郎「子供の情景・響き」

 「芽生え」「歓び」「眠り」「やすらぎ」

 (又三郎公園の陶の置物)
 二部黎「オリジン(源流)」 (道の駅の中)






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