北海道美術ネット別館

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2024年6月6日。東区→西区→北区→中央区

2024年06月08日 21時09分37秒 | つれづれ日録
 朝に自家用車を出す用事があり、そのままギャラリー巡りへ。
 車なので、郊外から先にまわることになります。

 モエレ沼公園ガラスのピラミッド(坂本直昭 染描紙 与那国から礼文へ)
 
 坂本さんは和紙を素材にした作品を手がける人で、東京に「紙舗 直」というお店があります。また、ルーツの高知県と、新潟県、道内に工房があります。
 以前は札幌市中央区の「紙のめぐみ」というギャラリーで販売や展示を行っていました。紙のめぐみは常時ではないですが、いまも営業しているそうです。
 この数年、日本や海外の岬を旅していたそうで、その旅で得た印象を和紙に染めています。
 なので、抽象絵画といえそうですが、むしろ、旅の印象を定着させているという点では、陶芸でいう「景色」に似ていると言えるかもしれません。

 今回は、この春に訪れた日本の西端の島「与那国」とおなじ沖縄県の小島「渡名敷」、そして北端の離島である「利尻・礼文」と題した約40点を展示しています。
 坂本さんは旅先に和紙を携えていき、そこで水を振りかけるなどして旅で得た思いを定着させ、工房に帰ってから染めるなどして作品を仕上げています。

 ガラスのピラミッドでの個展はこれで3年連続となります。
 9日まで。


→茶廊法邑(未完の大器 特別版)

 「未完の大器」をプロデュースしている中野さんと初めてお話しすることができました。
 これは2021年11月に始まった、道内若手のグループ展で、ギャラリーエッセで3カ月おきに開いているほか、時々今回のような番外編も行っています。法邑での開催ははじめて。
 今回は、寺田朱里・安部聖哉・和生・細野仁・竹内優希・Glattony・TeRa・庄司ひめのの8氏。

 大半は絵画ですが、骨格標本やお面(マスク)を作って作品としている参加者もいます。


 筆者が知っているのは寺田さんのみ。
 星槎道都大を卒業して出身地の静岡県に戻り就職したそうですが、今回の「模糊」「湯気の向こう」「ミイダス山」の3点は、在学中のユーモラスな人物画などとはだいぶ異なり、曖昧模糊としています。


 画像は竹内優希さん。手前は「雪華」で、道展U21で最高賞を得た作品です。

 庄司さんの「私のたからもの」は、傘を持った少女とネコを描いた作。

 安部さんは精緻なボールペン画で昨年の全道展で入賞しています。

 中野さんは将来有望な作家を発掘しようと高校などをまわっているそうで、たいへん熱心です。
 ただ、現代アート志向の人は今回も、これまで見た「未完の大器」の中でも皆無で、かといって単純に人物などの絵がうまい人はネットなどにいくらでもいそうで、どういうふうに見て位置づけていけばいいのか、筆者も考えていかねばと思っています。
 10日まで。

 北18条通りを西へ進み、エルムトンネルをくぐって琴似へ。

カフェ北都館ギャラリー(小林大 作品展) 
 昼食。
 
 小林大さんは学生時代の作品も出品しています。
 銅版画の技法面ではまだ若いところがあるのかもしれないですが、そのイマジネーションの爆発ぶりがすごいです。
 別項で。10日まで。


 琴似から、JR線の北側を東に走り、5・5ビル駐車場に車を入れました。

 紀伊國屋書店札幌本店で本を購入。
 浦島茂世「パブリックアート入門」、港千尋「写真論」、道立函館美術館編「詩文書の魅力」、「美術手帖」4月号。


 ギャラリーエッセ(第2回北大黒百合会全国交流展)
 黒百合会は文豪有島武郎ゆかりの伝統ある美術部。
 それにしても絵がどれも小さすぎて、老眼では見るのに苦労します。
 せめてサムホールか3号ぐらいのを作ってほしいと感じました。
 9日まで。


 札幌市民交流プラザ地下駐車場に移動。
 SCARTS モールと SCARTS コートで道美展工芸部展を見ました。
 砂川の内海眞治さんの楽しい人形が何体もあったので
「あれ、内海さん、道美展だったっけ」
と思ったら、今年9月の道美展に出品を頼んでいるそうです。
 5日で終了。

 Gallery CLAC と NAKAHARA DENKI Free Information Gallery にも行きました。
 


 
 NAKAHARAー は、絵画グループ展「yoiro」。

 小夜子さん「わからない」「予感させるものはある」など。
 右端は「所有せざる土地」。
 SF的な空間を描いていて、エモいです。
 
 
 渡邊万貴さん「soshite」は、狸小路の前の巨大猫を描いていました。

 6日で終了。 


 国道36号から豊平川通りに入り、南22条大橋のところから左折して帰宅しました。 


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