昨年は1人、ことしは4人。札大の写真部は、卒業展の出品者数だけでみるとややさびしい時代がつづいている。
くわえてことしは、出品者によると、学生のはしか騒動のためキャンパスが閉鎖され、暗室を使っての追い込みができなかったそうだ。
4人のうち、モノクロの焼きのうまさでは古賀さや香さんがうまい。
写真の発想も良い。「小樽」と題して、いかにも人が撮りそうな古い建物のファサードなどではなく、家と家の狭いすきまの残雪にレンズをむけているし、「遠野」という3枚組みの1枚は、街路にいる猫のスナップだ。写っている家は新しく、ちっとも遠野らしくない。森山大道の遠野も、民話の里らしくない作品になっていたけど、古賀さんの遠野もユニークだ。
その一方で、「大学内」の2枚、好きだなあ。こういう暗闇をきちんと写すのって、案外むつかしいはず。暗い空間のとらえ方がじつにうまい。
加藤直さんは、羽幌炭鉱の廃墟を撮ったカラー写真が多かったが、それよりもモノクロのほうにひかれた。たぶん鉄道が好きなんだと思うが、いわゆる「鉄ちゃん」の写真とはまったくちがう視線がおもしろい。
吉田朋弘さんの「セクションID別 性格分析」は、好きな色であなたの性格を占います-という企画モノで、遊び心がある。
小野加菜恵さんはモノクロ13点。「回廊」など、目のつけどころは独特だと思うが、被写界深度が異様に浅い。どうしてこんなに絞ったんだろう?
08年2月12日(火)-17日(日)10:00-19:00(最終日は-17:00)
札幌市写真ライブラリー(中央区北2東4、サッポロファクトリー・レンガ館3階 地図G)
□札幌大学写真部 http://www.geocities.jp/su_photo_club/
■07年の卒業記念写真展
■06年の卒業展
くわえてことしは、出品者によると、学生のはしか騒動のためキャンパスが閉鎖され、暗室を使っての追い込みができなかったそうだ。
4人のうち、モノクロの焼きのうまさでは古賀さや香さんがうまい。
写真の発想も良い。「小樽」と題して、いかにも人が撮りそうな古い建物のファサードなどではなく、家と家の狭いすきまの残雪にレンズをむけているし、「遠野」という3枚組みの1枚は、街路にいる猫のスナップだ。写っている家は新しく、ちっとも遠野らしくない。森山大道の遠野も、民話の里らしくない作品になっていたけど、古賀さんの遠野もユニークだ。
その一方で、「大学内」の2枚、好きだなあ。こういう暗闇をきちんと写すのって、案外むつかしいはず。暗い空間のとらえ方がじつにうまい。
加藤直さんは、羽幌炭鉱の廃墟を撮ったカラー写真が多かったが、それよりもモノクロのほうにひかれた。たぶん鉄道が好きなんだと思うが、いわゆる「鉄ちゃん」の写真とはまったくちがう視線がおもしろい。
吉田朋弘さんの「セクションID別 性格分析」は、好きな色であなたの性格を占います-という企画モノで、遊び心がある。
小野加菜恵さんはモノクロ13点。「回廊」など、目のつけどころは独特だと思うが、被写界深度が異様に浅い。どうしてこんなに絞ったんだろう?
08年2月12日(火)-17日(日)10:00-19:00(最終日は-17:00)
札幌市写真ライブラリー(中央区北2東4、サッポロファクトリー・レンガ館3階 地図G)
□札幌大学写真部 http://www.geocities.jp/su_photo_club/
■07年の卒業記念写真展
■06年の卒業展